21世紀の労働者階級~「非正規雇用」をそろそろ変えよう!!

■4割の衝撃

昨日Yahooニュースを見ていたら、こんな記事(非正規労働者、過去最高の38.2%に)が載っており、38%ということは大方40%ということであり、普通に考えると、その割合はすでに「マイノリティ(少数派)を超えているのでは? と素朴に思ったのが始まりだった。

僕はこの頃、自分の法人の戦略の都合で「高校中退予防」のことばかり考え動いていたので、ニート関連のニュースはすっかり後回しにしていたものの、ここ10年ばかりは実は、大阪でず~っとニート・ひきこもり支援を行なってきた。

ニートという言葉が現れ、「非正規雇用」という言葉も頻出するようになったのが、10年ほど前だったと思う。

その頃は、まだ非正規雇用の割合は3割の手前あたりで、「マイノリティ」と名乗っても許される範囲にぎりぎり属していた。

それが、4割、だ。これは単に非正規雇用のみ、つまり、社会保険に加入していないか親が代替わりしているか、あるいは社会保険に加入していても加入期間が限定されている層が4割いるということだと思う。

■新しい「名づけ」を

正規雇用のあり方をさらに細かく見ていくと、たとえば、賃金が低いながらも「週4」で正社員というスタイルがこれからは徐々に広がっていくのではないかと思っている。

また、よく言われることだが、正規雇用でありながらも様々な手当がつかない会社や法人に雇用されている、労働条件がかなり落ちてしまう層も視野に入れなければいけない。

これらを大雑把に「正規雇用」としてしまってもいいのだろうか。

要するにいま、労働する人たちのなかにいくつもの「階層」が顕在化してしまった。この階層問題はかなり複雑なため、これを単純に100年前のように、「ブルジョア/プロレタリアート」といったシンプルな言葉で表現することはできない。

要するに、そろそろ新しい「名づけ」が必要なのだと思う。

完全にグローバル化した現代の経済は、単に「好景気/不景気」で切り取ることはできない。荒っぽい言い方だが、いまの「不景気」は少なくとも100年は続くと僕は思う。問題はグローバリゼーションで作動している世界経済なのだから、一国の経済がどうこう(これが好景気/不景気)で語れるレベルではなくなってしまったということだ。

「上」は、ボーナスや手当が90年代半ばと同じように支給される優良企業に属するいわゆる「正規雇用」、そこから順に条件が落ちていく様々な正規雇用のあり方(手当やボーナスや残業時間といった雇用条件等)が続き、いわゆる非正規雇用(年度限定の契約社員に始まり、アルバイトやパート等)がこれに続く。

さらに、アルバイトとニートの間に属する「中間労働」(最低賃金を下回るが、そのかわりに「仕事」に慣れるためにいくつかのサービスが用意されてる)がこれに続く。

従来の、「昭和的な」オーソドックスな正規雇用から、きわめて「2010年代的な」中間労働まで、現代の労働形態は実に多様化してしまった。これは短期的な問題ではなく、グローバリゼーションが続き、日本社会がラディカルに変化しない限りは続く「構造的な」変化なのだ。

■「社会変革型」NPOを

だが現在、支援の最前線にいる主としてNPOは、このようなグローバルな視点をあまりもっていないところが多いと思う。目の前の課題を解決することに一生懸命になることは重要だが、社会構造の問題を後回しにすると、目の前の課題を持った人たちの個人的責任にすべてを収束させてしまいがちになる。

こうしたNPOを僕は、「目の前の課題解決型」と呼んでいる。

また、NPOのなかには、「社会起業家」の顔が全面にですぎて、同じく社会構造の問題を後回しにしてしまうところもある。

社会起業のおもしろさと難しさに巻き込まれ、社会構造を問う視点をあとまわしにする。僕はこれも、本末転倒だと思う。

やはり、「社会変革」を中心にしたNPOこそ、上のような日本の社会構造の変化についていけると思う。

読者のみなさんも、そのような視点で世のNPOをチェックしていただければ、NPOにとっても刺激になるだろう。日本社会全体を視野にいれた動きができてこその「ソーシャルセクター」なのだ。

で、「非正規雇用」のかわりに、どんな名前がいいだろう?

次回あたり提案したいと思います。★