神宮球場とヤクルトなど使用団体「接収期間短くして」は情けない。まずはきっぱり断ることから始めるべき

最初から妥協する姿勢を見せて交渉を開始するのは感心しない(写真:アフロスポーツ)

2020年五輪で組織委員会が同年5月から11月まで神宮球場の使用中止を求めている問題で、球場を管理する明治神宮外苑がヤクルトと東京六大学連盟、東都大学連盟、東京都高野連との意見交換会を開いた。4団体は組織委に使用中止期間の短縮などを訴えていくという。

神宮外苑の成瀬伸之総務部長は「協力しないという話ではないが期間が長く、難しいというのが共通の認識。使用の状況を直接伝えるのがいいだろうと一致した」と語った。次回以降は大会組織委員会担当者を会議に呼ぶことなどを決定。直接交渉の場を複数回設け、4団体は組織委に使用中止期間の短縮などを訴えていくことになる。

出典:神宮使用中止7カ月「長すぎる」五輪組織委へ“直談判”へ スポニチアネックス 4月16日

なんとも呆れた対応だ。信じられない。いや、お上にホトホト弱いこと、まず妥協案から交渉に入ろうとすることなど極めて日本的で、むしろこれに違和感を感じるぼくの方が「欧米かぶれ」なのかもしれない。

しかし、本件に関し球場並びに4団体にとって必要な動きは、まず「きっぱりとお断りする」ことだと思う。それで、「国家的行事に対し協力姿勢がない」という批判の声は出ないと思うし、仮にあったとしても「断る」ことは道理に叶っており、一部の偏狭な意見に雷同すべきではない。

交渉戦術としても、まずこちらの姿勢を明確にし、最終的には妥協案として五輪開催期間内(5月から11月ではない)のヤクルト主催ゲームをできるだけ減らすという程度ではないか(これは新国立競技場周辺の混雑緩和の観点から必要だろう)。

今の球場並びに4団体の姿勢は、(そんなことはないとは思うが)「反対するより補償料を水増しで請求した方が得だ。どうせ、向こうは親方日の丸だし」とでも考えているかのように見える。いや、それが狙いであったとしても、最初から妥協する姿勢を見せてしまっては、交渉のイニシアチブを組織委員会側に握られてしまう恐れがある。彼らはこのまま一気に押し切られそうだ。