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右親指脱臼のソフトバンク堀内がスピード復帰! 若鷹捕手争いに再参戦へ

田尻耕太郎スポーツライター
この日実戦復帰した堀内。右親指にテーピングが見えるが「問題ない」<筆者撮影>

【3月13日 教育リーグ タマスタ筑後 551人】

オリックス  200000000 2

ソフトバンク 000001000 1

<バッテリー>

【BS】○吉田一、K-鈴木、S榊原――山崎勝

【H】●長谷川宙、古谷、笠原、小澤、二保、伊藤祐、渡邉雄――堀内、張本

<本塁打>

なし

<戦評>

 立ち上がりに先制を許したソフトバンク。そのまま逃げ切られた。

 初回に先発の長谷川宙がつかまった。先頭打者に四球を与えると、2番の縞田に二塁打を浴びていきなり失点。その後また四球でピンチを広げて4番のT-岡田にも長打を浴びて2点目を失った。小川一夫2軍監督は「今日は力んでいたな」とコメント。1軍では中継ぎ起用が多かったが、「まだ2年目で体づくりも必要。しっかりトレーニングをする時間を設けて、間隔をあけて先発などで長いイニングを」と方針について話した。

 打線は6回に3番の江川の適時打で沈黙を破ったが、あとが続かずに敗れた。(了)

脱臼から1週間で復帰の堀内汰門、「問題ない」を強調

復帰戦はスタメンで3イニング出場した(筆者撮影)
復帰戦はスタメンで3イニング出場した(筆者撮影)

 

 今月6日のオープン戦で投球を当てて、「右手親指IP関節脱臼」と診断されていた育成捕手の堀内汰門が実戦復帰した。翌日から筑後の球団施設でリハビリを続けていたが、10日にキャッチボールや打撃練習を再開。そしてこの日、8番捕手で先発出場した。予定の3イニングでマスクを被り、打席にも1度立った(結果は空振り三振)。

 患部にはがっちりテーピングが巻かれている。痛々しいが、堀内は「投げる、打つといったプレーに問題はないし、変に意識が行くこともなかった。痛いわけじゃなくて予防のためです」と強めの口調で言い切った。

 いつやるの?今でしょ!!といった心境に違いない。

前だけを向いて「自分のやることを」

 育成選手のままプロ4年目を迎えた。春季キャンプでは年下の栗原陵矢、九鬼隆平がA組に抜擢され、危機感を覚えないはずがなかった。その中で高谷裕亮と栗原が故障で離脱。予期せぬ形で大きな大きなチャンスが巡ってきたのだ。

 そんな最中の故障。悔しかったに決まっている。

 しかし、後悔の言葉は口にしなかった。

「(骨が)折れてなかっただけ良かった。だからこうやってプレーできる。またチャンスがあれば、という感じです。自分のやることをやるだけだと思っています」

 昨年までは3軍が主戦場だった。ヤフオクドームでプレーもして、初めて味わった緊張感。見た景色も違った。

「自分の意識も変わったと思います。視野が広がったというか、色々なところに目を配るようになりました。マスクを被っていても打者のちょっとしたしぐさの変化にも気づくようになりました」

 3回出場の試運転を無事に終えて、14日の試合は5イニングに延ばす予定だ。

 若手捕手の争いから、まだ脱落などしていない。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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