【四国リーグ/徳島】「渦潮コンビ、良かったです」地元・鳴門渦潮高卒の2人がヒロイン登場、徳島首位奪還

ファンの声援に応える徳島・平間隼人(左)と河野成季(右、写真/高田博史)

2019.4.4 四国アイランドリーグplus前期リーグ公式戦

徳島インディゴソックス 2‐0 高知ファイティングドッグス前期4回戦(JAバンク徳島スタジアム)

高知 000 000 000|0 H5、E1

徳島 000 000 020|2 H2、E0

勝 石本 1勝1敗

S 箭内 1セーブ

敗 道原 1敗

バッテリー

高知 道原、高橋 ‐ 金子、松田

徳島 河野、パイシェン、石本、箭内 ‐ 川端

本塁打

高知

徳島

 徳島インディゴソックスがホームに高知ファイティングドッグスを迎えて行う2連戦は、11日の前期3回戦(JAアグリあなんスタジアム)で高知が5対4と先勝し、ゲーム差なしで前期初の首位に立っている。

 12日、JAバンク徳島スタジアムで行われた前期4回戦は、徳島先発・河野成季(鳴門渦潮高)、高知先発・道原順也(高知大)、両先発の投げ合いとなった。

 高知は序盤から走者を出塁させながらも、河野の好投と野手陣の好守の前に併殺を重ねる。だが、徳島も道原を捉えることができず、7回まで六番・平間隼人(鳴門渦潮高)の単打1本に抑えられた。

 0対0のまま迎えた8回裏、ここまで徳島打線を抑え込んできた道原が崩れ、連続四球を与える。無死一、二塁となり二番手・高橋大(大阪商業大中退)がリリーフするが、八番・安井勇輝(近畿大)の送りバントを一塁手・田久見大地(鮮ど市場ゴールデンラークス)が三塁へ悪送球し2人が生還、徳島が2点を先制した。

 9回表、高知最後の攻撃を箭内翔太(東京国際大中退)が3人で締め、徳島が2対0で高知を下した。8回にリリーフした三番手・石本裕大(久留米大)に初勝利が記録されている。徳島は高知から1日で首位の座を奪い返した。

「渦潮コンビ、良かったです」

 徳島・河野成季(鳴門渦潮高)にしてみれば、待ちに待ったマウンドである。

 先発を任されたのは昨年4月13日の対愛媛マンダリンパイレーツ前期3回戦(西条市東予運動公園)以来、ちょうど1年ぶりとなる。昨年はケガに苦しんだ。先発はこの1回きりに終わっており、成績も0勝3敗、防御率7・45と決して満足のいく数字ではない。

「今年こそ!」という気持ちで2年目の今季に臨んでいる。先週、先発登板を言い渡され「やっと投げさせてもらえる!」と気持ちを高ぶらせていた。

 前夜、就寝前にあすの登板をイメージしながら床に就いた。まずは先頭打者への入り方、この球で入って、このカウントになったら、こう抑える……。

「1イニングだけですけど。初回の想像だけして」

 現実のマウンドでは徹底的に低目を意識して投げた。高知打線は初球からどんどん手を出して来る。高目は禁物だ。甘いところに行けば持っていかれる――。

「低目、低目で。打たれても外野の前に落ちるようなところを狙って投げてました。スライダーも良かったし、ツーシーム系がちょっと良かったスね」

 右打者の外角低めに逃げて行く変化球で三振が獲れた。高知先発・道原順也(高知大)と共に無失点投球を続け、6回を投げ切っている。

 高知は徳島の二番手・パイシェン(台湾)がリリーフした7回表も含め、計4回のチャンスを併殺でつぶした。そのうち2回、5回、7回の併殺が、二塁手・平間隼人(鳴門渦潮高)と遊撃手・岸潤一郎(拓殖大中退)の二遊間コンビによるものだ。今季からコンビを組んでいるこの二遊間も、かなり守備の精度が上がってきた。無失策の徳島と、終盤8回の内野守備のミスで失点した高知との守備力が明暗を分けたと言える。

 3歳の差があるため同じチームではプレーしていないが、平間と河野は共に鳴門渦潮高の卒業生である。1年ぶりの先発マウンドに登る後輩に、平間も思うところはあった。

「なんとかねえ……しかも後輩やけんねえ。守備でもなんとかしてやらないかんなあと思って。うまいこと行ったんで良かった」

 ヒーローインタビューに登場したのは平間と河野の2人だった。河野が言った。

「渦潮コンビ、良かったです。平間さん、慣れとうなあと思って」

 平間にとっては今季2回目、河野にとっては2年目で初めて、自らの声でファンに喜びの声を届けるヒーローインタビューとなった。