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みんなスマホで脳トレしたい?2014年のベストアプリ

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
みなさんにとっての、スマホのベストアプリはなんでしたか?

皆さんは今年、スマートフォンやタブレットに、どんなアプリをダウンロードしたでしょうか。便利になるアプリ、楽しゲームのアプリなど、様々だと思います。AppleとGoogleが、それぞれのベストアプリを発表しています。

スマートフォン向けのアプリのベストをご紹介しましょう。

App Storeは「脳を刺激」するアプリに注目

App Storeが発表した2014年のベストアプリ。iTunesやiPhone・iPadのApp Storeの特設ページで見ることができます。

ベストアプリ:Elevate

脳トレアプリElevate。ちょっとした時間にトレーニングできる。
脳トレアプリElevate。ちょっとした時間にトレーニングできる。

Elevate - Brain Training App(App Store)

カテゴリ: 教育

価格: 無料

25種類のゲームで脳を鍛える「脳トレアプリ」がベストに輝きました。集中力・記憶力、情報処理能力、計算力、正確さ、理解力などを鍛え、日々の進歩を記録していくことが出来ます。このアプリ、日本のケータイコンテンツのように、月額課金制を取っているところもトレンドになっていきそうです。

ベストゲーム: Three!

Three!は同じ数字を組み合わせていくパズルゲーム。
Three!は同じ数字を組み合わせていくパズルゲーム。

Threes! App

カテゴリ: ゲーム

価格: ¥300

こちらも脳トレのようなパズルゲームアプリ。「1」+「2」で「3」を作ると、同じ数字を組み合わせていくというシンプルなゲーム。「3」+「3」=「6」、「6」+「6」=「12」といった具合で足していきます。ある意味、ずっと続けることができますね。

注目:Hyperlaspe

Hyperlapseはコマ撮りのおしゃれなビデオを撮影できる。
Hyperlapseはコマ撮りのおしゃれなビデオを撮影できる。

Hyperlapse from Instagram App

カテゴリ: 写真/ビデオ

価格: 無料

iOS 8がリリースされる直前にInstagramがリリースした、コマ撮り動画を作ることができるアプリ。Instagramへのスムーズな投稿が可能で、時間軸をぎゅっと圧縮したビデオの楽しみが広がります。そうなんですよね、iOS 8のタイムラプスは16:9で、しかもフィルターをかけられないので、イマイチかわいさで、Hyperlapseに負けるところがあって…。

これまで、単発の機能を提供している人気アプリが、Appleによって公式の機能としてiOSに入ると、涙目になりながらそのアプリの身の振り方を考えなければなりませんでしたが、Hyperlapseの場合、公式機能にぶつけてリリースして成功した一例かもしれません。

注目:Leo's Fortune

キレイなグラフィックスで、主人公レオが、盗まれた金を取り戻す冒険。
キレイなグラフィックスで、主人公レオが、盗まれた金を取り戻す冒険。

レオズ・フォーチュン App

カテゴリ: ゲーム

価格: ¥500

盗まれたゴールドを見つけるアクションアドベンチャーゲーム。緑のもふもふなレオを、美しいステージの中で動かしていると、iPhoneのゲームながら画面の中に手触りを感じるような気がしてきます。 

脳トレ系がベストアプリ・ゲームを取ったというのは何かの偶然でしょうか。ケータイやニンテンドーDSでも脳トレは流行っていたので、モバイルが発展する中で、人はどこかのタイミングで脳を鍛えよう!と思う傾向にあるのでしょうか。

Androidのベストアプリ

Google Playの2014年ベストアプリ。
Google Playの2014年ベストアプリ。

Android向けアプリストア「Google Play」でも、2014年のベストアプリの一覧が公開されています。

私はAndroidスマートフォンも使っていますが、メインはiPhoneですが、ラインキングを見てみると、ビデオ系のエンターテインメントアプリと、実用系のアプリが上手くミックスされている印象です。

が、こちらにもありました、脳トレ。「Lumosity」は6000万人が使う脳トレアプリで、記憶力・注意力などを鍛えることが出来るそうです。やはり、スマホには脳トレ、ということなのでしょうか。

また、iOSでも愛用している、スワイプで操作するメールアプリ「Mailbox」、Evernoteのリマインダーとの連携が便利なカレンダーアプリ「Sunrise」、アウトカメラ・インカメラの写真をセットで撮影する「Frontback」、画像に文字などをオーバーレイできる「Over」などは、Android向けのアプリも用意されています。

OSの進化にも注目

さて、AppleとGoogleはそれぞれ、2014年もモバイルOSをメジャーバージョンアップしました。

AppleはiOS 7でこれまでにない大きなデザイン変更をしましたが、これを踏襲し大画面化するiPhoneをサポートしたiOS 8をリリースしました。特にスマートフォンで重要な機能であるカメラ・写真周りも新機能を追加していますが、フォトアルバムのクラウド保存機能であるiCloud Photo Libraryは、Macをまだサポートしておらず、少し中途半端な状況と言えます。

一方のGoogleは、見た目や操作性などを統一したMaterial Designを提案し、これをサポートするAndroid 5.0 Lollipopをリリースしました。iOSとは違い、各メーカーによる対応を末必要がありますが、順次サポートしていく事になると思います。

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディア、GoogleやDropbox、EvernoteといったクラウドサービスももちろんAndroidに対応しているので、iPhone・Android間の環境移行は、アプリの面ではあまり大きな障害にならなくなってきました。

そこで、iOSとAndroidという、OSの使い勝手や「慣れ」も、競争領域になってきています。

個人的なベストアプリ

個人的な今年のベストは、ワークフローを搭載し、iCloud DriveやMacとの連携に対応したエディタ「iA Writer Pro」

iA Writer Pro。シンプルすぎる、意志のあるテキストエディタ。
iA Writer Pro。シンプルすぎる、意志のあるテキストエディタ。

iA Writer Pro App

カテゴリ: 仕事効率化

価格: ¥500iA Writer Pro App

カテゴリ: 仕事効率化

価格: ¥2,000

iPhone・iPadで利用できるiOS版と、Macで利用できるアプリの両方が用意されています。iCloud DriveやDropbox、そしてiPhone・Mac間で作業を引き継げるiOS 8とOS X Yosemiteの機能、Handoffにも対応しています。Handoffを試したいと思っていたがきっかけでした。

基本的には、フォント設定も出来ないシンプルなテキストエディタですが、Markdownと呼ばれる簡単な記号を使った書式設定を利用する事ができ、マウスを一切使わずにキーボードだけで書式やアウトラインを作ることが出来ます。

リッチテキストで書き出せるため、原稿を送るときにちょっと見出しなどを分かりやすくしておきたいな、というニーズにもマッチしていました。

また、その原稿に「モード」が付いている点も面白かったです。「Note」「Write」「Edit」「Read」というワークフローの切り替えを行うことができます。

ファイルの中身は特に変わらず、ファイルの色が変わったり、エディタの表示の仕方が変わるだけなのですが、今その原稿がどんなステイタスにあるのか自覚しながら文章を書くという「区切り目」をつけることができる点は、非常に納得感が強いものです。

例えば、移動中にiPhoneで「Note」モードで原稿を作り始めて、アウトラインをMarkdownで作っておき、外付けキーボードをつないだり、Macに引き継いで「Write」に設定してテキストを書き、「Edit」で見直し、「Read」で見直し、というフローを「意識」することができます。

職業柄、日本語入力とテキストエディタとキーボードには目がないのですが、当面、iA Writer Proで仕事をしていこうかと思っています。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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