SDGsとは

SDGsとは何か知っていますか。

SDGsとはSustainable Development Goalsのことで、2001年に策定されたミレニアム開発目標です。

Take Action for the Sustainable Development Goals/United Nations Sustainable Development

持続可能な開発のための2030アジェンダ採択 — 持続可能な開発目標ファクトシート/国連広報センター

2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標であり、17のゴール、169のターゲットから構成。発展途上国だけではなく、先進国も取り組むもので、日本も積極的に活動しています。

ゴールの中で最もよく知られているのは「12.つくる責任、つかう責任」。ここでは食品ロス(フードロス)の問題が大きく取り上げられています。

その次によく知られているのは「14.海の豊かさを守ろう」ではないでしょうか。海洋資源を持続的に利用するようにするため、海を守るというもの。古くから魚介類を主に食してきた日本では、食文化を守るためにも非常に重要となります。

長崎県の五島列島

日本全国の自治体は海を守るために活動していますが、特筆したいのが、長崎県の五島列島。

九州の最西端に位置し、大小様々な140の島々から構成されている地域です。他では出合うことができない素晴らしい食材の数々があり、これが永続できるようにと尽力しています。

五島列島の中でも精力的に取り組みを行っているのが「ツナドリーム五島」。近畿大学と豊田通商が連携し、日本の食文化で重要となるクロマグロを持続可能な養殖方法で量産化することに成功しました。

採卵後、陸上施設にて孵化させ、稚魚まで育成。海上施設で養殖を行うことによって、これまで不可能とされていた完全養殖のサイクルを回し、安定生産と品質の向上に努めています。

「ツナドリーム五島」のクロマグロを用いたフェア

実はこのサステナブルなクロマグロを用いた素晴らしいフェアが、東京のレストランで行われています。

それは、銀座にある「アルジェント」の「#ひらまつで味わう 五島の魅力 ~みんなでおいしくSDGs~」フェア。日本のフレンチの礎を築いたひらまつがグループを挙げて行っているプロモーションで、昨年から実施しており、今年は以下のスケジュールになっています。

#ひらまつで味わう「五島の魅力」

・2022年5月1日~5月31日

アルジェント(銀座)

・2022年6月1日~30日

代官山ASOチェレステ 日本橋店

・2022年7月1日~31日

レストランひらまつ レゼルヴ

・2022年8月1日~31日

代官山ASOチェレステ 二子玉川店

・2022年9月1日~30日

サンス・エ・サヴール

ひらまつが擁する珠玉のレストランの中から5店舗が参画。SDGsに取り組む生産者の食材にフォーカスし「食べるだけでSDGsに取り組める」と謳われています。

最後の締めくくりには、参画した5人のシェフが共演するガラディナーが行われるなど、大きなプロモーションとなっているのです。

マグロづくし by アルジェント 鈴木健太郎

アルジェント (C) 東龍
アルジェント (C) 東龍

第1弾となる「アルジェント」がメイン食材に選んだのは、五島産の養殖クロマグロ。「五島特別コース ~ マグロづくし by アルジェント 鈴木健太郎」(18,645円、31,075円、税・サ込)が提供されています。

※五島の食材を取り入れた「五島コース」(12,430円、税・サ込)もある。

マグロづくし by アルジェント 鈴木健太郎 五島特別コース(18,645円、税・サ込)

・生ハム ヘーゼルナッツ

・赤身 ひのひかり 五島の醤/トロ オリーブ マンゴー

・タルタル 椿オイル トマト

・放血神経〆出口鮮魚 ウド 山葵

・グリエ アーティチョーク 玉蜀黍

・ブイヨン ジャガイモ レモングラス

・五島牛 シヴェ赤ワイン

・カレー パプリカ

・五島茶 椿オイル

・大石の卵 びわ

・食後のお飲み物 小菓子

アミューズから前菜、魚料理や肉料理、さらには麺類やご飯ものにまで五島のマグロが使われています。趣向を凝らした珠玉の一皿一皿が調和した、マグロ尽くしのコースであるといえるでしょう。それぞれの料理を詳しく紹介します。

生ハム ヘーゼルナッツ

生ハム ヘーゼルナッツ (C) 東龍
生ハム ヘーゼルナッツ (C) 東龍

五島列島の名物のひとつである椿の葉にタルトがのせられています。サクサクの生地の中には、下から順番にヘーゼルナッツ、マグロの生ハム、九州地方のスモモである「いくり」のペースト。ヘーゼルナッツの焦がした風味が、濃厚な味わいの生ハムとよく合います。

赤身 ひのひかり 五島の醤/トロ オリーブ マンゴー

赤身 ひのひかり 五島の醤/トロ オリーブ マンゴー (C) 東龍
赤身 ひのひかり 五島の醤/トロ オリーブ マンゴー (C) 東龍

マグロの赤身とトロを食べ比べできる一品です。マグロトロは仕上げに目の前で炭火焼きにして香ばしくしました。マグロトロの下にはフォカッチャとマンゴーにワサビ。脂はしっかりとしていますが、燻香やアクセントがあるのでちょうどよい味わいに。

マグロ赤身の下には九州でよく栽培されている「ヒノヒカリ」のリゾット。ココナッツ、害魚からつくられたサステナブルな魚醤、ニンニクチップと様々な味わいが広がります。

タルタル 椿オイル トマト

タルタル 椿オイル トマト (C) 東龍
タルタル 椿オイル トマト (C) 東龍

アボカドの皮を器に用いたマグロのタルタル。発酵トマトを合わせ、ツバキの花びらのピクルス、ショウガのピクルスで酸味を加え、刻んだ燻製アーモンドをしのばせました。食味と食感の変化があって、軽快に食べられます。イカスミを練り込んだ骨の形をしたチュイールも印象的。

放血神経〆出口鮮魚 ウド 山葵

放血神経〆出口鮮魚 ウド 山葵 (C) 東龍
放血神経〆出口鮮魚 ウド 山葵 (C) 東龍

長崎県五島市にある出口鮮魚の神経〆した天然のアオハタ。繊細な旨味を讃えた身に、グレープフルーツや山椒のアクセントが効いています。付け合せのウドは花のようにプレゼンテーションし、ワサビの泡と合わせて。

グリエ アーティチョーク 玉蜀黍

グリエ アーティチョーク 玉蜀黍 (C) 東龍
グリエ アーティチョーク 玉蜀黍 (C) 東龍

アーティチョークのペースト、フリット、ローストをマグロのグリルと合わせました。トウモロコシの実とソース、コリアンダーのチュイールを添えて。マグロの香ばしさ、アーティチョークのほろ苦さ、トウモロコシの甘味が一体となった一皿です。

ブイヨン ジャガイモ レモングラス

ブイヨン ジャガイモ レモングラス (C) 東龍
ブイヨン ジャガイモ レモングラス (C) 東龍

8時間煮込んだというマグロのブイヨンと五島うどんのふし麺。骨髄の旨味がしっかりとスープに溶けているので力強い味わいです。マグロの骨を配したサステナブルなプレゼンテーションも秀逸。

五島牛 シヴェ赤ワイン

五島牛 シヴェ赤ワイン (C) 東龍
五島牛 シヴェ赤ワイン (C) 東龍

五島牛のやわらかで赤身が多いランイチをローストに。マグロのレバーや血合を用いたシヴェは力強く、黒毛和牛に負けません。

カレー パプリカ

カレー パプリカ (C) 東龍
カレー パプリカ (C) 東龍

〆にはマグロのカレーです。ターメリックライスに、パプリカ、炙ったマグロの皮。カレーは飲み物ということで、カップに入れて小ぶりサイズで提供しています。

五島茶 椿オイル

五島茶 椿オイル (C) 東龍
五島茶 椿オイル (C) 東龍

五島茶と、五島の名物である椿を用いたアイスクリーム。スポイトに入れられた椿オイルを好みでアイスに加えると、より風味が増します。

大石の卵 びわ

大石の卵 びわ (C) 東龍
大石の卵 びわ (C) 東龍

卵をイメージしたデザート。長崎県五島市にある大石養鶏場の卵が上にのせられています。下にはメレンゲとビワのコンポート、クランブルがあり、周りの殻はホワイトチョコレート。巣はカダイフで表現するなど、見た目にも非常に凝っています。

小菓子

小菓子 (C) 東龍
小菓子 (C) 東龍

最後のお茶菓子です。抹茶トリュフショコラ、メレンゲがのせられた五島産安納芋のフィナンシェ、グリーンピースのタルト。

マグロ尽くしのフレンチ

マグロ尽くしの他では体験できないフレンチのコースでした。鈴木氏はマグロについて説明します。

「五島列島で養殖しているマグロは、脂がしっかりとしていますが、しつこくありません。60キログラムの大きさで、まるごと1本仕入れ、頭から尾まで、肉や骨、血まで全て使っています。養殖なので海洋資源を守ることができますし、全ての部位を無駄なく使っているので、コースを召し上がっていただくだけでSDGsに貢献できます」

マグロは普段フレンチで使うことがありませんが、様々な部位を味わってもらうために工夫しており、会席料理のように多い品数にしました。

「マグロのおいしさを味わっていただくためにも、なるべく要素を少なくして、シンプルにしました。様々な部位の魅力を味わっていただけると思います」

特にこだわったのは五島うどんです。

「五島うどんは、マグロの骨で出汁をとり、お椀をイメージしてつくりました。マグロの骨を煮込むと匂いが非常に強いですが、8時間もしっかりと煮込めば骨も自然と外れ、トロトロ白濁の濃厚スープに仕上がります。マグロの色々な可能性を味わってもらえたら嬉しいですね」

昨年から五島フェアを開催

鈴木氏によるマグロのこだわりが非常に伝わってきたと思いますが、どうして五島フェアが開催されることになったのでしょうか。

企画に携わった営業統括本部の伊藤貴弘氏は振り返ります。

「福岡にある『リストランテKubotsu』で五島フェアを行ったことがきっかけで、五島列島と縁をもちました。五島列島の食材の素晴らしさや生産者の真摯な取り組みを知り、2021年の5月から9月にかけて、五島フェアが開催されました」

ひらまつの5店舗が1ヶ月ずつリレー形式で行い、1,000人以上ものゲストが五島コースを体験。9月には「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」で5人のシェフによるガラディナーが行われ、盛大に締めくくられました。

「昨年の五島フェアが大変好評だったので、今年も引き続き開催することになりました。現地に訪れて2泊3日で12施設を見て回り、素晴らしい食材や料理を教えていただきました」

今年は「SDGs」と「旅」もコンセプトに

今年の開催では「SDGs」と「旅」というコンセプトも加え、SDGsに取り組む生産者の食材を取り入れたり、JTBとタッグを組んで五島列島の宿泊プランを開発したりしています。

昨年実施した5店舗のうち4店舗は同じで、1店舗だけ入れ替えて「代官山ASOチェレステ二子玉川店」が新しく参画。世田谷エリアの住宅地に近い人気店で、ファミリー層がたくさん訪れるので、より幅広い世代の方へ五島の魅力を知ってもらいたいということです。

2022年度後期のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」では五島列島が舞台となります。ひらまつの五島フェアが終わった後に放送が開始されるということで、2022年は五島列島に焦点が当てられる1年となるのではないでしょうか。