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【ホークス育成新人File】育成下位の左腕は成り上がる? 育成7位・大城真乃

田尻耕太郎スポーツライター
伸びしろは無限大(筆者撮影)

 育成7位ルーキーの大城真乃投手。担当の岩井隆之スカウトは「小柄な左投手。肘、手首の柔らかい投球は素晴らしい。特にコントロール、ボールのキレは一級品。打者の手元で伸びるボールは十分可能性があり、先発、中継ぎで使える選手」と評する。

沖縄出身、嘉弥真2世の期待

 身長170センチと小柄だが、沖縄県出身の小さなサウスポーといえば同じソフトバンクの嘉弥真新也の名が思い浮かぶ。大城も「体の使い方を真似したい。先輩方に負けないように、しっかり練習に励みたい」と憧れの眼差しだ。

 最速140キロのストレート。昨夏の県大会ではコザ高校との初戦で15奪三振をマークした。2回戦で沖縄尚学高校に敗れたが1失点完投。被安打4で11三振を奪った。

「中学の時の練習試合で6者連続三振を奪ったこともある」と大城本人はプロフィールに記しており、三振を奪えるという点も嘉弥真と重ねる部分だ。

育成下位から這い上がった先輩たち

 育成ドラフトでも下位指名だが、ソフトバンクのスカウトは“掘り出し物”を見つけるのが上手い。千賀滉大や甲斐拓也の飛躍はもちろん、昨年は2017年育成ドラフト6位入団の渡邉雄大も支配下入りを果たした。

 また、昨年のルーキーだった2019年育成ドラフト7位の村上瞬は同じ高卒サウスポーでやはり小柄な投手。まだ育成選手だが、昨年の非公式戦(主に三軍戦)では14試合に投げて2勝0敗1セーブ、防御率0.46と楽しみな成績を残している。

 この成り上がりの系譜に大城もしっかり乗りたいところだ。

大城真乃(おおしろ・しんの) 

2002年11月24日生まれ、18歳。沖縄県出身。A型。左投左打。松田小学校時代は松田クラブに所属。宜野座中学校から宜野座高校を経て2020年育成ドラフト7位で入団。背番号は134。

 中学時代は三大会で県大会に出場。球技は何でも得意と自負する。性格はマイペース、プラス思考、一方で自信過剰とも本人はアンケートに記す。好きな食べ物は焼肉。苦手な食べ物はナス、きのこの仲間、辛いもの、レバー。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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