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スチュワート初実戦は9日の対社会人。岩嵜との豪華リレーも実現か

田尻耕太郎スポーツライター
打撃投手を務めたスチュワート・ジュニア

初打撃投手で「140キロ後半」

 9日は普段のどかなタマホームスタジアム筑後が騒がしくなりそうだ。

 ソフトバンクの注目の新外国人投手、カーター・スチュワート・ジュニア投手が同日に行われる三軍交流試合、対九州三菱自動車(13:00開始)で来日初登板することが決まった。

 スチュワート・ジュニアは5日、HAWKSベースボールスタジアム筑後での練習で初めて打撃投手を務めた。「久しぶりに打者に投げられてよかった。気分がいい」と笑顔。ファーム調整中の中村晃をはじめ、若手の大本将吾、水谷瞬を相手に30球を投げた。安打性の当たりは1本のみ。カーブやスライダー、チェンジアップと多彩な持ち球も投げた。

 ボールを受けた笹沼ブルペン捕手は「きっちり投げ分ける投手。崩れるタイプではないと思います。最速は140キロ台後半出ていたのではないでしょうか。カーブは一度浮いて曲がってくる。出所が高いし、日本人にはいない軌道」と話した。

 また、大本は「ストレートが伸びる」、水谷は「リリースポイントが高くて打ちにくい」と印象を語った。

「今日は85%~90%の力で投げました。スピードが気にならないわけではないけど、今日はとにかくコントロールを意識しました。次は試合で登板することになると思う。楽しみです」と9日の登板に向けて意気込んだスチュワート・ジュニア。2回程度の登板が見込まれている。

7日復帰予定の岩嵜、9日にも登板へ

50mほどのキャッチボールで調整した岩嵜
50mほどのキャッチボールで調整した岩嵜

 また、同日は岩嵜翔投手も登板する可能性が浮上した。7日の2軍公式戦・広島戦(タマスタ筑後)で実戦復帰予定の右腕は「問題なければ、9日が2度目のマウンドになる。遠征先ではなくてココ(筑後)で」と話した。2度の右肘手術からの長いリハビリを乗り越えて、復帰登板を翌日に控えたこの日はキャッチボールなどで調整。順調な様子だった。

打撃投手を行った杉山
打撃投手を行った杉山

 さらに9日の三軍戦ではドラフト2位ルーキーの杉山一樹投手も登板予定だ。右肩痛で実戦を離れており、約2か月ぶりのマウンドとなる。スチュワート同様に5日は初の打撃投手を務め、「今日の中では一番速く感じた」(大本)という力強いボールを投げ込んでいた。

 今春のキャンプでは千賀滉大らが「ポテンシャルが凄く高い」と驚いていた新人右腕だけにこちらも要チェックだ。

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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