Yahoo!ニュース

カレーと音楽が出会い、美味しく刺激的な、ありそうでなかったフェスが誕生 

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/Zeppライブ
画像

今までありそうでなかったフェスが誕生した――6月29日(土)、30日(日)に横浜赤レンガ倉庫で行われる『CURRY&MUSIC JAPAN2019』は、文字通りカレーと音楽が主役のフェスだ。どんなフェスに行ってもカレーは欠かせない“フェスめし”で、カレー好きを公言してるアーティストも多いのに、これまでカレー×音楽をコンセプトしたフェスがなかったのが不思議だ。

このフェスの企画制作を手掛ける(株)Zeppライブ制作本部・永里道人志氏に、企画意図と狙いを聞いた。

「カレー好きを公言しているアーティストが多く、音楽とカレーとが向き合うことができるフェスを作りたかった」

「個人的にカレーが大好きで、近年、食フェスが色々なところで開催されているのに、カレーフェスってないなと思ったのが、2年前です。街単位でやっているカレーフェスはたくさんあるのですが、音楽と絡めているものがなかったので、是非やってみたいと思いました。仕事柄色々なアーティストのライヴ制作に携わることが多く、その現場でもやはりカレー好きを公言しているアーティストも多いです。カレーも、スープカレーとかスパイス系とか、色々なジャンルが増えてきて、ここも音楽との共通点だなと思って、ちゃんと音楽とカレーが向き合うことができるフェスを作りたいと思いました」。

「諸説あるが、カレーライスが誕生したのは幕末の横浜と言われており、第1回目は横浜で開催したかった」

開催場所を横浜赤レンガ倉庫にしたのも、意味があってのことだ。

画像

「フェスを行う場所も大事だなと思って、色々な文献を調べると、カレーライスが誕生したのは幕末の横浜で、そこから発展していったという歴史(諸説あり)があるので、横浜赤レンガ倉庫さんに相談をしたところ、コンセプトに共感してくださって、フェスを一緒に育てていきましょうと言っていただきました」。

「カレーは神奈川県内の名店を中心に選び、カレーや横浜にゆかりのあるアーティストに出演をお願いしました」

画像

出店店舗も、雑誌『横浜ウォーカー』や赤レンガ倉庫の協力を得、神奈川県内の名店を中心に声をかけ、15店が参加する。来場者はまず、ライスブースで2種類にカレーが盛り付けられる仕様になっているライス入り専用プレート(¥300/入場料)を購入し、各店舗でルーのみを購入するか、ライス無しも選べる(店舗によってはナンやうどんなどの、白米以外のセットメニューにも発芽玄米という選択肢もある)。

気になる出演アーティストは、カレーや横浜にゆかりのあるアーティストを中心にしたラインナップだ。

6月29日(土):原田珠々華、ホフディラン、関内デビル、KIRINJI、サンプラザ中野くん、TOKYO HEALTH CLUB、TRI4TH、<オープニング DJ>DJ To-i(from DISH//)

6月30日(日):Caravan、FIVE NEW OLD、ライトガールズ、真心ブラザーズ、PUFFY、TENDOUJI、the band apart(naked)、<オープニングアクト>ザ・ビートモーターズ

画像
画像

PUFFYを始め、今年デビュー30周年の真心ブラザーズ、今年結成21年を迎えるthe band apart(naked)、昨年メジャーデビュー20周年を迎えたKIRINJIといったベテラン勢から、神奈川県生まれの16歳のシンガー・ソングライター・原田珠々華や、今年の“フジロック”にも出演が決まっているTENDOUJIなど、「カレー同様、音楽の部分でも新しい才能を提案したい」(永里氏)と、注目の若手アーティストまでが揃い、多彩なラインナップで幅広い層のファンが楽しめそうだ。また、音楽業界随一のカレー通で、自身もカレー店を運営するホフディランの小宮山雄飛は、このフェスのスペシャルアンバサダーも務めている。「カレーと音楽の饗宴となれば、大のカレー好きとして僕も本気で参加せねば!ということで、スペシャル・アンバサダーに就任させてもらいました(ライブはもちろん、いろいろな形でイベントを盛り上げます!)お腹も心も満たされること間違いなしのイベント、しかも今年は記念すべき第1回。カレー好きも音楽好きも、お祭り好きもフェス好きも(同じ?)、夏の始まり6月最後の週末は、横浜赤レンガ倉庫で、まるっとみんなで楽しみましょう!」と、コメントしている。

カレー愛にあふれるゲストのトークショーにも注目

画像

さらに、両日行われる、カレー愛にあふれるゲストのトークショーにも注目したい。小宮山をはじめ、横濱カレーミュージアム初代名誉館長の小野員裕氏や、カレーフリークとして知られるモデルの村田倫子、Megu(from Neggico)、 カレー・スパイス料理研究家の一条もんこ氏らが登場。また29日には現在エムオン!でオンエア中の、竹中直人とゆかいなおじさん達がただただカレーをただただ美味しく食べる番組『タンドリーズ』から、竹中直人、アービン、AFRA、佐藤タイジの 4名がトークショーに出演する。話を聞いているだけで、カレーが食べたくなるはずだ。

「日本各地に色々なご当地カレーがあるので、ゆくゆくは全国サーキットできるフェスに育てたい」

画像

「カレーは日本独特の食文化として定着しているので、タイトルにもJAPANとつけました。海外の方にも是非足を運んでいただきたいですし、日本各地に色々なご当地カレーがあるので、ゆくゆくは全国をサーキットできるフェスに育てたい」と、カレーとアーティストの素敵な関係により生まれたこのフェスは、新たなジャパンカルチャーとしての、大きな可能性を秘めている。

なお28日はプレオープンとして全エリア入場無料で、フードエリアではカレーをはじめサイドメニューなどを販売する(※ライス入り専用プレートは 2,000 食の限定販売)。ライブエリアでもROCK DJ Party の先駆け的な存在である FREE THROW より、タイラダイスケと神啓文、そしてマイケル J フォクス、JUDGEMAN 等の DJ やラバーズ・ロック・レゲエ・シンガーの asuka ando が出演して、“前夜祭”を盛り上げる。

『CURRY&MUSIC JAPAN2019』オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

田中久勝の最近の記事