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安倍政権は「黒い霧解散」を真似るのか

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(113)

霜月某日

解散風が本格化してきた。難問山積で政権運営が行き詰まると考えれば、解散・総選挙で打開の道を探るのはありうる話である。行き詰まってからでは遅いのでその前に先手を打つ必要がある。

長期政権を目的にした内閣改造が裏目に出て「政治とカネ」の不祥事が相次ぎ、拉致問題で北朝鮮から足元を見られ、TPP交渉も思うに任せず、沖縄県知事選挙次第では普天間移設が難航する事になり、原発再稼働で国民の反発を呼ぶことは必至で、アベノミクスへの評価も先細りしてきた。年が明ければ国民の目にも行き詰まりが見えてくる。

それならば多くの国民が行き詰まりに気づかぬうちに総選挙を行い、議席数を微減にとどめれば「民意」は安倍政権を支持したと大見得を切って求心力を高めることが出来る。その勢いで正面突破すれば難問にも次の展開が見えてくるかもしれない。

権力者ならそう考えても不思議ではない。そしてこれには佐藤栄作元総理の「黒い霧解散」というモデルがある。佐藤氏はそれによって長期政権を実現することが出来た。

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ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:3月31日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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