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ファッション誌も絶賛 3000人の声を磨き上げた音楽Pが教える、「魅き寄せ声」を手に入れる方法

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
「「魅き寄せ声」は、いい人を魅き寄せ、よき人生を引き寄せると信じています」

ファッション誌でも大注目の「アンチエイジングボイトレ」

ボイストレーニング(以下ボイトレ)と聞くと、プロの歌手のレッスンのようなイメージが強いが、最近ファッション誌がこぞって取り上げているのが、「アンチエイジングボイトレ」だ。このトレーニングを提唱しているが、音楽プロデューサー/作詞・作曲家のMinnie P.(以下ミニー・P)氏だ。声の加齢を食い止めるためのボイトレは、大きな声を出すこと、歌うことで腹筋、表情筋、肺活量、足、腰、舌の筋肉が鍛えられ、体の中と外から活性化させ、自分を磨くというものだ。この効果のほどは、特集を担当した雑誌の編集者・ライターの多くが、取材後、ミニー・P氏主宰のスクールに通い始めたことでも明らかだ。また、人気ユーチューバーのヒカル&怪盗PINKYが、3日後に迫ったレコーディングに向け、ミニー・P氏の元に駆け込み、声と歌が劇的変化していく様子がYouTubeで配信され、大きな話題となった。

音楽プロデューサー、作詞・作曲家、そしてボイストレーナーでもある、ミニー・P氏とは?

『声を磨けば、人生が変わる―自分に自信が持てる!ボイトレ―』(ミニー・P著/集英社インターナショナル 11月26日発売)
『声を磨けば、人生が変わる―自分に自信が持てる!ボイトレ―』(ミニー・P著/集英社インターナショナル 11月26日発売)

クリス・ハートやAISHA、RIRI他数多くのアーティストに楽曲提供する氏は、同時に20年以上前からボイトレスクールの「ウイングスミュージックスクール」をスタートさせた。音楽プロデューサーでありながら、ボイストレーナーというスタイルも日本では珍しい存在だが、プロの歌手、歌手を目指す人はもちろん、さらに一般の人に門戸を開き、これまでに多くの生徒がミニー・P氏の元に声を磨きにやってきた。そんな多くの経験、生徒のその後の活躍ぶりから、“人の心を捉える魅力的な声の持ち主は、人生が大きく好転していく”と確信。そのメソッドを紹介する著書『声を磨けば、人生が変わる―自分に自信が持てる!ボイトレ―』(集英社インターナショナル)を11月26日に上梓。幸せを手に入れるための「魅き寄せ(ひきよせ)声」を身につける方法を、ミニー・P氏に教えてもらった。

人の心を捉える魅力的な声が「魅き寄せ声」

――人の心を捉える魅力的な声のことを「魅き寄せ声」と定義しています。この声を手に入れる事で、その人の心と体の中に変化が起きると著書の中で書かれています。

ミニー・P 起こってると思いますし、ボイトレをやると、みんなすごくやる気が満ちていくんですよね。生徒さんの中には、大学教授や会社経営者の方も多く、この本の監修をやってくださった、慶應義塾大学看護医療学部の加藤教授もその一人です。加藤教授は、初めはあまり口を開けてしゃべっていらっしゃらなかったのは、お医者さまは患者さんの前ではあまり口を開けて、大声でしゃべらないような空気感があるそうなんです。でもボイトレを始めたら音域が伸びて、すごく話し方も歌も上手くなって。久しぶりに親戚の集まりで会った人から「顔が若返った」と言われたと嬉しそうにおっしゃっていました。それと、大学で教授の授業を受ける生徒数が、翌年倍になって、ボイトレを始めて3年経った頃には約3倍になったそうです。謝恩会や、医療ボランティアの現場で歌を歌うと、みなさんが涙を流しながら聴いてくれるそうです。歌をお仕事に応用されていて、生徒も親近感を持って、心を開いてくれ、患者さんにも喜ばれているとお聞きしました。その他の教授も「声がいいと65歳になって初めて言われた」と喜んでいらしゃいました。

声も顔と同じように、その人を映す鏡

――顔はその人を映す鏡と言いますが、声もパーソナリティを映し出す鏡なんですね。

「目と口の縦オープン」(イラスト/いいあい)  ミニー・P自ら発声法をデモンストレーションしている、わかりやすい写真、イラストが満載。また、シンガー・AISHAのボーカル波形図や生徒さんの経験談も掲載
「目と口の縦オープン」(イラスト/いいあい) ミニー・P自ら発声法をデモンストレーションしている、わかりやすい写真、イラストが満載。また、シンガー・AISHAのボーカル波形図や生徒さんの経験談も掲載

ミニー・P 声でその人がどんな人なのかわかります。私は10年前から、ゆっくり目が見えなくなっていく難病を患い、視覚情報が少なくなっていくと、病気になる前よりも、聴覚が敏感になり、冴えてきて、その人の声を聴いただけで、健康状態や生活の状態がわかるようになってきました。私はレッスンをしている人の後ろでピアノを弾いていても、どうやって口を開けているのかが、わかります。あまり口を開けていないと、鼻声になったりします。いつも思うのが、多くの人の前で歌うアーティストと、そのお客さんは、同じような経験をしている気がしていて。例えばそのアーティストが、キーンとするような高い声を声を出すと、私も同じところが痛くなる感覚があります。私が敏感すぎるのかもしれませんが、逆にいい声を聴いたり、出したりするとすごく気持ちよくなるんですよね。みなさんにもそういう経験があると思います。ライヴも同じようにバイブレーションを体感しているんです。声って波動じゃないですか。私は仕事柄、レコーディングでたくさんの声を録音し、ディレクションし、エディットしてそのボーカルデータを見てきました。声の波動が可視化したものが波形です。そうすると、イライラしていたり、無理やり声を出しているとその声はギスギスした波形になって、いい感じだと丸みを帯びた波形が見えます。

「声は波動。だから人はいい波動の人に引き寄せられる」

――人は波動に包まれて生活しているということですよね。できれば悪い波動には包まれたくないですよね(笑)。

ミニー・P だから人はいい波動に引き寄せられるんですよ。いい波動の人と話したいじゃないですか。いつもイライラしている人や、後ろ向きな人は、そういうオーラを隠していても、出ちゃいますよね、波動だから。

――自分の声が、いい声なのか悪い声なのかは、ほとんどの人がわからないですよね。

ミニー・P それは人の声って、自分の外耳だけで聴いているからです。自分の声って、外耳と内耳とか骨伝導とか、スピーカーが全部で4つくらいあるのに、外耳というたった2つのスピーカーだけで聴くことになるので、違う声に感じてしまいます。聴き慣れてくるとあまり感じなくなります。一度自分の声を録音して聴いてみるといいと思います。声だけではなく、しゃべり方とか、そこで気になったところを気をつけるようにするだけでも、声を変える一歩になると思います。

――「声色」という言葉が、本の中に数多く登場します。

ミニー・P 大切です。たくさんあったほうが、表情豊かで説得力があると思います。例えばスピーチや授業は、単調だと眠くなってきたり、すごくいい話なのにどこがポイントなのかわからないまま終わったりします。でも、あのスティーブ・ジョブズやオバマ元米大統領のスピーチは、ここがポイントという箇所では、すごく盛り上げますよね。そうすると聴いている人の印象に残って、特にビジネススピーチはそうあるべきだと思って、話をするリズムを意識して、テンポはある程度一定で、その中で「声色」を駆使して、テンポや音量で抑揚をつけることが大切です。

「人生100年時代の今、顔や体だけでなく声のアンチエイジングも必要。体の中も鍛え、外見にも効果的な運動が、ボイトレ」

――ボイトレはプロの歌手、歌手を目指している人がやるものと思っている人が多いと思いますが、今はアンチエイジングの方法として、多くの人が取り組んでいるそうですね。

書籍と連動したレッスンが体験できるアプリ「ミニー・Pのボイトレ『など』」
書籍と連動したレッスンが体験できるアプリ「ミニー・Pのボイトレ『など』」

ミニー・P そうですね、今人生100年時代と言われています。還暦を迎えてからでも、まだまだ人生は長いです。でもどうしても声が枯れてきたり、出づらくなったり、問題が起きてきます。でも声だけは美容整形ができません。自分でトレーニングするしかないです。寿命が延びたことと、みなさんの意識が高くなって、ルックスは年齢より若く見られたりする人も多いと思いますが、でも声だけ枯れていたら、すごく老けた印象になってしまいます。生徒さんに59歳の社長さんがいらっしゃって、うちにいらした時は声がガラガラで、カラオケが音痴で歌えないという方がいらっしゃいました。ルックスはすごく若々しくて素敵なんですけど。でもレッスンを重ねると、みんなにいい声って言われて、音痴も治り、カラオケでも褒められ、奥さんもこんなにいい声だったんだって、惚れ直されているようです(笑)。あとは、誤嚥性肺炎を防止するために内側から鍛えるためには、ボイトレが一番いいと言われています。体が硬いと声が出ないので、ストレッチボイトレTMというのを開発して、子供から老人まで、体を動かしながら安全に声を出すというレッスンもしています。本と連動したアプリ(iPhone対応)「ミニー・Pのボイトレ『など』」も同時にリリースし、本と連動した無料で見ることができます。月額会員(¥2,000)になれば、音程、リズム、発声、スピーチなどの本格ボイトレが自宅でレッスンできます。

――体を鍛えにジムに行く感覚と同じですね。

ミニー・P そうかもしれませんね。今の時代に必要な、新しいジムという感じがします(笑)。 発声していると、ものすごく汗をかきます。

――喉の鍛え方はよくわからない人が多いと思いますが、実は全身に効果的なんですね。

ミニー・P そうです、アンチエイジングにも健康増進にも最適です。声帯って粘膜なんです。周りに筋肉があって、粘膜自体は鍛えられないじゃないですか。なので周りの筋肉を鍛えていくんですけど、高い音を出すと筋肉が伸びて、低い音を出すと縮みます。高い音と低い音を出すことが、声帯を鍛えることになるのですが、ただじゃべっているだけでは、あまり高い声も出さないし、低い音も出さないので、筋肉の収縮が少なくなって、声帯の劣化、老化が進みます。

「いい声が自然に前向きな気持ちにしてくれる」

――人生に自信を与えてくれる声、それが「魅き寄せ声」ということがわかりました。

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ミニー・P そうです、いい声が自然に前向きな気持ちにしてくれます。みなさん短期間で、顔つきとか体型とか、環境も含めて色々なものが、みるみるが変わっていくんです。自分が理想としている姿、目指している場所を手に入れて、夢を叶えてハッピーになっていく生徒さんが多いので、これはなんなんだろうって10年くらい前から思っていました。みなさんが私の声に対する考え方に共鳴してくれて、その考え方を様々なシーンで応用していってくれ、どんどんみんなが幸せになっているというので、これは「魅き寄せ」ているんじゃないかなということで、「魅き寄せ声」と呼ぶようになりました。

――声の大切さがわかりました。

ミニー・P 声は人生で最も大切なコミュニケーションツールのひとつです。「魅き寄せ声」は、いい人を魅き寄せ、よき人生を引き寄せると信じています。

ミニー・P オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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