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ホークス最終兵器だ! バンデンハーク「準備はできたと言える状態に近い」152キロ5回零封

田尻耕太郎スポーツライター
1軍復帰が待たれるバンデンハーク

若鷹スピーチは育成の幸山

9月9日のウエスタン・リーグ。ホークスはタマスタ筑後でのナイターでバファローズと対戦した。

【9月9日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1895人】

オリックス  000001200 3

ソフトバンク 11100030× 6

<バッテリー>

【BS】八木、塚田、●比嘉(2敗2セーブ)、大山、坂寄――伏見

【H】バンデンハーク、嘉弥真、○寺原(2勝0敗)、バリオス、S飯田(1勝4セーブ)――高谷、斐紹

<本塁打>

【H】黒瀬2号、上林11号

若鷹スピーチをする幸山(一番左)
若鷹スピーチをする幸山(一番左)

<戦評>

ソフトバンクがV5へ一歩前進した。前日の首位攻防戦には敗れたが、この日のデーゲームで中日が敗れたため、ゲーム差を再び2.5差とした。

初回に上林のタイムリーで先制。2回は黒瀬、3回は上林がそれぞれソロを放って得点を重ねた。同点とされた直後の7回、1アウト満塁から栗原が犠飛を放って勝ち越し。続く幸山が2点二塁打を放って突き放した。

先発のバンデンハークは5回無失点の好投。寺原は勝利投手も1回2失点と課題を残した。

オリックスは1番に入った宗が3安打を放ったのが光った。 (了)

中5日で5回無失点。イニングも球数も復帰後最多

コンディション不良で6月以来2軍調整が続いているバンデンハークが先発し、実戦復帰後は最長となる5回を投げて無失点に抑える好投を見せた。

3日のジャイアンツ戦(別府)から中5日での登板。初回から球に力があり、2三振を奪う立ち上がり。3番モレルにはこの日最速の152キロで真っ向勝負して見逃し三振に仕留めた。

2回と3回には走者を背負ったが、4回からの2イニングはパーフェクト。直球の威力は最後まで衰えず、予定の5回を、復帰後最多となる72球で投げきった。被安打3、奪三振6、与四死球0の内容だった。

「一軍での状態に近い」と手ごたえも

試合後、バンデンハークは「良かったと思う。ストライクゾーンに力のある球を投げることが出来ました」と納得の表情を浮かべ、「体もいい状態だし、1軍で投げていた時に近いような強さの球を投げられたと思う」と振り返った。

スタミナ面などにも一定の手ごたえを感じていた様子で、「準備はできたと言える状態に近い」と自信を見せる場面もあった。

女房役の高谷裕亮も「良かったと思います。調子が上がっていないときにはシュート回転する直球が目立ったけど、今日はそれがなかった」と太鼓判を押した。その高谷は前日8日に続くスタメン出場。手術した左膝も随分と回復しているようだった。

一軍はこの日、首位陥落となった。ファイターズとのデッドヒートが続く中、最強助っ投の待望論は熱くなる一方である。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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