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「横並び」でもがんばらなくちゃいけない時期がある

大宮冬洋フリーライター

●今朝の100円ニュース:就活解禁(朝日新聞)

昨日、大学3年生の就職活動が解禁された。半年から1年をかけて、学生と企業の集団お見合いが続く。

何社からも内定をもらえるモテモテの学生も出現する一方で、志望企業に入れずに就職浪人をする人もいる。ただし、最終的にはどれか1社に決めなければならない。無事に就職したとしても、転職(離婚&再婚)や死別(定年退職)などで、いずれは「独身」に戻る人のほうが大半だ。やはり就職と結婚は似ている。

今朝の朝日新聞では、企業の営業活動のノウハウを授業で教えて単位を与える取り組みを紹介していた。多くの社会人は「そんなことは会社に入ってからいくらでも学ばされる。学生のうちはもっと自由に過ごせばいいのに」という感想を抱くだろう。僕もそう思うけれど、営業体験で自分の適性や限界を早めに知ることはいいことかもしれない。アルバイト体験よりは得られるフィードバックが多い気がする。

ちなみに僕は授業でもバイトでも営業体験もせずに、強烈な営業現場(ユニクロ店舗)に就職してしまい、1年ほどで退職することになった。会社勤めそのものに自信を失い、今でもフリーランスという「独身」暮らしを続けている。就職活動でもっと真摯に努力していれば、別の人生もあったのではないかと思うこともある。

身の程知らずは若者の特権だ。でも、あまりにも自分を知らずに万能感を膨らませたまま社会人になると、むしろ人生の幅を狭める結果になる気がする。

スポーツ選手のように、幼い頃から自分の意志や適性と向き合って生きている人は少数派だ。多くの大学生は「自分がやりたいこと」などわからないまま大学3年の冬に突入する。ならば、変なこだわりは捨てて、みんなと同じように努力をしてみるべきだと思う。日本の場合は、この時期に新卒採用という名のチャンスが最大化するのは確かなのだから。

素直な気持ちで様々な会社と面談していれば、自分にぴったりの相手が見つかるかもしれない。その相手(企業)は就職活動の当初に思い描いていたようなものとは異なる可能性が高い。

自戒を込めて言いたい。人生には「横並び」でもがんばらなくちゃいけない時期があるのだ、と。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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