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三重の”POP STAR”平井堅「伊勢志摩サミット2016」公認サポーターに就任。「荷が重いが光栄」

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
平井堅と鈴木英敬三重県知事

公認サポーターに任命、応援ソングを依頼され「荷が重いが光栄。三重県民で良かった」

5月26日から27日にかけて行われる先進国首脳会議「伊勢志摩サミット2016」まで、いよいよ100日を切り、その開催機運が開催地・三重県内はもとより全国的に高まりつつあるが、そんな中、そのサミットを盛り上げるべく、三重が輩出した“POP STAR”平井堅が「伊勢志摩サミット公認サポーター」に就任した。その就任式が19日、千代田区・日本記者クラブで行われ、鈴木英敬三重県知事から平井に「どうぞよろしくお願いしますっ!」と力強い言葉と想いを込め、任命証が授与された。同時に、平井が「伊勢志摩サミット」応援ソングを手掛け、歌うことも発表された。

三重県が平井をサミットのサポーターに指名した理由は、平井が同県名張市で幼少時代を過ごしたことと、その故郷の地名「桔梗が丘」を楽曲のタイトルにしリリース、ミュージックビデオの撮影も同地で行ったり、またこの1月からは、地元のラジオ局FM三重でパーソナリティを務める全国ネットラジオ番組をスタートさせるなど、その郷土愛溢れる行動が地域貢献につながっていると評価されたからだ。さらに「全国的な知名度が高く海外での活動経験がある平井さんに、歌うことを通じて伊勢志摩サミットのPRを行い、三重の魅力を発信して欲しい」と鈴木知事は語っている。そして「何より僕が平井さんのファンだからです。「POP STAR」が一番好きです」と自身が平井のファンであることを明かした。

知事は昨年10月の平井の全国ツアーの三重公演を観に行き、初めて平井に会ったという。通産省時代から平井の歌をよくカラオケで歌い、また夫人である元シンクロナイズドスイミング日本代表・武田美保さんとの結婚式の二次会では、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』のパロディ映像を作り、その際に主題歌だった平井の「瞳をとじて」を繰り返し練習したというエピソードも披露した。

一方サポーターに任命され、さらに応援ソングの制作を依頼された平井は「荷が重いですが光栄です。三重県民で良かったと思いました。サミットに歌でかかわることができたら」と彼らしい素直な表現で気持ちを語った。サミットの応援ソングというと、2000年に行われた「九州・沖縄サミット」で、安室奈美恵の「NEVER END」がイメージソングに起用され、安室が歓迎パーティーで当時の森喜朗首相や世界の首脳の前で同曲を披露したことが記憶に新しい。

今回、どういう曲を作りたいかと質問された平井は「サミットというと遠くにある存在、大きなイメージがあるが、僕の作る曲は半径1メートル以内で起こっていることをテーマにしたものが多いので、そういうところから最終的に上っ面ではない人と人とのつながりというものを描いていけたら」と語った。さらに「僕の歌は暗い、歌いづらいと言われることが多くて…。才能が追い付くかわからない」と、これも平井らしい自虐的なコメントで、記者陣を笑わせていた。

平井は2歳から18歳まで三重・名張市に住んでいた。多感な時期を桔梗が丘で過ごした平井は「当時は歌手になる夢があったので、ここ(三重)を早く出たい、東京に行きたいと思っていました。三重を離れてから時間が経ちますが、年を重ねるごとに郷愁の念にかられ、なのでこのお話を頂いたのがすごくうれしかった」と改めて故郷への想いを語った。

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鈴木知事は、改めて平井をサポーターに任命した“狙い”を聞かれると「サミットというと交通規制があったり、警備が厳しくなったりと地域住民には不自由な思いをさせるかもしれないが、三重県民全体にサミット開催をポジティブに捉えて欲しい。三重県が飛躍するきっかけになるということ、そして自分事として捉えて欲しいし、三重県出身の平井さんにサポーターをお願いをし、応援ソングを歌っていただき、一緒にサミットを盛りあげていって欲しい」と語った。それを受け平井は「三重で育ってきたので、三重県民の気持ちはすごく分かる。大阪と名古屋に挟まれ、なかなかアイデンティティ見いだせない県民性。住んでいる時はわからなかったけど、本当にいいところがいっぱいある。サミットをきっかけにして、地元の方には誇りを持って、胸を張って三重県民だと言って欲しい」とメッセージを送った。

三重の“POP STAR”は、サミット公認サポーターとして最大限の郷土愛を発揮し、“日本の深淵”伊勢志摩の、そして三重県の素晴らしさを改めて日本中に、そして世界に向け、発信する。

平井堅オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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