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田中将大楽天入りなら令和の名勝負に!柳田悠岐「嫌です。ヤバい」けど、対戦打率5割のシーズンも

田尻耕太郎スポーツライター
自主トレ公開で打撃練習をする柳田(球団提供)

 ソフトバンクの柳田悠岐外野手が27日に、福岡県筑後市の「HAWKSベースボールパーク筑後」で自主トレを公開した。

 先頃までは佐賀県嬉野市で2週間近く練習を行っていた。嬉野自主トレにはチームの後輩の真砂勇介や谷川原健太、広島カープの高橋大樹、西武ライオンズの戸川大輔、ロッテで昨季4番を務めた安田尚憲に加えて、同じくロッテの藤原恭大も途中から参加をしたという大所帯だった。

ロッテ若き4番安田から刺激「ギラギラした気持ち」

 若き大砲・安田とのコラボには特に高い注目が集まった。自主トレ中にコミュニケーションについて問われると「聞かれたことに答えたくらいですよ。バッティングの事とか、メンタルの事とか野球のことをたくさん話しました」と初めはさらりと話していたが、取材が進むと言葉の熱量が変わってきた。

「やっぱり若い彼らはギラギラしていますし、今からもっともっと結果を残してやろうという気持ちがすごく感じられました。自分もそういう初心が大事だなと思いました。ギラギラした感じを持たないと。向上心とか、若い選手たちに負けないようにやっていきたいです」

マー君24勝無敗の13年、6打数3安打

 また、この日の朝に一部メディアで「田中将大、楽天復帰が最有力」と報じられた。

 同じ1988年度生まれの同級生。巨人の坂本勇人や大リーガーでも前田健太や秋山翔吾ら名プレーヤーが多数揃う世代で、彼らがプロ入りした当初は「88年会」も発足するなど横のつながりも強い。ただ、柳田は大卒でプロ入りしたこともあってか、「全く面識がない」という。

 田中が楽天で24勝0敗と前人未到の活躍を見せた2013年は柳田にとってプロ3年目のシーズン。104試合出場とようやく一軍に定着し始めた時期だった。

 球界を代表するエースと未来の有望株という関係性だったが、じつはこの年に6打席の対戦があり6打数3安打、打率.500と柳田が圧勝していた。同年8月30日のヤフオクドーム(当時名称)の対決では左中間に2点タイムリー二塁打も放っている。

 しかし、柳田は「少し対戦したくらい」と自分が打った記憶はなく、その事実を伝えると「マジっすか! すごい」と目を丸くしていた。

「楽しみ? ヤバいっすね。楽しみとかじゃなくヤバい。勝負? 嫌です(笑)」と相変わらずのギータ節だが、もし時を経てこの二人の対決が見られるのであれば、パ・リーグに「令和の名勝負」が誕生すること間違いなしだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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