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元宝塚宙組トップスター・朝夏まなとが、音楽番組に初出演「枠に囚われず色々な事にチャレンジしたい」

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/BS-TBS
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元宝塚歌劇団・宙組トップスターの朝夏まなとが、“時を超えた、ここでしか聴くことの出来ないサウンド”がコンセプトの音楽番組『Sound Inn“S”』(BS-TBS/8月10日(土)18時30分~)で、音楽番組に初出演を果たした。2017年の退団後は、舞台、ドラマ、コンサートと精力的に動き、変わらずにファンを魅了している。そんな朝夏が音楽番組に初出演し、3人の日本を代表するアレンジャー、スペシャルバンドとセッション。いきなり生バンドに囲まれて歌うということで、やや緊張気味だったが、歌い始めるとそのスケールの大きなパフォーマンスと、繊細な表現力で、アレンジャー陣を唸らせていた。

「音楽ってこういうことなんだと、体感できた」

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1曲目は朝夏が宙組トップスターとして、初めて舞台に立ったお披露目公演『TOP HAT』から、「Cheek to Cheek」を、坂本昌之のアレンジで披露。『TOP HAT』は、ハリウッド黄金期の大ヒットミュージカル映画の舞台版で、ゴージャスなアレンジに乗せ、素晴らしい歌声を響かせていた。リハ中は「どこを見て歌えばいいんですか?」と、音楽番組初出演ゆえの戸惑いを見せていたが、歌い終えると「音楽ってこういことなんだって体感している」と、バンドが作り出す素晴らしい音に包まれ歌う喜びを、全身で感じていた。

歌詞に自身の思いが重なる、スガシカオ「春夏秋冬」をカバー

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2曲目は、自身のコンサートでも歌い、ファンにも人気のスガシカオ「春夏秋冬」のカバーを、原曲のアレンジも手掛けた島田昌典のリアレンジで披露した。島田の、美しいストリングスが印象的な、温もりのあるアレンジに乗せ、歌詞が、退団後新たなスタートを切った自身の心情に重なるというこの歌を、情感豊かに歌った。「またこの歌が好きになりました」と、この日限りのアレンジ、一夜限りのセッションを、心から楽しんでいた。

「贅沢すぎる経験は、私にとってかけがえのない時間となりました」

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昨年自身が出演した、グロリア・エステファン、エミリオ・エステファン夫妻の半生を描いたミュージカル『オン・ユア・フィート!』から、「Anything For You」を、本間昭光のアレンジで披露。情熱的な楽曲に、優しく、柔らかなアレンジを施し、朝夏の艶やかな歌がより際立つセッションになった。朝夏の歌う姿を見た本間は、「伝統的なトップスター」とそのオーラを絶賛していた。

全てのパフォーマンスを終えた朝夏は「自分が選んだ曲を、新たに自分のためにアレンジしていただけて、本番は一流のバンドの皆さん、美しい照明やカメラ、たくさんのスタッフさんと一つの世界を作り上げる……贅沢すぎる経験は、私にとってかけがえのない時間となりました」と充実した表情を見せていた。

矢田亜希子と日比谷ロケ。初の食レポにも挑戦

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また朝夏の大ファンであり、親交がある矢田亜希子と共に、東京宝塚劇場がある日比谷周辺をロケするという珍しいシーンも見どころだ。宝塚ファンが集うショップや、朝夏が「一度入ってみたかった」という香港点心専門店を訪れ、初の食レポにもチャレンジしている。これからどんな活動をしていきたいかという矢田からの質問には、「目の前の作品ひとつひとつに対して、誠心誠意打ち込んでいった先に、何が見えるかだと思う。枠に囚われずとにかく色々なことにチャレンジしていきたい」と、トレードマークの大きな瞳を輝かせ、語っていた。

朝夏まなとが出演する『Sound Inn“S”』(BS-TBS)は、8月10日(土)18時30分からオンエアされる。

BS-TBS『Sound Inn“S”』オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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