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1番周東が初回初球三塁打!育成日暮は2安打3打点。ホークスB組が巨人ファームに快勝

田尻耕太郎スポーツライター
周東は試合後のグラウンドでもダッシュを繰り返した(筆者撮影)

 2月19日、ともに宮崎でキャンプを行っている福岡ソフトバンクホークスと読売ジャイアンツのファームが、サンマリンスタジアム宮崎で練習試合を行った。

 

【2月19日 練習試合 サンマリンスタジアム宮崎】

ソフトバンク 122100002 8

巨人     000400000 4

<バッテリー>

【H】杉山、川原、小澤、渡辺健、渡邉雄――栗原

【G】宮國、澤村、巽、山川、田中豊、堀岡――田中貴、小山

<本塁打>

【G】ウレーニャ

<戦評>

 若鷹打線が好調だ。12安打8得点で巨人ファームに快勝した。17日ヤクルト戦(西都、7回制・特別ルール)でも13安打5得点を挙げており攻撃陣は活発だ。

 試合序盤から得点を重ねた。初回、先頭の周東が初球を右翼線三塁打にしてその後の先制点の口火となった。二回は無死満塁から日暮が2点適時打。三回は三森の2点適時打が飛び出し、四回は再び日暮が左越え適時二塁打を放って得点を重ねた。

 投手陣では先発の杉山が2回3四球ながら無安打無失点。2番手川原は落ち着いた投球で内容ある1回無失点ピッチングを見せた。(了)

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スペシャリストからレギュラーへ。周東のアピールは続く

 プレーボール直後、周東佑京内野手がダイヤモンドを全力で駆け巡った。初球の内角直球を叩くと、鋭いゴロが一塁線を抜けていった。そのまま右翼フェンスに到達。球足が速かったが、世界を脅かせた韋駄天は迷うことなく三塁まで走りセーフとなった。

「行けると思ったし、もちろん全力で走ったけど最後は状況を見る余裕もありました」

 その後、周東は後続打者の内野ゴロで憤死をしたが、残ったチャンスからホークスは先制点を奪った。“1番周東”の武器が光った試合になった。

 しかし、残る4打席は凡退。2三振も喫した。

「相手に球数を投げさせる打席は作れましたけど、結局は出塁できていないので…」

 俊足自慢の周東にはもう一つの武器がある。内野も外野も守れるユーティリティプレーヤーだ。今キャンプでは二塁の守備に積極的に取り組んでいる。

 スペシャリストから「1番二塁」のレギュラー獲りへ。さらなるアピールを重ねていく。(了)

3年目育成の日暮が澤村から長打

育成3年目の日暮。長打力にはもともと定評(筆者撮影)
育成3年目の日暮。長打力にはもともと定評(筆者撮影)

 育成3年目の日暮矢麻人が2試合連続で長打を放った。

 17日のヤクルト戦(西都)では左越えに本塁打を叩き込んだ。そしてこの日は、二回無死満塁からの第1打席で巨人先発の宮國から中前2点適時打。さらに四回無死一塁の第2打席では2番手・澤村から左越え二塁打を放ち、これもタイムリーとなった。2打数2安打3打点。逆方向へ長打を打てるパワーを示したのはもちろん、打った相手が一軍でもかなりの実績を積んできた投手たちで、日暮にとっては大きな自信になったことは間違いない。

「去年までは打席で引っ張る意識が強かった。でも、練習で左中間方向へ良い打球が飛ぶことが多く、コーチからも『逆方向を』とアドバイスをもらって、今はその意識を持って取り組んでいます。まだ手応えはないけど、いい結果が出ているのは嬉しい。それに澤村さんや宮國さんから打つことができたのはすごく嬉しかったです」

 2軍公式戦実績は昨季の1試合のみで、1打数無安打。一方で昨季三軍戦では85試合に出場して打率.240、3本塁打、31打点、5盗塁だった。3年目の今季は、まず非公式戦の成績を向上させて、2軍戦の出場機会増を狙いたい。(了)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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