7月21日、野球・九州アジアリーグの公式戦が熊本県の山鹿市民球場で行われ、火の国サラマンダーズと大分B-リングスが対戦した。

 九州アジアリーグは今年発足し、初年度はこの2球団編成となっている。両チームの直接対決全36試合で「初代優勝チーム」を争っており、この日が18回戦のためちょうど半分の日程を戦い終えた。

 地力に勝る火の国が圧倒しており、この日も5-4で勝利。戦績を14勝4敗とした。大分はその逆で4勝14敗と苦戦を強いられている。

 仮に火の国が連勝を続ければ、今月中にも優勝が決定する。9月下旬まで行われる「公式戦」を盛り上げるためにも大分の意地にも期待したいところだ。

 

火の国初のサヨナラ勝利

【7月21日 九州アジアリーグ公式戦・18回戦 山鹿市民球場 168人】

大分  101001100  4

火の国 202000001× 5

<バッテリー>

【大】松田、片山、海斗、帖佐、●新井宏――後藤

【火】武内、橋詰、石本、西島、◯石森――深草、西

<本塁打>

なし

<スタメン>

【大】8廣沢 6川上 4新井勝 7山下 D白崎 3原野 9奥野 2後藤 5西久保

【火】4高山 3小窪 6宇土 9水本 5高橋 D猪口 7植月 2深草 8松本

5番スタメンの高橋がサヨナラ打
5番スタメンの高橋がサヨナラ打

<戦評>

 火の国がサヨナラ勝ちした。同点の九回裏、先頭の小窪が三塁打を足掛かりに1アウト満塁として5番・高橋が左越えのサヨナラ安打を放った。

 先制したのは大分だった。初回、1番の廣沢が初球をセーフティバント。このボール処理に火の国守備陣が2つのエラーを犯してしまい、廣沢は俊足を飛ばしてダイヤモンドを一周した(記録は三塁安打と三塁・二塁の失策)。廣沢はソフトバンク三軍戦で千賀から3打数3安打を放って打撃が上向いており、この日も2安打1四球と活躍した。

 火の国は直後の一回裏に小窪の適時二塁打と水本の適時打で逆転。追いつかれた直後の三回裏は宇土の右前適時打などで2点を勝ち越した。

 大分も中盤に反撃し七回は白崎の適時二塁打で一時追いついたが、最後に踏ん張れなかった。(了)

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火の国・小窪、大分・白崎がともに3安打

 火の国サラマンダーズの小窪哲也内野手、大分B-リングスの白崎浩之選手兼任コーチが存在感を発揮した。

 昨季まで広島東洋カープに13年間在籍し、NPB復帰を目指して6月から火の国でプレーしている小窪は「2番ファースト」でスタメン出場。初回に同点の適時二塁打を放つと、最終回の第5打席では右中間三塁打でサヨナラ機をおぜん立てして、最後は勝利を決めるホームを踏んだ。この日は4打数3安打1打点。リーグ通算では25打数12安打で打率.480、1本塁打、9打点と格の違いを見せている。

 チーム内でも手本になる存在。同じ内野手の高山は「技術的なアドバイスはもちろん、長い試合などで集中力を切らさないための工夫を教えてくれたりもします。遊び心もあって、マウンドに集まったタイミングで『敬語禁止な』とか言って笑わせてくれたり。プロで長いシーズンを戦い、いろいろな経験をしてきた方から学ぶことは本当に多いです」と話していた。

大分の白崎選手兼任コーチ
大分の白崎選手兼任コーチ

 白崎は横浜DeNAにドラフト1位で入団し、昨季までオリックスでプレーをした。今年1月に大分に選手兼任コーチで入団することが発表され、「二刀流」でここまで奮闘している。2017年の日本シリーズで本塁打を放ったこともある右打者は、この日「6番指名打者」で出場し適時二塁打を含む5打数3安打と活躍した。ここまでは17試合に出場して55打数14安打で打率.255、2本塁打をマークしている。

 また、7月3日の同リーグ公式戦で、白崎はマウンドにも上がった。大差がついた八回裏に登板して中犠飛、左飛で2つのアウトを取った。

 それはまだしも、驚いたのは翌4日の試合だ。同点の七回裏から“連投”で登板。しかし、2安打を浴びるなどして3失点して敗戦投手となった。

※写真はすべて筆者撮影