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出掛ける前からジャズ気分:小曽根真&パキート・デリベラ “Jazz meets Classic”

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

●公演概要

10月26日(土) 開場 14:20/開演 15:00

会場:上野東京文化会館大ホール

出演:小曽根真(ピアノ)、パキート・デリベラ(クラリネット、サクソフォン)、ジョシュア・タン(指揮)、東京都交響楽団

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Music Weeks in Tokyo 2013

小曽根真&パキート・デリベラ “Jazz meets Classic” with 東京都交響楽団

クラシックとジャズで縦横無尽に活躍するピアニスト小曽根真と、スペシャル・ゲストとして世界的ジャズ・クラリネット奏者のパキート・デリベラを迎えて、前半は東京都交響楽団との共演でコンチェルトを演奏し、後半は2人によるジャズ・セッションというスペシャル・プログラムをお楽しみください。

出典:小曽根真&パキート・デリベラ “Jazz meets Classic” with 東京都交響楽団|東京文化会館

小曽根真&パキート・デリベラ
小曽根真&パキート・デリベラ

近年ますます多岐にわたる活動を展開して、日本を代表するジャズ・ピアニストながらその枠に収まらない音楽を発信し続けている小曽根真が、パキート・デリベラを招いてモーツァルトのクラリネット協奏曲に挑戦するというコンサートです。

パキート・デリベラはキューバ生まれで、17歳から国立交響楽団などで演奏活動を開始し、1973年にはイラケレの結成に加わってフュージョンの先鞭をつけました。1980年にはアメリカへ亡命し、さらに独自の音楽観を表現するための幅を広げました。

予定されている演目は、モーツァルトの「クラリネット協奏曲イ長調K.622」とラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲op.43」、そしてジャズ・セッション。

とくに「クラリネット協奏曲」は、本来ピアノが入る曲ではなく、そこに小曽根真がどのように切り込んで新たな曲の世界を見せてくれるのか、それを迎え討つ本来のメイン楽器であるクラリネットのパキートがどう反応するのか……。

クラシックの土俵にジャズというルールを持ち込むこれまでの“異種格闘技戦”的なアプローチを超えて、クラシックのタブーに触れながら、絶対権威である作曲者の隠れた“美意識”を探し出すような、そんな宝探しにも似たワクワク感を与えてくれるステージになるのではないでしょうか。

♪Mozart Adagio by Paquito D' Rivera & Makoto Ozone

では、行ってきます!

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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