候補者検討委員会は密室ではない! SNSで得られる「透明性」

(写真:アフロスポーツ)

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の次期会長選任について候補者検討委員会が開かれ、本日中にも新しい組織委員長が選ばれるようだ。ここ数日、森喜朗前組織委員会会長の女性蔑視発言に端を発する委員長辞任と次期委員長が川淵三郎氏に決定したかのような情報がメディアを賑やかせた。次期委員長の決定に「森前委員長が勝手に後任を決めるなど許されない」、「透明性のある決定を」、「またもや密室!」などなど。

 結局のところ、川淵三郎氏の会長就任は見送られたわけだが、本件について、冷静に考えると実は「密室」ではない。というか、川淵氏がメディアにペラペラと語った時点で「密室」ではなくなった。情報が公開されることになったのだ。これこそがメディアが国民の「知る権利」に応えたことになろう。

 WebやTwitterを確認すると第一報はTBS系列のニュースで「政府関係者によりますと、後任には東京オリンピック・パラリンピック組織委員会評議員の川淵三郎氏を充てる方向で調整が進められているということです。(11日13:20)」という報道だった。ここで情報を流してくれた「政府関係者」がだれなのかはわからないが、このように情報が漏れ、漏れた情報を流してくれるメディアの役割は大きかろう。その瞬間Twitterに呟きがあふれ、結果として「透明性」が得られることになり、候補者検討委員会が設置されることになった。

 今回の候補者検討委員会はメンバーも内容も非公開だとのことだが、このことに異議を申し立てる方々もいるようだ。しかし、新会長決定後にメンバーと選考過程を公表するということなので問題はないだろう。この時点で、公平性が保てない選考過程や偏向したメンバー構成であれば、またもやSNSで叩かれるのは自明のこと。であれば、そこまでひどいことにはならないと思われる。

 そういった想像力が前会長にもあれば、今回のようなことにはならないはずだが、週刊ポストが報じたように森前会長の長女が「今のそういうジェンダーレスの話を100%理解するのは年齢的にも難しい」のであろう。同時にSNSが持つ力も「100%理解するのは年齢的にも難しい」。以前からの失言癖、当時はテレビ・新聞・雑誌しかなかったので一過性のものとなっていたが、いまはこれらの媒体での露出がネットに残り、その種火を元に炎上する社会である。メディア拡声器として機能するSNSがあれば「政治」の透明度は高くなる。ネット社会での政治経済、いやそれ以外の透明性は(良くも悪くも)SNSによって得られているのである。