HomePod登場でアップルのスゴさがわかる

AppleのHomePodがいよいよ日本でも登場

 アップル製のスマートスピーカー「Home Pod」がついに日本でも発表された。2017年に発表され、2018年2月にはアメリカなどで発売されているので、日本では1年以上遅れたことになる。

 人工知能アシスタントを搭載したスピーカーは「スマートスピーカー」と呼ばれ、すでにさまざまな製品が登場している。AmazonのEcho、GoogleのGoogle Home、LINE Clovaの3つが競っている状況だ。さらに、AmazonとGoogleはAIアシスタントを他社にも提供しており、さまざまなメーカーから搭載スピーカーが登場している。

 アップルももっと早く投入していれば、日本でも売れたのに――と当初は思ったのだが、HomePodはこれらの製品とは一線を画するものだった。※写真は著者撮影です

HomePodはシンプルなデザインも魅力だ
HomePodはシンプルなデザインも魅力だ

AIアシスタントはSiriが元祖だ

 そもそも、AIアシスタントはアップルのSiriが元祖だ。というよりも、Siri社が開発していて、それをアップルが買収したのだ。2011年に、iPhone 4Sに搭載されたのが初めてで、以降、着々と機能をアップしている。当時は、話しかけた言葉をあまり認識してくれなかった記憶があるが、最近ではずいぶん改善している。まあ、話しかける側の我々も、Siriがなんとなく認識してくれそうな言葉を理解している。反応が悪くてもあまり気にしなくなり、うまく付き合えるようになったわけだ。

 Google Nowが2012年、Amazon Alexaは2014年にリリースされている。だが、その時点で、Siriは大きく先行していた。にもかかわらず、アップルはスマートスピーカーをリリースしてこなかったのだ。ライバルから大変に遅れて、ようやく、この夏HomePodが登場した。

スピーカーとして素晴らしい

 HomePodは、スピーカーとしての性能が素晴らしい。円筒形の本体は360度に音を出して、360度に声を拾う。さらに、iPhone 6と同じA8チップを採用しており、自分で周囲の環境を把握して、最適な方向に最適な強さの音を出す。壁などの反射を含めて把握して最適にチューニングしてくれる。オーディオの知識がほとんどない人が、適当に設置しても素晴らしい音を楽しめるのが最大の特徴だ。2台置けば、スイートスポットが広いステレオスピーカーとして利用でき、自分を挟むように置いてみると、その立体感は圧倒的だ。

 もはや、楽曲はローカルにある必要はない。Wi-Fiのエリア内にHomePodを置くだけで、素晴らしいオーディオ環境が構築される。つまり、HomePodは、スマートスピーカーの機能は持つものの、それはあくまでもオマケ。オーディオ機器を代替するのが狙いなのだろう。

天板部分にLEDが仕込まれていて有機的に光る
天板部分にLEDが仕込まれていて有機的に光る

HomePodのSiriはオマケだ

 HomePodはSiriが利用でき、天気予報などが調べられるほか、iPhoneを経由して電話も掛けられる。だが、手元にiPhoneやiPadがある場合には、そちらで利用した方が好ましいケースも少なくない。例えば、週間天気予報やスケジュールは、画面で見た方がはるかにわかりやすい。

 だから、iPhoneを操作中にSiriに話しかけると、iPhoneのSiriが反応する。逆にiPhoneを机の上に放置して話しかけると、HomePodが反応してくれるというすごい仕組みを搭載している。Siriは、ユーザーが使おうとしているデバイスがわかっているわけだ。

 Google Homeはスマホとスピーカーが近くにあれば、スピーカーが対応する。手元にスマホを持っていても、スピーカーが反応してしまうのだ。

 HomePodはSiriを利用できるのだが、これはオマケのようなもの。iPhoneやiPadだけで使っていてもさほど変わらない。安価なスマートスピーカーの役目は、iPhoneで十分だとアップルは考えているのだろう。HomePodは、誰でもが良い音を楽しめる新しい世代のスピーカーとして登場した。Siriも使えるのだが、ちゃんとiPhoneとの棲み分けができている。やっぱり、アップルはすごいメーカーだとおもわずにはいられない。

 なお製品のレビューはこちらの動画でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。