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53歳。沖縄出身で愛知在住。優しすぎる地元を一度は離れようと思いました~おみおじリポート(130)~

大宮冬洋フリーライター
大きな瞳が印象的。昭和時代の女優風の会社員が婚活を始めました。(本人提供)

見た目を含めた外形的なものより、内面や相性を重視できる年齢

※2022年12月22日追記。久住さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。残念ながら結婚につながるような出会いはオネットではご紹介できませんでしたが、彼女の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 僕とマチコ先生は40代ですが、オネットでは20代から60代までの様々なバックグラウンドを持つ人をお世話してきました。共通点は僕の記事を読んでご縁を感じてくれたことだけ。傾向と言えば、平和主義だけど好奇心は強いタイプが多い程度です。

 ただし、年齢特有の特徴はあります。特にアラフォー女性は「出産をどうするか」という喫緊の課題を抱えていることが多く、今から子どもを産み育てたい場合は男性に求める条件も高くなりがちです。すぐにでも結婚したいけれど、自分が納得できる相手を見つけるのが難しいというジレンマに直面します。

 それと比べるとアラフィフ以降の女性はかなりさばけていると感じます。見た目を含めた外形的なものよりも内面や相性を重視できる年齢なのかもしれません。

中南米の国でスポーツを教えるボランティア。日本代表コーチとは別の形で夢をかなえた

 愛知県内で自動車関連会社の正社員をしている久住由香里さん(仮名、53歳)が結婚相手に求める条件は、「楽しくお話しできる」ことのみ。しかも、久住さん自身が常識的で自立していて会話の引き出しも多い女性。僕の読者だったらたいていの人とマッチングするのではと僕は思いました。

 久住さんがオープンでしっかりした印象を受けるのは、若い頃に「沖縄を出る」決断をしたことが影響しているようです。可愛い子には旅をさせよと言いますが、自分が本当に可愛いのであれば地元を一度は離れてみるべきなのかもしれません。

「半年ごとの契約社員として愛知県で働くようになり、ボランティアスタッフとして中南米で2年間滞在する経験もできました。その国で学生時代から打ち込んでいたある競技を教えることができたんです。その競技の日本代表コーチになることを目指していた私にとって、想定とはちょっと別の形で夢がかなったと思っています」

コーヒー好きの久住さん。「広島の友だちがプレゼントに送ってくれたことがきっかけで、取り寄せて飲んでいるコーヒー豆です。マイボトルに入れて会社にも持って行っています」(本人提供)
コーヒー好きの久住さん。「広島の友だちがプレゼントに送ってくれたことがきっかけで、取り寄せて飲んでいるコーヒー豆です。マイボトルに入れて会社にも持って行っています」(本人提供)

会社以外で人間関係を作る余裕がなく、定年退職をしたら寂しい生活になりそう

 沖縄どころか日本も飛び出した経験がある久住さん。10年ほど前からは愛知県内の自動車関連会社で正社員になることができ、なかなかハードな毎日を送っているようです。

「設備を動かすにはその機械を深く知らなければなりませんし、人間関係も重要な引き継ぎのためにはきちんとしたコミュニケーションが必要です。『あの人は嫌いだから関わらない』などとは言っていられません」

 大人だなあ。大きな組織で責任を持って働こうとしたら、久住さんのような覚悟が必要なのでしょう。そして、仕事以外のことに関しては肩の力が抜けているようです。

「会社以外で人間関係を作る余裕がなく、定年退職をしたら寂しい生活になりそうだなと思ったのも婚活を始めたきっかけです」

 久住さんの謙虚で前向きな心構えをマチコ先生は高く評価。ただし、服装などに関しては鋭く指導します。

「久住さんはちょっと落ち着き過ぎている印象です。婚活には恋愛感情もやはり必要なので、男性が前のめりになってくれるような外見を心がけてください」

 肩の力は抜いていいけれど気分と外見はデートモードに切り替える、ということですね。これから出会う相手へのサービス精神を持つ、と言ってもいいと思います。

沖縄と言えばタコライス。「通常はレタスを使うのですが、このときはキャベツを低温で蒸して柔らかくして、いつもとは変わった味を楽しみました」(本人提供)
沖縄と言えばタコライス。「通常はレタスを使うのですが、このときはキャベツを低温で蒸して柔らかくして、いつもとは変わった味を楽しみました」(本人提供)

2年前、母を呼び寄せて看取りました。その経験を活かしてお年寄り孝行がしたい

 大学生時代に父親を亡くし、2年前には母親を愛知に呼び寄せて看取った経験がある久住さん。約10年後に定年を迎えたら、心身が元気なうちに地元に恩返しをしたいという気持ちが高まっているようです。その中心には「お年寄りを支えたい」という優しい心があります。

「資格もないので清掃でも何でも引き受けるつもりです。それまでにもし結婚することができたら、パートナーに合わせた土地に住み、母を看取った経験を活かしたお年寄り孝行を選ぶ可能性もあると考えています。そうなれば、沖縄には年に数回訪れるくらいになるかもしれません」

 結婚は自分が幸せになるためにするものだと思います。でも、久住さんのような大人は「相手とその身近な人たちを大切にしたい。結果として自分も幸せになれる」とわかっているのでしょう。情けは人の為ならず、の精神ですね。そんな久住さんの婚活を全力で応援したいと僕は思いました。

こちらは全身写真。スポーツで心身を鍛えた、ガッツと人情がある女性です。(本人提供)
こちらは全身写真。スポーツで心身を鍛えた、ガッツと人情がある女性です。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。久住さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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