「質問回数の多い議員」と「質問の質が高い議員」ランキングのデータを公開

質問力が高かった議員は、今国会で何回質問に立ったのか

先週書いた『「質の高い質問」をした議員は誰か--今国会「国会議員質問力評価」1位から70位までの全議員名を発表』が、様々な媒体でも紹介され、合わせて3,000以上の、Facebookの「いいね!」やTwitterによる「RT」をいただいた。

多くの方々に、国会での議員の活動に興味を持ってもらうキッカケになっていれば幸いだ。

NPO法人 万年野党では、国会での議員の質問回数の他、議員立法提案回数、質問主意書提出数など活動の「量」についも集計し、国会ごとに『三ツ星データブック』を発行している。こうした質問の「量」に関しては、以前、『データでわかった「三ツ星議員」を公開する』でも紹介したが、今回は、こうした質問の「質」と「量」の関係について考えていきたい。

まず、前回紹介した『2014年予算委員会版 国会議員質問力評価』で、質問の「質」が上位だと評価された議員について、先週末に終えた通常国会内での活動の「量」について見て行くことにしよう。

前回紹介したこの『質問力評価』で第1位となった、塩崎 恭久 衆議院議員(自民・1/31・8.8点/10点満点中)の今国会での質問回数は、3回だった。

以下、第2位だった柿沢 未途 衆議院議員(結い・2/3・8.6点)の質問回数は5回。

第3位だった水野 賢一 参議院議員(みんな・2/6・8.5点)の質問回数は8回。

第4位だった小池 晃 参議院議員(共産・3/4・8.2点)の質問回数は16回。

第5位だった中西 健治 参議院議員(みんな・3/4・8.1点)の質問回数は22回。

第6位だった浅尾 慶一郎 衆議院議員(みんな・2/12・8.1点)の質問回数は6回。

第7位だった佐々木 憲昭 衆議院議員(共産・2/3・7.9点)の質問回数は20回。

第8位だった岡田 克也 衆議院議員(民主・1/31・7.6点)の質問回数回は7回。

第9位だった松野 頼久 衆議院議員(維新・2/12・7.4点)の質問回数は3回。

第10位だった江田 憲司 衆議院議員(結い・2/12・7.3点)の質問回数は3回だった。

ちなみに昨年の通常国会である第183国会における質問回数上位者の結果を見ると、衆議院では第1位の笠井亮 議員が66回、第2位の塩川鉄也 議員が48回、第3位の高橋千鶴子議員が39回。

同様に、参議院では、第1位の福島みずほ 議員34回、第2位の荒井広幸 議員が29回、第3位の田村智子 議員が28回だった。

質問回数で☆を獲得したのは、183国会の際は、衆参とも16回以上とし、衆議院では49人、参議院では25人が☆を獲得した。

この事から考えると、『2014年予算委員会版 国会議員質問力評価』で質問の「質」で三ツ星議員となった議員の中でも、小池 晃 参議院議員(16回)、中西 健治 参議院議員(22回)、佐々木 憲昭 衆議院議員(20回)は、186国会の質問の数でも☆を獲得する可能性が高い。

万年野党では、国会ごとに『国会議員三ツ星データブック』を発行

先週末で終えた2014年の通常国会についても『186国会版 国会議員三ツ星データブック』を作成して、秋に行われるであろう臨時国会の前に発行する予定だ。

『国会議員三ツ星データブック』は、Amazonや衆議院議員会館でも1冊1,500円で販売しているが、NPO法人「万年野党」の会員(年会費5,000円)には、議会ごとに発行しているこの『国会議員三ツ星データブック』を配布している。興味のある方は、是非、ご入会していただければと思う。

先週紹介した『国会議員質問力評価』は、2014年1月からの186国会の予算委員会冒頭の限定した延べ70人の議員しか対象になっていなかった。この事から、ある国会議員からは、「対象にすらなれないのは不公平だ」とのご意見も貰った。とくに、「質」の評価については、毎回試行錯誤しながら行っているため、こうした意見も踏まえ、臨時国会ではさらに質の高い『質問力評価』を考えたいと思う。

2013年の実績では、「質」と「量」の関係はどうなっていたのか

ちなみに、昨年に行った『2013年版 国会議員質問力評価』は、衆参全国会議員を対象に「自身のベスト質問」を聞くアンケート調査を行い、そのアンケートを元にリストを作り、評価する手法を取ったので、その際の質問の「質」と質問の「量」の関係についても紹介しておくことにしたい。

昨年行った過去1年間の質問を対象とした「2013年版 国会議員質問力評価」では、第1位は、15点満点中14.0点の評価を得た、後藤祐一 衆議院議員(民主・19回)だった。

以下、第2位は13.3で、塩崎恭久 衆議院議員(自民・2回)。

第3位は13.3で、中西健治  参議院議員(みんな・23回)。

第4位も13.0点で2人が並び、林芳正 参議院議員(自民・0回)と、前原誠司 衆議院議員(民主・9回)。

第6位は13.0点で、宇都隆史 参議院議員(自民・5回)。

第7位は12.9点で、柴山昌彦 衆議院議員(自民・0回)。

第8位は12.9点で、山下芳生 参議院議員(共産・16回)。

第9位は12.7点で、西田昌司 参議院議員(自民・3回)。

第10位は、12.6点で、長島昭久 衆議院議員(民主・6回)だ。

お気づきかもしれないが、( )内の回数は昨年の通常国会である183国会中の質問数であるため、0回の議員でも1年以内に質問をした議員は対象になっている。

さらに、質問回数と質問の質の関係について「量」の視点から見たものも紹介しておきたい。

回数のデータによる評価をしていると、一方で言われるのが「回数が多ければいいというものではない」という指摘だ。我々が『国会議員三ツ星データブック』を作成するに当たって意識した一つが、客観的なデータに基づく評価であった。そのため、主観が入りやすい質問の質については、あえてこの三ツ星データブックからは外した。

しかし、実際にこうした質問回数や質問時間で上位に位置づけられている議員の質問の「質」はどうなのかについても参考までに、昨年行った過去一年間の質問を対象にした国会議員の質問力調査を使って触れておきたい。

この万年野党の質問力評価は、主観的な評価になりがちな質問の質をできる限り客観的に評価するため、国会議員による評価をはじめ、官僚からの評価、政策有識者による評価といった複数の視点から多角的に評価したものになっている。2013年の通常国会である第183国会においての質問回数が16回以上で、三ツ星データブックで☆のついた議員は、衆議院で49人、参議院では25人いる。こうした質問回数で☆のついた議員の中には、質問の質の評価においても評価の高かった議員がいる。

図表:国会質問回数で☆を獲得した議員の質問力評価<衆議院>

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図表:国会質問回数で☆を獲得した議員の質問力評価<参議院>

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衆議院で質問回数1位の66回だった笠井亮 議員(共産)、4位の34回だった武正公一議員(民主)、7位の31回だった小池政就 議員(みんな)、9位の30回だった佐々木憲昭 議員(共産)は、『2013年版 国会議員質問力評価』においても700人以上の国会議員中、同点で40位と高く評価されている。また、この他の質問回数で☆を得た議員の中でも、後藤祐一 議員 (民主 19回29位)の質問力は1位、江田康幸 議員(公明 18回31位)の質問力は7位、柿沢未途 議員(結い※ 16回42位)の質問力は16位、大熊利昭 議員(みんな 20回23位)の質問力は18位、大西健介 議員(民主 16回42位)の質問力は19位、西野弘一 議員(維新 20回23位)と近藤洋介 議員(民主 18回31位)の質問力は20位、辻元清美 議員(民主 18回31位)の質問力は35位と、質問の質の面でも非常に高く評価されており、こうした高いレベルの質で、この第183国会においても、これだけの回数の質問を行っている事は、大いに評価されるべきだと思う。

参議院においても同様に、質問回数6位の24回だった大門実紀史 議員(共産)は、質問力においても3位、7位の23回だった中西健治 議員(みんな)は質問力では2位に評価されている。この他の質問回数で☆を得た議員の中にも、金子洋一 議員(民主 19回12位)の質問力は9位、亀井亜紀子 議員(み風 18回14位)は28位と評価されている。

質問の「質」の評価については、今後さらに客観的で精度の高い評価手法へと進化させていきたいと思うが、国会質問は、国会議員の活動の中でも重要な役割であり、国民一人ひとりも関心を持ちながら評価していく仕組みを共有していける様にできればと思う。

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