ベーシックインカム7万円案は保守リベラル双方から支持されていなそう

(写真:アフロ)

竹中平蔵氏が生活保護と年金を廃止し,ベーシックインカム一律7万円支給という提言をしたというニュースが流れました.

が,いろいろなニュース記事などを見ると結構この案には反対する記事が多いように思います.

そこで,ソーシャルメディア上ではどのような反応だったのか,データを使って計算社会科学的に分析をしてみたいと思います.

それに対するツイッターの反応を見てみましょう.

ベーシックインカムに関するツイート数(著者作成)
ベーシックインカムに関するツイート数(著者作成)

竹中氏がベーシックインカムについて語ったのが9月23日でしたが,直後にはあまり反応はなく,大きく反応があったのは9月24日からのようです.ちなみに,反応の立ち上がりは朝5時くらい.

#スガやめろのときもそうでしたが,ずいぶん朝早くから立ち上がります.なんでだろう.

さて,ベーシックインカムについては,どのようなツイートが存在したのか,大規模にリツイートされたツイートについて,クラスタリングを行って図示しました.それがこちらの図になります.

ツイートクラスタ(著者作成)
ツイートクラスタ(著者作成)

うん,大きな塊しかないですね.

この塊に含まれているのは,

や,

といったものです.

基本的に,このベーシックインカム案には反対のツイートしか拡散していないようです.大喜利すらない.

これだけ見ると,検察庁法改正案反対の時と同じように,偏ったコミュニティによって拡散したのかなと思ったのですが,どうやら今回は様子が違うようです.

政治的なツイートを分析していると,リベラルな意見に賛同するコミュニティと保守的な意見に賛同するコミュニティが存在し,お互いに異なるタイプのツイートをリツイートすることが大半です.安倍総理の健康問題に関するツイートなどが顕著でした.

ところが,今回のこの大きな塊に含まれるベーシックインカム反対ツイートをリツイートしたアカウントを確認すると,リベラルコミュニティと保守コミュニティ双方のアカウントが含まれていることが分かりました.

例えば,「#スガやめろ」のハッシュタグを

賛同ツイートをリツイートしたアカウントの60%

批判するツイートをリツイートしたアカウントの26.7%

が,ベーシックインカム反対ツイートをリツイートしていました.

通常,リベラル系がリツイートするツイートは保守系はリツイートせず,保守系がリツイートするツイートはリベラル系はリツイートしないことが多く,「ツイッター上で分断が起きている」と言われています.

それに対して,今回の件は政治的に対立する双方のアカウントが「7万円ベーシックインカム案に反対」ツイートをリツイートしていることから,7万円ベーシックインカム案に賛同している人ってほとんど存在しないんじゃないか?という気がします.

もちろんツイッター上の世論が社会の世論だとは言えませんが,賛成派がほとんど見当たらず,普段は対立している二つのコミュニティが同時に反対しているというのは大きな意味があるのではないでしょうか.

どうでもいいですが,普段反目している二つのコミュニティが同時に反対に回るって,半沢直樹と大和田常務が手を取り合って巨悪・箕部幹事長に立ち向かうみたいな展開でちょっと熱い.