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ソフトバンク、二軍3連覇が消滅危機。スチュワートが3回途中KOで阪神がV王手の「M2」

田尻耕太郎スポーツライター
押し出し四球を与え直後に降板。悔しげな表情のスチュワート投手(筆者撮影)

 9月22日、ウエスタン・リーグ公式戦。福岡ソフトバンクホークスとオリックスバファローズがタマホームスタジアム筑後で対戦した。

【9月22日 ウエスタン・リーグ公式戦 タマスタ筑後 無観客】

オリックス  ’014010100 7

ソフトバンク ’011000000 2

<バッテリー>

【B】○増井(3勝3敗)、金田、齋藤、村西、張――松井

【H】●スチュワートJr.(6勝1敗)、田浦、尾形、高橋礼、川原、高橋純――渡邉陸、九鬼

<本塁打>

【H】アルバレス3号

<スタメン>

【B】9田城 8佐野如 3中川圭 D西野 5大下 4西野 2松井 7平野大 6岡崎

【H】8柳町 9真砂 3明石 Dアルバレス 7水谷 6高田 4増田 5井上 2九鬼

<戦評>

 ソフトバンクは逆転Vに暗雲立ち込める完敗だ。先発のスチュワートJr.が乱調だった。

 1-1で迎えた三回表、先頭打者の岡崎をセカンド野村の悪送球で出塁を許したところからピンチを広げて1アウト二、三塁とされた。ここで中川圭に右中間へ勝ち越し2点三塁打を浴びた。その後2アウト三塁としたが、四球、四球で満塁としてまたも四球で押し出し。この回3点目を失ったところでノックアウトとなった。

 スチュワートJr.は終始マウンドで落ち着かない様子で、この日は制球がまったく定まらずに5四球を与えた。

 2番手マウンドには左腕の田浦が上がったが、平野大の適時内野安打でもう1点を追加された。この失点もスチュワートJr.に記録され、2回2/3を5失点で黒星を喫した。

3号アーチを放ち軽快にダイヤモンドをまわるアルバレス(右)・筆者撮影
3号アーチを放ち軽快にダイヤモンドをまわるアルバレス(右)・筆者撮影

 ソフトバンクの得点は二回に飛び出したアルバレスの3号ソロと、三回の水谷のタイムリーの2点のみ。オリックスの7本を上回る8安打を放ったが、四回以降は沈黙した。

 現在ウエスタン2位のソフトバンク。この日は首位阪神が勝利。阪神の優勝マジックは「2」に減った。早ければ23日にも阪神のウエスタン優勝が決まる。ソフトバンクの3年連続のウエスタン・リーグ制覇が遠のく痛恨の敗戦となった。

 なお、イースタン・リーグはこの日、千葉ロッテマリーンズが7年ぶり11度目のリーグ優勝を達成した。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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