自分も楽しくて他人の役にも立てる趣味がほしいと思ったのです。恋バナと会食が大好きな僕が見つけたのが、お見合いおじさん活動：略称おみおじ。自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる活動です。

　僕は友人でもあるイラストレーターのつぼい氏と組んで、2014年の春からおみおじを楽しんでいます（今までの活動レポートはこちらとこちら）。僕の人脈をオネット（大宮ネットワーク）、つぼいさんの人脈はツヴォイと称して、男女それぞれ4人の会員に良さそうな独身者を紹介しているのです。

　僕たちのおみおじによって結婚した人は今のところ1人のみ。でも、まだ独身の会員からも感謝されていますよ。友人知人のお墨付きの独身異性と出会えることって、年齢を重ねるごとに少なくなっていくからです。おみおじで恋愛感度を向上させ、別の場所で見つけた相手と結ばれた「卒業生」は過去4人います。「私は婚活に向いていないことがわかった」と去って行った人は5人もいますが、それもまた有意義な自己発見ですよね。

　結婚願望がある独身男女に優しくお節介する！　愛すべき隣人の婚活を結婚相談所やネットだけに任せておかない！　全国に広まってほしい「おみおじ」の実例をリポートします。

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白い長そでシャツ、黒いスキニーパンツ、白いスニーカーで「60点」

　結婚することが決まった男性が急にカッコ良く見えることがありますよね。幸福感と自信で内側から輝いている部分もありますし、相手の女性から洋服選びを手伝ってもらってレベルアップした部分もあるでしょう。いずれにせよ、多くの女性から好かれやすい外見と雰囲気になっているのです。

　順番が逆のケースもあります。体型も含めて身だしなみを整えたらモテるようになり、結婚相手が見つかった（見つけてもらった）という流れです。人間も動物ですからね。美しくて頼もしそうなオス、一緒にいると幸せになれそうなオスに心惹かれるのは当然です。

　我がオネットの男性会員もその人なりに美しくなってから「成婚退会」していくのが定番となりつつあります。そんなことを考えていたら、古参会員の田崎光博さん（41歳）から朗報が入りました。

「友達の紹介でモテコンサル美容師さんと出会い、ファッション指南を受けることができました」

　背が高くてハンサムな光博さん。似合うファッションをすれば大いにモテちゃう気がします。ぜひ、変身した姿を見せてください！　マチコ先生も誘って、お茶をご一緒することにしました。

　待ち合わせ場所に現れた光博さんは、思ったよりもカジュアルなスタイル。白い長そでシャツ、黒いスキニーパンツ、白いスニーカーです。シャツはパンツから出して腕まくりをしています。

「ファッションの初心者はモノトーンが基本だと教わりました。とりあえず60点を目指すべき、なのだそうです」

　うーん、確かに休日スタイルとしては合格点だと思います。でも、40代の光博さんが初対面の女性と会う場合は、シャツはパンツに入れてジャケットを羽織るか手に持つかをするほうが「ちゃんとした大人」に見えるのではないでしょうか。マチコ先生も「腕時計もしたほうがいいですよ」とアドバイス。

「今日は暑いからジャケットは持って来ませんでした。腕時計はいつもしていません」

　なぜか頑なに腕時計を拒否する光博さん。習慣を変えるのは難しいですよね……。

10歳も年下の女性と結婚したいなら、「大人の男性」として振る舞うのは必須

　ちょっと話を変えましょう。システムエンジニアとして忙しく働いている光博さん、最近はどうしていますか。新しい女性との出会いはありましたか？

「今は仕事が比較的楽なので、週1ペースで勉強会やイベントに参加しています。30代が中心の集まりで、毎回30人ぐらいは来ているでしょうか。女性とも2、3人とはLINE交換をしました。キレイな人もいて、その人とはLINE交換をしていませんが、縁があればまた会って仲良くなれると思っています」

　押し出しがいいとは言えない光博さんは、共通のコミュニティでゆっくりと関係性を温めていきたいようです。でも、相手からも「いいな」と思ってもらわなければ何も進まないので、やっぱり外見を磨くのは大切です。

　光博さんは結婚をして「できれば子どもは2人欲しい」という夢を持っています。そのため、結婚相手としては30代前半の女性が望ましいようです。光博さんはすでに40代前半ですから、10歳近い歳の差を想定しなければなりませんね。ここでマチコ先生から再びアドバイス。

「自分より10歳も年上の男性とお付き合いする30代前半の女性は、ほとんど間違いなく『余裕のある大人の男性』を求めています。頼れて、頭が良くて、責任感がある雰囲気にならなければなりません。そのためにはファッションも大事です。腕時計はしましょうね」

　マチコ先生によれば、女性が年上の男性に好意を抱くパターンは2つあります。1つは、頼もしくてカッコイイ中身が外見にもしみ出しているパターン。もう1つは、頼れそうな外見の男性がちょっとボケてる面があって「可愛い」と感じるパターンです。

「最強のモテは後者だと思います。絶対に飽きないからです。光博さんならできると思います。そのためにも、第一印象の『頼れそうな外見』は必須です」

　せっかく休日スタイルは合格点に達したのだから、勉強会で知り合った女性を気軽にお茶や食事に誘ったらどうでしょうか。主体的に行動することで、光博さんの外見と雰囲気は少しずつ頼もしくなっていく気がします。

（僕とつぼいさん以外の登場人物は仮名です）