【インタビュー】さかいゆう ポップミュージックの”職人”のこだわりからしか生まれない”極上”とは?

Billboard Live Tokyoでのステージ

グルーヴに徹底的にこだわるさかいゆうの新作『4YU』

さかいゆうはポップミュージックの職人である。ブラックミュージック、ゴスペル、ジャズ、ロック、様々な音楽のエッセンスが感じられる、そしてその曲たちが放つ“グルーヴ”にとことんこだわったポップミュージックを作り出すマイスターである。グルーヴというのは誰もがカッコイイ、気持ちイイと感じることができる“確かなノリ”であり、肌触りだ。そしてその質の高いポップミュージックには“極上”というキャッチが付けられ、聴き手の耳に届くのだ。さらに、さかいゆうの歌がそのグルーヴをより芳醇なものしている。柔らかで優しく、でも一本芯が通ったその声は、どこまでも表情豊かである。歌と、こだわりにこだわったサウンドがひとつになった時に、“極上”は訪れる。

そんなさかいゆうの“極上”のポップミュージックが楽しめるアルバム『4YU』が、2月3日に発売される。約2年ぶり4枚目のオリジナルアルバムは、1曲1曲ミュージシャンを吟味し、その曲が持つグルーヴをMAXで聴き手に届けるために、徹底的に音を追求する。その『4YU』についてさかいに色々と突っ込んで聞いてみた。曲のテーマにもなった武井壮という男の事、スタジオミュージシャンの事、詞の事、「正義」について、好きな季節の事、多少マニアックな話になっている部分もあるかもしれないが、そういう部分を質問したくなるぐらい“フック”がたくさんある一枚ということで、読んでいただければ。彼の音楽に対して厳しく臨むそのこだわりが、“極上”のポップミュージックにつながっているので。

武井壮に捧げるナンバー「SO RUN」

武井壮とさかいゆう
武井壮とさかいゆう

――今回の作品は、アルバム全体のコンセプトは特に決めないで、曲単位でコンセプトを決めて作ったそうですが。

さかい 1曲1曲のコンセプトをしっかり決めて作りました。だから歌い方も曲によって全然違うし、使っている楽器も違うので、そこを楽しんで欲しいです。

――1曲目の「SO RUN」がこれ以外1曲目は考えられないという感じで、高揚感を感じさせてくれます。

さかい これは武井壮さんに向けて書いた曲で、イントロも彼が走っているイメージで作って、まず彼の100mの記録タイムである10秒54にちなんで、プロトゥールスで曲を作る時に最初のテンポ設定を105.4にしてみたら、いいテンポだなと思って。そのおかげで緊張感があるアレンジになって、16ビートでやるには速くて、8ビートでやるには遅いんです。一番楽器の演奏に緊張感を与えるテンポで、気が抜けない感じになり、ミュージシャンはかなりのテクニックと演奏のスキルが要求されるテンポです。

――確かにイントロから何かが始まる予感みたいなものを感じさせてくれて、ホーンがスタートして走り出して、緊張感をどこかに感じながら進んでいく感じです。

さかい そこはかなり意識して作りました。アレンジも詞もメロディも全部武井壮さんをイメージして書いたのですが、すぐできました。

――「まだ見えぬゴールがモチベーション」という一節が武井さんをイメージさせてくれます。武井さんが貪欲にチャレンジし続けているイメージがあるので。

さかい 僕らがやっていることって、そこに到達してみないとわからなくて、でもサラリーマンの人だと、例えば何かの商品を10万個売るという目標があって、それには過去のデータから蓄積されたノウハウがあります。そこに向かってどれだけストイックにできるかだと思うのですが、でも武井壮はまだ武井壮を売ったことはないわけで、それでも目標を設定しなければいけなく、ゴールが見えていないわけです。そこに行くまでには勇気も必要だし、計算も必要だし色々なことがごちゃ混ぜになりながらも、とりあえず進んで行っている人なんです。立ち止まると次スタートする時に遅れるんですよ。音楽をやっていることもそうだと思うのですが、何かを失敗しながら次の事を考えているような部分があって、すごく通じているなあと思って。

――完成したものを聴いたご本人の反応はいかがでした?

さかい 作って5分後ぐらいに送ったら「これ俺のことでしょ!」って喜んでくれました。

その”カッコよさ”からFMで圧倒的な支持を得ているさかいの楽曲

――FMですごく流れています。

さかい 自分で言うのは何ですが、ラジオ受けする曲だと思います(笑)。制作側もパーソナリティもやっぱり音楽好きが多いので、でもマニアックすぎるとオンエアできないし、洋楽でも邦楽でもない感じの曲だから面白いと思うんですよ。

――FMといえば2曲目の「Doki Doki」はJ-WAVEの昨年冬のキャンペーンソングになっていましたが、頭サビから入るのはやはりラジオで流れることを意識して作ったんですか?

さかい いえ、あの曲はデモの段階からああいう感じでした。元々あった曲に、発注を受けてからアレンジを東京の冬っぽい感じのイメージにした曲で、半分書下ろしという感じです。

――歌詞がいい意味でベタで、キラキラしたアレンジにも曲調にも合っていて、ラジオから流れるのを聴くと耳触りがよかったです。ドラムはあらきゆうこさんが叩いてます。

さかい いつもデモテープを作った段階で、この曲のドラムは誰にしようかなって考えるんです。逆にミュージシャンをイメージして作ることもあるのですが、大体はデモを作ってから決めます。自分で弾くことも多々あります。この曲は僕がベース弾いていますし。

自分が理想とする音を徹底的に追求し、ミュージシャン、アレンジャーを吟味。すべては”グルーヴ”のため

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――曲によってミュージシャンを変える贅沢な作り方が、素晴らしいサウンドの構築につながっていると思います。

さかい まず普通はプロデューサーを立てますから、その人がミュージシャンを決めますよね。まだパーマネント(レギュラーで一緒)にできるバンドを見つけられていないのかもしれないですね。理想としてはそういうバンドが欲しいんですけどね。ライヴで一からやらなきゃいけない曲もあるし、そのわりにリハーサルの時間が限られているので、パーマネントのバンドだとその心配がないじゃないですか。一生不可能かなぁとも思いますけど。例えば僕が好きなグルーヴを持っているドラマーが、意外とバラードが弱かったりして合わなかったり、ベースも僕が弾いているデモテープみたいな感じで弾いてもらえるのが、本当は一番いいのですが…。もちろん違う人が弾いたらまた別の良さは出ると思うんです。でもそれを求めていなかったら自分で弾くしかないんですよね。

――3曲目「WALK ON AIR」もあらきさんが叩いてますね。

さかい ああいう太い音でタイトな音楽をやる時は、あらきさんがいいです。歌以外、ピアノ、ベース、ドラムはクリックなしの一発録音です。

――生々しく太い音です。根岸孝旨さんのベースのドライブ感もカッコよくて。

さかい 根岸さんとは初めて一緒にやらせていただいて、アレンジをcafelonというバンドの石崎光さんにお願いをしたので、彼のブレーンでもあるんです。

――ミュージシャンもそうなんですが、アレンジャーさんも色々な方を起用していますが。

さかい そうですね、この人がいいなぁと思ってお任せして、場合によっては自分でも音を重ねようと思うこともあるのですが、この曲に関しては全然その必要がありませんでした。

――この曲はとにかく詞が前向きですが、書くときはテーマをきちんと決めて書くタイプですか?それともその時感じていることを感じたままに綴っていく感じですか?

さかい 詞は感覚で書いていると時間がかかってえらいことになってしまうので(笑)、決めうちで書いています。こういう言葉を使おうとか、メロディに合わせながら慎重にやっています。「WALK ON AIR」の歌詞はほぼ完成していたのですが、誰かにやってもらいたいなと思い、石崎さんと同じcafelonのピアニストでありボーカリストの渡辺シュンスケに発注しました。二人で6時間ぐらいワインを飲みながら打合せして、僕はそんなに酔わないのですが、彼は酔うとダメな感じになっちゃうんですよね(笑)。「そのダメさを詞に書いて欲しい」とリクエストして、だから「カッコつけてジタバタゆこう」というフレーズが出てきました。そこに彼の全てが入ってるんですよね(笑)。僕ら的には“カッコ悪い”とは言えないんですよ。ジタバタしているんですけど、「カッコつけて」って言いたい世代なんですよ(笑)。

――4曲目の「下剋情緒」はまずそのタイトルが素敵です。

さかい 最初は「下剋上」という言葉をもじりたいなと思って、そういうことをポワンって思っている感じを「情緒」という言葉で表しました。

イントロが一番大切、いいイントロが見つけらなかった曲は、全て歌始まり(笑)

――この曲もイントロに惹きつけられます。

さかい 自分が今まで聴いてきた好きな曲がイントロが印象的な曲が多いので、イントロは大事にしています。もっというと、いいイントロを見つけられなかった曲は、全部歌始まりにしています(笑)。それぐらいイントロは大切にしています。イントロができたらそのまま曲が完成しちゃうぐらい重要です。

――胸を締め付けるようなギターが素晴らしい5曲目の「あるギタリストの恋」は実在の人物の実話なんですか?ギターとメロトロンが絡んだり、後半のギターソロもカッコいいですね。

さかい 実話を元に完成させました。元々は知り合いのギタリストに書いたハッピーエンドの曲です。竹内朋康さんのギターがさく裂しています。

――6曲目「愛は急がず-Oh Girl-」はイントロがマイケル・マクドナルド風な感じで。詞は西寺郷太(NONA REEVES)さんです。

さかい ブルーアイドソウルな感じですよね。この曲も途中までできていたのですが、以前から西寺さんとお仕事をしたかったのと、同じく前から気になっていたAvec Avecさんにアレンジをお願いいしました。深い意味の事を、重くない言葉で表現でき、サウンドも凝った音をポップなサウンドで聴かせられるふたりなので、絶対僕と合うなと思いお願いをしました。さっき言っていただいたマイケル・マクドナルドの音楽って、割とさらっとしていて、いい意味でカーティス・メイフィールドのような深さはないじゃないですか。でもいい意味でポップスなんです。そこがブルーアイドソウルと言われる部分でしょうね。

――大人のHAPPY感という感じで、とにかく気持ちいい。

さかい 気持ちいいっていうベタな感じがいいんですよね。そんなノリだからこそ深い事を言うチャンスでもあるし。言ってみれば36歳、等身大の曲です。

――7曲目「サマーアゲイン」は、ひと夏の恋が描かれていますが、こういう曲を書こうと思ったきっかけは?

さかい ディスコファンクみたいな曲が書きたくて。サウンドとメロディが最初にできてその後に歌詞ができて、夏の終わりって自分の中ですごく気になる時期で、もっと掘り下げた曲を書かなきゃなあという想いに駆られるんですよね。もっとバラード調のものも書いてみたいなと思います。そこはかとない淋しさみたいなものもあるじゃないですか、あの季節。この曲のように夏に大騒ぎしたという記憶が自分にはなく、なので想像でもあるのですが、夏が終わっていく感じってなんかいいですよね。大人のせつなさというか…。9月20日が誕生日なんですけど、その時期になると秋だなと思うし、8月20日あたりから9月10日ぐらいまでの「まだ夏終わってないんですけど!」という感じの時が好きなんですよね。余談ですがこの曲クレ(KREVA)さんが大好きなんですよ(笑)

前作『さかいゆうといっしょ』では様々なジャンルのアーティストとコラボ。”相思相愛”のアーティストとは絶対にいいものができる

――KREVAさんの名前が出てきたのでちょっとアルバムの話からはずれてお聞きしたいのですが、昨年リリースのコラボレーションアルバム『さかいゆうといっしょ』では本当に色々なアーティストとコラボをしていますが、さかいさんが興味を持った人とはとにかく一緒にやってみようという気持ちが強いんですか?

さかい いや、実は色々な音楽に対してオープンな耳と、クローズドな耳と両方あって、もちろん自分の中でいいと思うものに関してはオープンなんですが、自分がいいなぁと思っている音楽をやっている人って、その人が僕の事を知らなくても、いざつながって、僕の音を聴かせると好きになってくれることが多いんです。Little Glee Monsterしかりで、彼女たちはたぶん僕の音楽が好きなんですよ。僕も彼女たちの音楽が好きで、音楽ってそんなものなんですよ。本当に好きなのか、ちょっと好きなのか、全く興味がないかに分かれると思いますが、その本当に好きな人とやっているだけです。絶対いいものができる自信があるので。

――ではアルバムの話に戻って、8曲目「SELFISH JUSTICE」はアルバムの中で唯一シニカルな言葉が並んでいる曲です。

さかい ポリティカルな事を言っていこうとは思っていませんが、ずーっと思っていたことをまとめて言った感じです。昔から「正義」という言葉が怖かったというか、苦手なんです。アメリカ同時多発テロの時に僕はロサンゼルスに居たのですが、その時に「アメリカ・イズ・ジャスティス!」ってプラカードを掲げてみんなが騒いでいるんですよ。“正しい”というのは実は危険な考え方で、誰かが間違っているからそういう言葉が生まれるわけで。敵がいて、正義を勝ち取るために戦うわけじゃないですか?日本人だったら何て言うのかなと思って。たぶん「彼らも正しい、でも今は何らかの理由でこじれているだけだ」、日本人にはそう言える度量があると思うんですよね。僕らの考え方って、なんとなく仏教や神道が下地になっているじゃないですか。中庸な精神というか、それが大きいなと思って。個人的には何かを妄信的に信じていいのは、しょうもないことだけでいいと思っていて、例えば音楽とかはなくても生きていけるじゃないですか。でも思想とかは危険だなと思って。正義は賞味期限もあるしとか、そんな事を色々考えていたらこういう詞が出てきました。

――9曲目「トウキョーSOUL」は作詞が森雪之丞さんです。

さかい 森さんの詞はニヒルな感じの曲にドンピシャだし、必ずキラッとした言葉を入れてきてくれるので安心感があります。この曲も自分でベースを弾いています。

――自由な感じの中に、タイトでドープなリズムが刻まれていて、クールな仕上がりです。続く9曲目「愛は微熱」は、微熱という言葉通り、熱すぎず冷たすぎず独特の温度感を感じさせてくれます。日本語オンリーの詞と切ないメロディが印象的です。

さかい なんといっても石成正人と田中義人のツインギターがいいですよね。彼らのギターはとにかく華やか。まるで、惑星が遠くで静かに爆発しているような美しさがあるんです。それは独特のタッチと培ってきたものが音に出ていて感じさせてくれるんです。ちょっとミステリアスな感じのものを作りたくて。静かに燃え上がっていく愛を表現したいと思いました。

「SO RUN」と「ジャスミン」がこのアルバムの”核”

――ラストはシングル曲「ジャスミン」。一本太い芯になる曲を最後に置いて。

さかい アルバム全体が、そこに行きつくための流れみたいな感じでよね。やっぱり「SO RUN」と「ジャスミン」がこのアルバムの核になると思っていて。

――蔦谷好位置さんプロデュースで、ミュージシャンもいわゆる大御所の方ばかりで。やはり王道の曲には王道のミュージシャンを使う。

さかい 日本語のポップスの事がわかっていらっしゃる、マエストロたちにお願いいました。

――長く聴き継がれ、歌い継がれていく曲だと思います。でもカラオケとかで歌うには難しい曲ですよね(笑)。

さかい 作っている時は難しいとか考えずに、自分がいきたいところにいくのですが、特にメロディとかは本能的に作るので…。最後のサビはチャレンジですよね。でもそれをバッチリ歌っていられる還暦目指してこれからも頑張ります(笑)。

一音聴いただけでカッコイイ、気持ちいいと感じさせてくれるポップミュージックを聴かせてくれるさかいだが、インタビューではどこかつかみどころがない印象を抱いてしまう。インタビューをするこちらの力不足なのか、はたまたこちらがどれだけ音楽というものに真剣に向き合っているのか、その姿勢をまるで探られているかのような感覚があった。それはやはり彼が“職人”だからだ。職人って往々にして頑固なイメージがある。質問に対して、やや離れたところを突いた答えが返ってきたり、ふわりとかわされたり、そこには自由奔放だが圧倒的な自信に満ちた“職人”の顔があった。このアルバムの初回生産限定盤にはその“職人”のルーツミュージック、さかいゆうを作り上げた「血となり肉となった」名曲のカバー集『さかいゆうCOVER COLLECTION』が付いている。そこにはさかいゆうを生んだ高知県の民謡「よさこい鳴子踊り(新緑)」も含まれていて、まさにさかいゆうのルーツをたどる音楽の旅である。

特に高音の伸びが素晴らしく、甘くセクシーなボーカルとコーラスワークがグルーヴィーな「つつみ込むように…」(MISIA)、ピアノアレンジが印象的で、声の肌触りがどこか本家のそれと近いものを感じてしまう不思議な感覚の「今夜はブギーバック(NICE VOCAL)」(小沢健二feat.スチャダラパー)、シンプルなアレンジの中で、さかいの表情豊かなボーカルを堪能できる「ACROSS THE UNIVERSE」(THE BEATLES)。さかいの事務所の先輩でもある、山崎まさよしの名曲「One more time,One more chance」は、ピアノ1本でひと言ひと言を大切に、まるで噛みしめるように歌い、後半コーラスが乗ってくるとさらに胸に迫る。本人が大ファンという槇原敬之「遠く遠く」は、そのメロディを愛おしむようにどこまでも優しいボーカルを聴かせてくれ、「The Stranger」(ビリー・ジョエル)は、思わず体が動いてしまう心地いいリズムと、ホーンが効いている。時に太いボーカル、サビはとびきりのファルセットと、変幻自在のボーカルが楽しめる。これを極上の心地よさと言わず何という、という感じの「接吻」(ORIGINAL LOVE)も絶品。これまで色々なアーティストがカバーしているが、このグルーヴのカッコよさは出色。民謡=ソウルミュージックという事を再認識させてくれる「よさこい鳴子踊り(新録)」は、今年の元旦にさかいが出演した「MINYO SOUL 唄は時空を超える」(NHK総合)で披露したものと同バージョン。

Billboard Live Tokyo
Billboard Live Tokyo

Billboard Liveで行われたスペシャルカバーライヴからは「What’s Going On」(ダニー・ハサウェイ※原曲マーヴィン・ゲイ)「PAPER DOLL」(山下達郎)が収録されている。歌はもちろん、さかいが全幅の信頼を寄せる凄腕ミュージシャン達のプレイもじっくり堪能して欲しい。さかいのライヴに行きたくなること必至だ。

自分のオリジナルなんて1%ぐらい。あとの99%は今まで聴いてきて血と肉となっている音楽を編集している感覚。カバーはそんな音楽たちへの恩返し

さかい 自分に影響を与えてくれた曲しかカバーしないので、自分の血になってくれている曲達を自分だったらどう表現するかなと思って。その曲の違う側面、それはアレンジによるところがすごく大きいのですが、違う形にして新しく生まれ変わらせて、その曲を知らない人がオリジナルに行き着いたらラッキーかなと思いながらやっています。

――名曲を後世に残していかなければいけないという、シンガーとしての想いですか?

さかい まだ自分の事で精一杯で(笑)、そこまでは考えていませんが、自分を育ててくれた曲への恩返しのような気持ちはあります。自分のオリジナル曲はその曲たちがなければまた違う形になっていたかもしれないし。僕のオリジナルの部分なんて1%ぐらいしかなくて、99%は今まで聴いてきた音楽を使って編集している感覚で、そこに僕の声が乗っているのでそれをオリジナルと呼んでやっているだけで。その99%を質の高い99%にするために、色々な音楽を聴いたりするわけで、それは今流行りの音楽だけではなく、今までにレベルの高い音楽ってたくさんあるわけじゃないですか、そういうものをしっかり吸収してミュージシャンとして成長して、常にいい音楽を提供していきたいです。

『4YU』(2月3日発売)※初回生産限定盤
『4YU』(2月3日発売)※初回生産限定盤

<PROFILE> 高知県出身。 高校卒業後、18歳の時に突如音楽に目覚め、20歳で上京。22 歳の時、単身でLA に渡り独学でピアノを始める。その 唯一無二の歌声と、SOUL・R&B・JAZZ・ゴスペル・ROCKなど幅広い音楽的バックグラウンドをポップスへと昇華させる、オリジナリティ溢れるサウンドが魅力の男性シンガー・ソングライター。2009年10月7日シングル「ストーリー」でメジャーデビュー。

さかいゆう オフィシャルHP