高校生「出口戦略」は、個別ソーシャルワークだった~「ひらの青春ローカリティ2」報告

■ひらの青春ローカリティ

昨日、「ひらの青春ローカリティ2」と題するフォーラムが、大阪市平野区で開催され、定員70名を越える80名以上が集まり、熱気あふれるものになった。

このフォーラムは、平野区主催の「ひらの青春生活応援事業」が2年目を迎え、実数30名ほどの高校生に対して丁寧な個別ソーシャルワーク支援を行なう同事業の具体的中身を報告するものだ。

ひらの青春ローカリティ2のチラシ
ひらの青春ローカリティ2のチラシ

昨年も同じタイトルでフォーラムが行われたが、1年目ということもあり、理念を共有する催しになったことは仕方なかった。

この事業の理念とは、チラシにもあるような「ジモトで学ぶ、働く、愛する」というあり方に平野区のハイティーンになってほしいというもので、そのためには「高校卒業」にまずはこだわる、というものだ。

高校卒業は別に現在属する高校にこだわる必要もなく、通信制高校に移行してもいいのだが、ここでいう「卒業」は学歴にこだわるというよりは、「潜在化させない」「ひきこもり予防」という側面が大きい。

■高校中退してそのままひきこもる

僕は10年ほどひきこもり支援NPO(淡路プラッツ)で代表を努めてきたが、そこでわかったことは、30才手前までひきこもっている人々の多くが、高校中退してそのままひきこってしまったということだ。

この段階(高校中退)でなんとか社会とつながっていれば、ひきこもりに陥ることを防げるのではないか。

そう思って6年前に始めたのが、大阪府立西成高校の「となりカフェ」の試みだった。

この「高校内居場所カフェ」は大きな反響を呼び、6年たった今では、大阪と神奈川で10校ずつほど高校内居場所カフェが行われている(「モーニング」を出す高校内居場所カフェ~西成高校モーニングとなりカフェの試み)。

この前講演仕事で訪れた静岡県でも高校内居場所カフェは始まっており、ゆっくりと静かではあるが、「となりカフェ」や「びっかりカフェ」(神奈川県立田奈高校)のスピリットは、全国に広がっていくように期待している。

だが実は、この高校内居場所カフェに対して、根強い反論があった。

それは、「カフェの有効性はわかったが、生徒たちの卒業や社会参加はどのように支援していくのか」という問いだ。

■「出口戦略」

これに対して僕は、恥ずかしながら答える理屈をもっていなかった。

が、今回とりあげている「平野青春生活応援事業」をやっているうちに徐々に確信を抱いてきたのが、

「生徒一人ひとりの事情に寄り添う丁寧な個別ソーシャルワーク」

こそが、高校内居場所カフェの「出口戦略」だということだ。

生徒の状況に見合った社会資源を探しつなげていくソーシャルワークは、高校の教師には時間的にできない。それは、ソーシャルワークの専門知識を持ち、社会資源の人脈を持ち、かつ高校生たちから信頼される若手スタッフにのみできることだ。

そうした、丁寧な個別ソーシャルワークの実践が、昨日は報告されていった。僕はそれをコーディネートしながら、「やっぱり高校内居場所カフェの出口はこれだったんだ」と確信した。

高校内居場所カフェで生徒達にアウトリーチし、カフェではできない細かいソーシャルワークを個別に行なう。

そうすることで、高校以降ひきこもりになる潜在化を防ぐ。この、「居場所カフェ→個別ソーシャルワーク」という流れこそが、20代のひきこもりを防ぐメソッドだ。

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