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<ガンバ大阪>天皇杯は、柏レイソルに屈しラウンド16で敗退。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

柏レイソルとの対戦となった天皇杯ラウンド16の戦いは、前半、いい入りを見せたガンバ大阪が主導権を握ったものの、前半終了間際に柏レイソルに先制点を許す展開に。後半も立ち上がり3分という早い時間帯で出鼻をくじかれ、52分にも失点を重ねて、3点の大量リードを奪われてしまう。それでもホームの地で屈するわけにはいかないガンバ大阪はそこから猛攻を仕掛け、60分にはFW長沢駿が、81分にはMF井手口陽介がゴールを挙げて1点差にまで詰め寄ったものの、追い上げもそこまで。2−3で敗れ、ガンバ大阪の今年の天皇杯はラウンド16の戦いで幕を閉じた。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

本当に残念でなりません。今日はすごくいい試合を…気持ちが入っていて、前半はどちらかというとペースはうちが握っていたと思いますし、そういう中で注意しなければいけない、後ろの部分、選手の意識というところが勝敗を分けてしまった。1点だけならまだしも、何回も繰り返してしまうと、なかなかレイソル相手に追いつくのは難しかったのかなと思います。ただ、3点取られたあとの選手のリアクションも非常に良かったと思いますし、天皇杯はトーナメントなので勝たないと意味がないとはいえ、選手たちが気持ちを出して…特に代わって出場した赤崎(秀平)だったり、米倉(恒貴)、初瀬(亮)が非常に気持ちを出していいプレーをしてくれたので、今後のリーグ戦の試合でまた使っていきたいと思いました。残されたタイトルは…まだリーグ戦もるとはいえ、ルヴァンだけが現実的に狙えるタイトルになってしまった。なんとかリーグ戦も意地を見せて戦っていきたいし、ルヴァンカップもまたメンバーをみながら、みんなで、ダービーなのでいいゲームをして決勝にいけるようにしていきたいと思っています。

ー前半終了間際にとられた失点が非常に痛かったと思いますが。

1点目もそうですが…3点目も痛かったですし、2点目も注意すべき立ち上がりの時間帯に、いい形でクロスをあげられて押し込まれてしまった。ああいう、後半の入りというのは引き続き課題はあると思います。選手はよくやってくれましたが、残りの試合で繰り返さないように、しっかりと勝てるようにしていきたいと思います。

●MF遠藤保仁

(前半展開は悪くなかった中で、終盤、取られ方が悪く勢いを止められた感じもあった)そうですね。ミスからの失点でしたからね。あまり相手にもチャンスを与えていない中で、セットプレーからのクリアボールの形なので防がなきゃいけない失点だったし、前半終わる直前だったのではっきりしたプレーが必要だった。3失点もしてしまうと相手に余裕が出てしまうし、どの試合でも3点を取るというのはなかなか難しいこと。最低でも0−1のままゲームを進められたら良かったと思いますが、後半の立ち上がりにも点を取られてしまったので。そう考えても、今日は自滅に近い結果でした。(天皇杯はACLにつながる大会という意味でもチームとして欲しいタイトルだったと思いますがここで敗退となってしまいました)もちろん1つの大会が終わってしまったので非常に悔しい思いはあります。残り試合数ということでも今年はもう少なくなってしまったので、残りの全試合で結果を残せるようにやっていきたいです。

●DF初瀬亮

(結果は残念でしたがアシストのシーンはいいクロスでした)自分が入ったらそれしかないと思っていましたし、ここで結果を残さないと次はないっていう気持ちでやりました。そのあと、もう1つ結果がついてこれば同点にできて、延長戦に持ち込めると思っていたのですが…でも個人的には次につながる、大きいアシストだったと思うし、持ち味を出せたことをまた次に繋げられるようにしていきたい。終わってしまったことはもう取り返せないので、次に向かってまたいい準備をしていきたいです。(裏に走りこんだ井手口選手のことは見えていましたか?)最後は枚数をかけてくるっていうのはあったし、ニアと真ん中は絶対に入ってくれると思っていたので、ファーに陽介くんが入ってくれたのは良かったですし、スペースをめがけて、しっかり狙っていれることができたのはよかった。陽介くんが決めてくれたのが大きかったと思います。(初瀬選手に入ったボール。遠藤選手から一発で入ってきましたがしっかり反応できた)そうですね。ああやってフリーの状態でいいボールをもらったら、いいボールを配給できないといけないと思っていたし、あともうひとつ…最低でも同点に追いつける仕事ができたら良かったです。監督には意地の…1ヶ月ぶりの試合でしたけど、自分にとってはいい成長につながるし、いい自信になると思うので、これからもっと意地を見せたいと思います。

●GK東口順昭

(1失点目の判断について)失点していますからね。出た判断は間違っていなかったと思っていますが、ヘディングで先に触るべきだったとは思います。(迷いがあった?)そうですね。ヘディングだとあまり強く飛ばせないから、足でやりたいという気持ちが少し判断ミスに繋がったかなと思います。お見合いにもなってしまった感じもありました。(2失点目も早い失点でしたが、1失点目をひきずっていたところも?)いや、ひきずってはいなかったんですけど、2点目も弦太に当たってしまって…僕の正面だったので声をかけられていたら、もしかしたら触らなかった可能性もありますが…どっちにしてもあの早い失点で2失点目を失ったのはよくなかったです。(試合に入っていけない感じもありましたか?)試合に入ったときはフィーリングもよかったんですけどね。前半最後のあのプレーでそう見えてしまうかもしれないですが。もっとはっきりしたプレーを心がけるべきだったと思うし、3失点目のところも迷いからミスに繋がったので、もっとはっきりプレーをきれば良かったと思います。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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