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デスパイネ快調も、2軍監督は即昇格「ない」

田尻耕太郎スポーツライター
試合後の挨拶に並ぶデスパイネ(一番左)

コラスがタイムリー

 9月16日、福岡ソフトバンクホークスの2軍はウエスタン・リーグで広島カープ2軍と対戦した。

【9月16日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 3,113人】

広島     300000010 4

ソフトバンク 010020000 3

<バッテリー>

【C】山口、○塹江(2勝5敗)、中田、S中村恭(0勝2敗1セーブ)――船越

【H】中田、高橋純、渡邉雄、松田遼、●二保(2勝1敗3セーブ)、寺原――谷川原、張本

<本塁打>

なし

<戦評>

 ソフトバンクは接戦を落とした。

 初回に天谷の適時打とメヒアの2点二塁打で3点を先行されたが、二回に釜元の二塁打を足がかりに1点を返すと、五回に高田の適時二塁打とコラスのタイムリーで追いついた。

 しかし、ソフトバンクは八回に投入した5番手の二保が誤算。1死二、三塁のピンチを招くと船越に勝ち越し犠飛を許した。

 ソフトバンクは2連敗。残り10試合で首位阪神とのゲーム差は「3.5」となり2年ぶりのウエスタン優勝へ苦しくなった。(了)

内川&デスパイネ2戦連続で出場

4番DHで2打席出場
4番DHで2打席出場
3打席目でヒットを放ったデスパイネ(一番右)
3打席目でヒットを放ったデスパイネ(一番右)

 内川聖一とデスパイネが2戦続けて2軍戦に出場した。

 この日は「4番DH」でスタメンとなった内川は初回の第1打席で右飛に倒れると、三回の2打席目も力ない二ゴロ。広島ルーキーの山口の直球に力負けし、前日に続き2打数無安打でベンチに下がった。交代後、内川はタマスタ筑後に隣接する第二球場でランニングなどを行った。「まだ結果も出せていないので、何も言うことはないです」と元気のない声。それでも大道典良2軍打撃コーチは「強い当たりも出てきているし、練習は悪くない」と明るく話した。

 五回、デスパイネが内川のところに代打で登場すると、球場は沸いた。前日のような特大本塁打とはならなかったが、左翼ポール際へ大きなファウルを放つ場面はあった。最初の打席は空振り三振に倒れ、七回の2打席目は遊ゴロ。ただ、一塁へ猛然とダッシュする姿からは痛めていた右膝の不安は全く感じられなかった。「2試合続けて出たけど、コンディションは問題ない」。九回の打席では中前打を放ち、2試合連続で安打をマーク。この日3打数1安打。「ヒットが出たのは嬉しいね」と試合後は笑顔を浮かべた。

 同日、メットライフドームでは柳田悠岐が練習中にアクシデントに見舞われた。ウォーミングアップ中に、相手選手のフリー打撃の打球が左側頭部に直撃したという。球団からは「所沢市内の病院にてCT検査を受けた結果、左側頭部打撲と診断されました。頭部骨折や頭蓋内出血はなく、脳震盪の所見も見られませんでした。今後については状態を見て判断致します」と発表があり最悪の事態は免れたが、復帰後好調のデスパイネの緊急招集があるのではと筑後ではメディアがざわついた。ただ、小川一夫2軍監督は「それはない」と明言。もう少しファームで調整を重ねて、さらに万全の状態を整えてからの昇格となりそうだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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