米国政府はなぜ北朝鮮との秘密接触をリークしたか

フーテン老人世直し録(205)

如月某日

米国のケリー国務長官と中国の王毅外相が23日にワシントンで会談し、北朝鮮の核・ミサイル実験に対する国連の制裁決議に「重大な進展」があり、早期採択で一致したことを明らかにした。

両外相は「これまでのいかなる決議よりも強力になる」、「核・ミサイル開発の前進を効果的に制限できる」と述べ、強硬な制裁を求める米国に消極的な中国が歩み寄ったように見せた。

その一方でケリー国務長官は中国が主導する6か国協議再開の重要性を指摘、また王毅外相は北朝鮮の非核化と同時に朝鮮戦争の「休戦協定」に代わる「平和協定」を結ぶための米朝対話を行うよう米側に提案した事を明らかにした。

これを見てフーテンは21日付ウォールストリート・ジャーナルが「1月の北朝鮮の核実験を前に米朝は秘かに平和協定を巡る交渉を行っていた」と報道した意図を改めて考えた。

ウォールストリート・ジャーナルは当初、米国側が交渉を持ちかけたと報じたが、カービー国務省報道官は記者会見で「北朝鮮側から提案された」と否定し、「慎重に検討した結果、核開発問題を議題に含めるよう要求すると、北朝鮮がこれを拒否したため交渉は実現しなかった」と述べた。

これが22日に日本に伝えられ、ニュースを見たフーテンはオバマ大統領が残された唯一の冷戦体制、すなわち朝鮮半島問題に手を付けるかもしれないと直感した。ウォールストリート・ジャーナルの報道は米政権内部からリークされたと考えられる。しかも米中外相会談の直前のタイミングでリークされた。オバマ政権は秘かに中国と協働で南北朝鮮統一を構想しているのではと思わせたのである。

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「フーテン老人は定職を持たず、組織に縛られない自由人。しかし社会の裏表を取材した長い経験があります。世の中には支配する者とされる者とがおり、支配の手段は情報操作による世論誘導です。権力を取材すればするほどメディアは情報操作に操られ、メディアには日々洗脳情報が流れます。その嘘を見抜いてみんなでこの国を学び直す。そこから世直しが始まる。それがフーテン老人の願いで、これはその実録ドキュメントです」

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1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。89年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■「田中塾のお知らせ」12月17日(火)19時~21時 場所:東京都大田区上池台1-21-5スナック「兎」(03-3727-2806) 東急池上線長原駅から徒歩5分■参加費:1500円 ■申込先:agoto@K6.dion.ne.jpに住所氏名明記で

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