「こんないい歌、売れない方がおかしいよ!」渡鬼バンドの「心をギュッと抱きしめて」は青春賛歌!

 いい歌でありさえすれば必ずヒットする。これが歌の本来あるべき姿です。しかし、現実は強力なタイアップが付いていなければ売れない時代です。いかがなものか?と思います。この風潮に私はあえてアンチテーゼを投げかけたい。いい歌は売れるべきだし、たくさんの人たちに聴いてもらいたい。そんな“音楽愛”が私のポリシーです。

 「こんないい歌、売れない方がおかしいよ!」

頑張ればできるのだ、というメッセージを受けとめるとやる気が出る!

 眠らせてしまった“青春時代の夢”は誰にもあります。たとえばミュージシャンになる夢とか、役者、絵描きなど。人はなぜ夢を眠らせてしまうのでしょうか? 学校を卒業するときに夢が現実に負けてしまうからです。社会に出ると働かないと食べていけないという現実に、夢をとりあえず“瞬間冷凍”させてしまうのです。そして気がつくと、50歳をとうに過ぎて定年を迎える年齢になっている、というわけです。

楽曲を手がけた山本コウタローは、日本のフォークを代表するシングアロングの名曲「岬めぐり」の作者としても音楽史にその名を刻み込んでいる
楽曲を手がけた山本コウタローは、日本のフォークを代表するシングアロングの名曲「岬めぐり」の作者としても音楽史にその名を刻み込んでいる

 そんな眠らせていた夢を起こして実現させたのが〈渡鬼(わたおに)おやじバンド〉です。このバンドはTBS系人気テレビ・ドラマ〈渡る世間は鬼ばかり〉から誕生した架空のバンドです。メンバーはドラマの出演者5人ですが、架空のバンドを超えたリアリティーがあります。設定が自然だからです。幼なじみの勇(角野卓造)、哲也(井之上隆志)、源太(山本コウタロー)が意気投合してバンド結成の機運が盛り上がります。

 それぞれが学校を卒業して、家族のために一生懸命に働いてきたものの、いつのまにか家庭の中で“居場所”を失くしてしまい、それを埋めるために青春時代の夢だった音楽にのめり込んでいく、というストーリーです。

 そんな3人の熱い想いに共感した誠(村田雄造)、典介(佐藤B作)が参加して〈おやじバンド〉は新たな夢に向かって走り始めていきます。

 当然のことながら「いい年をして」と家族からは白い目で見られることになります。挫折しそうになりますが、なんとか乗り越えて、遂にはメジャー・デビューを果たします。それまでいい顔をしなかった家族も、ようやく喝采を送ってくれます。そんな彼らを見ていると、自分のことのように感じられ、つい応援をしてしまいたくなるのです。

 〈渡鬼おやじバンド〉は劇中で2011年8月24日に「心をギュッと抱きしめて」でデビュー。同時にテイチクエンタテインメントからも現実にCDをリリースしました。頑張ればできるのだ、という彼らのメッセージを受けとめて、やる気を得た人も多いと思います。

 コウタローは「金は無いけどヒマならあるさ。居場所は無いけどロマンはあるさ」と歌います。コウタローと角野は中学時代からの親友であり、バンドを組んでいたこともあるそうです。その頃の“夢”を今実現した2人に拍手を送りたい。あなたは夢を眠らせていませんか? ちょっと考えてみて下さい。

 渡鬼バンドの「心をギュッと抱きしめて」、こんないい歌、知らなきゃ損!