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「慶応ボーイ」柳町達がタイムリー含む3安打。ソフトバンク二軍が勝利「自然にパッと」

田尻耕太郎スポーツライター
この日3安打目となる中前適時打を放つソフトバンク柳町(筆者撮影)

 5月25日、ウエスタン・リーグ公式戦。福岡ソフトバンクホークスと阪神タイガースがタマホームスタジアム筑後で対戦した。

 

【5月25日 ウエスタン・リーグ公式戦 タマスタ筑後 無観客】

阪神     000000000 0

ソフトバンク 00042000× 6

<バッテリー>

【T】●小川(0勝2敗)、石井将、鈴木、小野、加治屋――長坂、片山

【H】◯大竹(3勝1敗)、高橋礼、川原、渡邉雄――谷川原、渡邉陸

<本塁打>

なし

<スタメン>

【T】8島田 4北條 6木浪 9井上 7小野寺 3中谷 D高山 2長坂 4遠藤

【H】D三森 6川瀬 5増田 3リチャード 7柳町 2谷川原 9佐藤直 8釜元  4勝連

5回無失点で勝利投手になった大竹耕太郎投手(筆者撮影)
5回無失点で勝利投手になった大竹耕太郎投手(筆者撮影)

<戦評>

 ソフトバンクが4投手で完封リレー。先発した大竹は5回3安打無失点でバトンをつないだ。2番手の高橋礼は2回零封。その後は川原、渡邉雄の2人の左腕が1回ずつをきっちり抑えた。

 打線は四回裏に一挙4点を先取した。無死満塁から釜元が右越え3点三塁打。続く勝連が左犠飛を放つ集中攻撃を見せた。五回裏には柳町の中前適時打と三森の押し出し四球で2点を追加した。(了)

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「高橋由伸氏以来の記録」を持つバッター

 

 2年目の柳町達選手が5番スタメンで3安打1打点と活躍した。

「今日はバットが走ってました。自然にパッと出せた感じです」

 この感覚を求めていた。もともと打撃力が期待されている若鷹だが、今季はシーズン序盤から振るわない内容が続いていた。この日4打数3安打をマークしたが、今季打率はまだ.220しかない。

「構えを変えてみたり、色々なことを試しながらやっています。今日の感じは良かった。どんな球、コースもしっかりと振りに行くことが出来ました。体の開きを抑えながらバットを出すことが出来ていたと思います。良い形が見つかりつつある」

 慶應義塾大学から19年ドラフト5位で入団。東京六大学野球リーグでは1年生春から4年生秋までのリーグ戦102試合にフル出場し、リーグ通算113安打をマークした。慶大でリーグ戦全試合出場して100安打以上を達成したのは、巨人のスター選手としても活躍した高橋由伸氏以来だった。

 昨季はシーズン終盤に一軍で出場し、10月31日の西武戦でプロ初安打もマークしている。ソフトバンクの外野陣は12球団屈指の層の厚さを誇るが、打撃力という長所に限界突破の磨きをかけて「枠争い」の中に入り込んでいきたい。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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