2014年国会議員の「質問力」ランキング。中間速報1位は塩崎恭久氏、最下位は石原慎太郎氏

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★国会議員の「質」を評価して、有権者が監視する仕組み★

NPO法人「万年野党」では、国会議員の政策と、国会における活動の監視を目的に、様々な取組みを行っており、その一つに国会議員の質問の「質」を評価する『国会議員質問力評価』がある。

有権者にとって、一流の国会議員とは、どのような国会議員だろうか。少なくとも「テレビによく出ている国会議員は一流」という事ではないはずだ。国会議員の本来の仕事を考えると、その中心には、国会における議会活動がある。

具体的に上げれば、立法府としての役割として法案を提出する議員立法、政府や議員が上げてくる法案の審議など、本会議や委員会などでの丁々発止の質問をすることのほか、書面質問を政府に出す質問主意書などがある。万年野党では、これまでもこうした活動の量を客観的データにより評価してきた。

しかし、国会議員の活動評価は、必ずしも量だけでできる訳ではない。そこでさらに国会議員の活動の「質」についても評価していこうというのが、今回の取組みである。

国会議員の活動を調査していくと、現実には、地元のお祭りやイベントには熱心に参加しているものの、こうした国会質問などは全くやっていない、という国会議員も少なくない。地元で有権者の声を聞くことも重要だが、それだけでは、インプットにしかならず、アウトプットのない片手落ちと言わざるを得ないのではないか。

しかし、有権者が国会議員の活動を監視しようと思っても、どこをどのように評価していいかが解り難い。

そこで、「万年野党」では、これまであまりスポットライトの当たらなかった議会での質問に焦点を当て、そこでいかに良い質問をし、政府の政策や予算・法案の問題点をあぶり出し、その改善につなげているか、についての評価を始めた。

例えば、かつて問題になった「消えた年金」は、厚生労働省は当初問題の存在を否定していたが、国会質問によって、徐々に問題が明らかにされ、最後は政府も問題解決に取り組まざるを得なくなった。

有権者になかなか知られない中でも、真面目に、この国や国民のためにと活動している議員もいる。こうした議員の評価を高めるほか、国会議員のあるべき姿の一つを示し、有権者自身が監視している事を伝え、各議員が有権者の目を議会活動についても意識する様にすることで、より本来あるべき議会へと質を高めていけるのではないかと思っている。

こうした思いを込めた一つの取組みが、各国会議員の国会質問の「質」を評価し、ランキングを作ろうという、この『国会質問力評価』だ。

★国会議員、官僚、政策専門家、有権者が多角的に評価★

国会議員の政策活動について、メディアの報道は必ずしも十分とは言えない。

選挙において国民がより適切に一票を投ずるためには、国会議員の政策活動について、より的確な情報分析・提供が重要であり、今回の『国会議員質問力評価』も、さらに国会議員の政策活動に関する情報を国民に届けるための一つになればと思う。

今回行った『国会議員質問力評価』の対象は、今年1月から始まった通常国会の会期冒頭(第一弾)および本予算審議冒頭(第二弾)の衆参予算委員会各2日間の計8日間、対象議員は、述べ70人となる。

国会質問の「質」の評価は、主観が影響する事があるため、できる限り客観的な評価になる様にと、4つのカテゴリーの評価者により、多角的な目で評価を行う形にしている。

1つ目が、同僚国会議員による評価、2つ目が、関係省庁の職員・元職員(匿名の評価者を事務局にて選考)による評価、3つ目が、政策専門家(評価者を事務局にて選考)による評価、4つ目が、一般有権者(当会会員)による評価である。

各評価者は、委員会傍聴、TV中継・動画視聴などの方法により質疑の模様を視聴した上で、「質問するテーマの選定が適切か」「質問技術のレベルは高いか」について、それぞれ特に良い=5、良い=4、普通=3、良くない=2、特に良くない=1の5段階で評価している。つまり、最高点は10点となる。

★1位塩崎恭久、2位小池晃、3位柿沢未途の各議員★

こうした中、まだ中間集計段階ではあるが、中間速報値を紹介したい。今回は、単純化するため、4つのカテゴリーごとの得点を平均化したもので紹介する。

最も点が高かったのが、9.0点で塩崎恭久 自民党衆議院議員の1月31日の質問。2位が8.9点で小池晃共産党参議院議員の3月4日の質問、3位が8.7点で柿沢未途 結いの党衆議院議員の2月3日の質問となっている。

3議員とも、質問の相手側に当たる官僚(元官僚)からの評価も、政策専門家からの評価も、一般有権者からの評価も安定して高得点を得ている。

小池議員については、まだ国会議員で評価してくれている議員がいないが、塩崎議員、柿沢議員については、他党の議員からの評価についても高評価を得ており、「質」が高いと評価されている質問については、与野党の関係や、政府と議会との関係など、相手側から見ても評価される様な質問である様にも見える。

以下、上位の議員を紹介すると、4位が中西健治 みんなの党参議院議員、5位が水野賢一 みんなの党参議院議員、6位が浅尾慶一郎 みんなの党衆議院議員、7位が佐々木憲昭 共産党衆議院議員、8位が岡田克也 民主党衆議院議員、9位が同点で、桜内文城と、松野頼久の両維新の会衆議院議員となった。

以下の順位についてなど、詳しくは、NPO法人万年野党ホームページからご覧いただければと思う。

ちなみに、最下位の70位となったのは、3.5点で石原慎太郎 維新の会衆議院議員で、さらに政党のごとの平均点は、1位が結いの党の7.8点、2位がみんなの党と共産党で7.0点、以下4位からは横並びで、民主党5.9点、5位 公明党5.8点、6位 維新の会5.7点、7位 生活の党5.5点、8位 自民党5.4点となっており、9位 改革4.8点、10位 社民党4.5点となっていた。

冒頭にも書いたが、この結果は、あくまで中間速報である。

この結果に、納得感がある方も、一方で疑問を持つ方もいるだろう。この『国会議員質問力評価』は、4月末まで続ける予定である。関心を持った方には、是非参加してもらいたいと思う。

★有権者の監視が国会での議員活動を変えるキッカケに★

NPO法人「万年野党」では、今年からこの『国会議員質問力評価』を、国会議員、官僚(元官僚)、政策専門家に加え、一般有権者についても、万年野党に入会いただければ参加できる様にした。

国会議員の質問を見て評価するという事も、できるだけ負担が少なくてすむよう、「万年野党」のホームページに、対象となる国会議員ごとの質問動画や会議録もリンクした。ネット上で簡単に投票もできるので、興味のある議員1人の評価からでもいい、是非、一人でも多くの有権者に、国会に目を向けてもらうとともに、自分たちが選んだ国会議員たちの活動に注目してもらうキッカケになればと思う。

特定非営利活動法人「万年野党」

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