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<ガンバ大阪>J1リーグ3節・FC東京戦は今季初の完封勝利!

高村美砂フリーランス・スポーツライター

市立吹田サッカースタジアムで行われたJ1リーグ3節のFC東京戦。前節と同じ顔ぶれ、システムで臨んだガンバ大阪は22分に、MF遠藤保仁からのロングパスに反応したFWアデミウソンがゴールを決めて先制し、1-0で前半を折り返すと、後半も個々がハードハークを見せながら52分にMF倉田秋が加点し突き放す。その後、FC東京にPKを与えるシーンもあったが、GK東口順昭が体を張ったスーパーセーブでそれを阻止。その後、77分にもFWアデミウソンの右サイドからのグラウンダーのクロスが相手のオウンゴールを誘い、3-0と、今季初の完封勝利を飾った。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

非常に熱い試合を選手たちがしてくれたと思っています。言うことはないです。前半、ミスは多少ありましたが、ミスが出てもみんなでカバーしようという話をして、前半からそういう姿勢を出してくれたと思いますし、ヒガシも初めてPKを止めて、ああいうビッグプレーがあると、周りの選手に非常に勇気、力を与えるなと。それがあって3点目が入ったと思いますし、本当に全員が戦った、気持ちを出した結果がこういう試合になったと思います。また中3日でACLがありますが、また切り替えて次の試合に臨みたいと思います。

ー攻撃陣も非常に良かったですが、守備陣が今までにないくらい耐えていい安定感をみせた。守備陣の評価をお願いします。

本当にこういう厳しい試合というところで勝てたのはチームにとって自信になる。ライン際でファビオがクリアしたり、三浦にしても前半から、オフサイドにはなりましたがしっかり絞って、体をつけてと、非常に守備陣の頑張りがチームにいい影響を与えていると思います。そのへんのところをしっかり攻撃陣が結果に繋げてくれていますし、非常にホームで前回、ホームでのACLの済州戦で非常にサポーターに悲しい、悔しい思いをさせて、選手たちもそれを払拭しようと戦ってくれた。こういう試合を本当に続けていけるかどうかじゃないかと思っています。

ー前節、会見の中でも遠藤選手を賞賛されていましたが、今日も50メートル近いロングパスで先制点を演出しました。ここ数試合の遠藤選手の活躍についての評価をお願いします。

遠藤から、ああいうボールが出せる、また、活かしたいと思っている中で、ヤットからここ数試合、いいボールが出るようになっているのはチームにとってもいいことだと思います。前線の選手とも、受け手と出し手とが合ってきた証拠だと思いますし、非常に幅広い範囲で守備でも潰しに行って、素晴らしいプレーを今日もしてくれたと思います。

●DF三浦弦太

結果的に無失点で相手のオウンゴールもありましたが、複数得点とって勝てたのはチームにとって大きかったと思います。(3バックの右について)このあいだより動き方とかも慣れてきましたが、まだ探り探りやっていますし、ピンチはヒガシのセーブに助けられているところもあるので、打たせずにゼロで終われるように次からまた修正していきたいです。

●MF倉田秋

(2点目、オウンゴールかと思いましたが、Jリーグ公式では倉田選手のゴールになっていました)なっていましたね。良かったです。柏戦でいい試合をして、あれと同じというか、いい感じの戦いが続けてできたのでそれはめっちゃ大きな収穫です。去年はいい試合を続けることができなかったので、今日は気持ちよかった。僕だけじゃなくて全員が球際もしっかりいって、ハードワークをしていたからこそだと思います。(前半少しボールが収まらない時間帯もありましたが、そのへんどういう風に修正しようと思っていましたか?)前半は、相手も体力があるし頑張ってくると考えれば、必ずああいう時間帯はあるので。それでも焦れずに、戦えているし、今はアデミウソンもキレキレですからね。勝手に一人でいってくれるので(笑)、それに助けられました。(後ろの安定も前の選手の励みになっていますか?)そうですね。僕らが抜かれたとしてもボールをとられたとしても、後ろがしっかり守ってくれているので、だからいま思い切ってプレーできていると思います。(チームが役割を果たして、球際でも戦えている。その一番の理由は?)なんでしょうね。でもやっぱり前の試合がキーになっていると言うか。あれだけやれば勝てるんだっていう自信を掴んだと思うから、それが今日も結果に繋がったからよりいい自信になってきているかなと思います。

●MF遠藤保仁

(1点目のアシストについて)アデにいいタイミングで出せたし、出した後はアデの能力だと思いますけど、あそこは狙っていたところでもあったので、そこにうまく入れられたのは良かったし、前半をリードして戦えたのもよかった。よーいドンをしたらアデの方が絶対に速いですし、裏にスペースがある中でオフサイドにならなければという感じでしたが、いい感じでボールを出せました。(個人的にも90分を通して、しっかり運動量を発揮していました。)全体的にいいテンポでゲームをできたし、あのポジションはどちらかというと守備のバランスとしっかりとゲームを作るのがメインになってくるので、それを毎試合できるように、こういう試合を最低限として続けていきたい。(相手の強力な前線に対しても守備でしっかりはめて無失点で終えられた)不運な形でPKをとられて最後の方は危ない場面もありましたけど、ヒガシを中心に集中力を保ってやってたと思いますし、ゼロでおさえられたのは非常にいいことだと思いますし、3バックも少しずつよくなってきているので、相手によって臨機応変に戦えるレベルまで、できる限り早くもっていければとは思います。

●FWアデミウソン

(1点目について)やっとから素晴らしいボールが入って来てそのあとは個人のプレーになりましたが、その中できっちり決めることができてチームに安心感、落ち着きをもたらすことができたのかなと思います。(シュートコースはどの瞬間に見えましたか?)判断はシュートをうつときに早くしようと意識をしていましたが、僕がシュートを打つ場面でスペース、角度が全然なくて、相手のGKも大きくてきっちりコースを締めてきたので、唯一コースがあったのはあそこだなという感じで打ちました。(相手のDFラインについてどういう対応を心がけていましたか?)やはりFC東京のDFラインはサイドも含めて攻撃に守備に非常に素晴らしい選手が揃っていますし、特にセンターバックは代表クラスの選手がいて、難しい相手になるなというのは思っていたのですが、彼らのことを勉強しながら、彼らの弱点もわかっていたので、そこをしっかりつくことができました。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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