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実弾所持ロッテのナバーロに処分を課すのは球団ではなくNPBであるべき

豊浦彰太郎Baseball Writer
伊東勤監督も浮かぬ顔だ。(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

ロッテが実弾所持の銃刀法違反容疑で逮捕されたヤマイコ・ナバーロに一両日中にも処分を下す可能性が出てきたと、スポーツ報知が報じている。

球団は当初、那覇地検の見解が出てから、チームとしての処分を下す可能性も考慮していた。だが、地検の処分が2~3週間かかった場合、大幅な復帰時期の遅れにもつながるため、早期に結論を出す方向で検討。球団幹部は「早い判断の方がいい」と話した。

出典:スポーツ報知

こうなるだろうとは、思っていた。しかし、本来このような不祥事を起こした選手への処分は、身内である球団ではなく中立な立場であるNPB機構が下すべきだと思う。理由は以下の通り。

今回の球団による処分決定に当たっては、2010年2月の中日マキシモ・ネルソンのケース(同様に那覇空港で銃刀法違反で逮捕)が前例として参照されると思われる。ネルソンは不起訴となったが、3ケ月の出場停止処分を球団から課せられた。しかし、この処分が適切かどうかは中立的な立場から検証されたことはない。別に、これが不当だったと主張するつもりはないが、他球団の前例に縛られるのはナバーロの権利や立場を守る上でフェアではない。

契約関係にある球団から処分が下されては選手は事実上従うしかない。あくまで一般論として述べるが、選手は処分が重すぎて不服と感じても提訴できない。

ロッテ(および2010年の中日)が「処分を急ごう」とするのは、処分期間をなるべくオープン戦期間とラップさせ公式戦への影響を軽減したいとの思いからだが、そんな思惑が作用した処分の判断を公正で中立と言えるのか。仮にネルソン同様に3ケ月の処分となったところで、その1/3は水増し期間だ。処分は、あくまで公式戦に適用すべきではないか。

球団が処分を下すとは、何やら不祥事を起こした企業が内部調査委員会を立ち上げ穏便かつうやむやに事を始末しようとするようで感心しない。

外国人のナバーロはNPBの選手会に属していないと思われるが、選手が処分を科せられる場合は選手会が弁護する立場に回るべきだと思う。そのためにも「処分決定は機構、選手会は擁護、不服なら提訴先が可能」、こういう健全な体制を関係者は構築して欲しい。

Baseball Writer

福岡県出身で、少年時代は太平洋クラブ~クラウンライターのファン。1971年のオリオールズ来日以来のMLBマニアで、本業の合間を縫って北米48球場を訪れた。北京、台北、台中、シドニーでもメジャーを観戦。近年は渡米時に球場跡地や野球博物館巡りにも精を出す。『SLUGGER』『J SPORTS』『まぐまぐ』のポータルサイト『mine』でも執筆中で、03-08年はスカパー!で、16年からはDAZNでMLB中継の解説を担当。著書に『ビジネスマンの視点で見たMLBとNPB』(彩流社)

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