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カープ小園の同点満塁弾に若鷹女子が悲鳴・・・美間の古巣撃ちも空砲に

田尻耕太郎スポーツライター
大逆転負けに疲れた表情のソフトバンクナイン(筆者撮影)

連日の2桁得点も、投手陣は2日で24失点

 7月6日、福岡ソフトバンクホークスの2軍はウエスタン・リーグで広島カープ2軍と対戦した。

【7月6日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 2,890人】

広島     012000670 16

ソフトバンク 100232003 11

<バッテリー>

【C】ケムナ、戸田、○平岡(1勝1敗)、矢崎、岡田、ヘルウェグ――中村奨

【H】中田、渡辺健、●岡本健(1勝1敗1セーブ)、古谷、奥村、川原、田浦――九鬼、市川

<本塁打>

【C】林5号、小園6号、正随2号 【H】美間2号

<戦評>

 壮絶な逆転負けだった。ソフトバンク5点リードで迎えた七回表だ。1点を返されてなおも1死満塁で、3番手岡本健が広島3番の小園に右越えの同点満塁弾を浴びた。岡本は続くバティスタにも二塁打を浴びて1死も奪えずに降板。その後内野連係のミスの間に逆転された。

 さらに八回もサンドバック状態。5番手奥村がピリッとせずに失点を重ね、走者を残した場面でリリーフした川原も広島正随に3ランを浴びてこの回は7失点。2イニングで13失点の鷹投大炎上だった。

 ソフトバンクは初回に先制。四回に美間が適時二塁打、五回にはまたも美間が2ラン本塁打と活躍してスタンドを沸かせたが、鷹ファンが喜んだのは六回までだった。

 なお、この日は「タマスタ筑後・レディースデー」として開催され、若鷹推しの女性ファンが多数来場。スタンドにはピンク色が目立った。また、球場外でもタカガールたちが喜ぶイベントや施策が行われた。なお、「タマスタ筑後・レディースデー」は7日も実施される。(了)

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美間優規、古巣広島から一発も「納得はしていない」

本塁打を放って大道コーチに迎えられた美間(筆者撮影)
本塁打を放って大道コーチに迎えられた美間(筆者撮影)

 長打力が期待されている美間優槻内野手に待望の一発が飛び出した。五回、1死三塁で広島戸田の外角チェンジアップを上手く拾い上げた。打球は持ち味のパワーでぐんぐん伸び、左中間の外野フェンスを越えていった。昨年までおよそ5年半一緒にプレーをした1歳年上の先輩から放ったアーチ。古巣広島への恩返し弾だった。

 如何にも長距離砲の体躯だが、意外にもこれがウエスタン今季2号だった。本塁打は4月21日に放って以来。この一発は二軍戦ではなく、一軍の西武戦(メットライフドーム)。プロ7年目にしてようやく記録した正真正銘のプロ初本塁打だ。

 ただ、一軍での今季成績は22打数2安打で打率.091と振るわずに、5月30日以降はファーム暮らしが続いている。ウエスタン・リーグでは打率3割近くを維持しており、決して不調には映らないが、美間自身の表情は冴えない。

「今日のホームランも上手くは拾えましたが、追い風のおかげです。センターオーバーの二塁打も捕られてもおかしくない打球でした」

 ミートに課題があるという。とらえたと思っても空振りをしているケースがあり、「納得のいかない日々が続いています」と唇をかんだ。

 この日の快音が復調のきっかけになるのか。「そうなればいいですね」と少し笑顔を取り戻してクラブハウスへと入っていった。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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