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ホークスV翌日も手加減ナシ! 本気のスタメンに見る、常勝チームのDNA

田尻耕太郎スポーツライター

V決定の翌日も地元でナイター

17日にパ・リーグ史上最速の優勝を果たしたホークス。深夜のビールかけで歓喜の声を上げ、その後一部の主力選手は地元福岡のテレビなどの優勝特別番組の収録に臨み、それも終了した頃には午前1時を回っていた。

だが、ペナントレースはまだ16試合残っている。しかも9連戦の真っ最中(優勝決定日はその3試合目)。18日も本拠地ヤフオクドームでマリーンズとのナイターだ。

試合前練習も通常メニュー

スタンドは「消化試合」となってしまい寂しい客入り。しかし、ホークスの選手たちは通常通り午後2時過ぎには全体練習を開始し、メニューが特別軽くなることもなかった。

スタメンも本気のメンバーだ。前日から長谷川勇也と高谷裕亮が外れたが、代わって名を連ねるのは本多雄一と細川亨だ。そして先発はエース攝津正である。攝津はビールかけを途中で退出し、体調管理のためにひと足早く帰路についていた。

V決定翌日、18日マリーンズ戦のスタメン
V決定翌日、18日マリーンズ戦のスタメン

常勝チームのDNA

工藤公康監督は優勝共同会見の中で、ホークスというチームをこのように表現していた。

「選手がキャンプで練習する姿を見て、こんなにも練習するのかと、驚くくらい、選手がしっかりやってくれていました。それは前監督の秋山(幸二)監督がそういうチームをつくっていったんだなと。僕は日本一になったチームを、またさらに常勝チームにできるように、お力沿いできればいいなという思いでいました」

2011年、秋山幸二監督が率いたホークスはやはり大独走を決めてリーグ優勝を果たしている。

以下、当時の優勝決定試合とその翌日のスタメンである。

2011・10・1 vs西武(西武ドーム)

6川崎 4本多 7内川 5松田 8長谷川 D多村 9福田 3明石 2細川 P岩嵜

2011・10・2  vs西武(西武ドーム)

6川崎 4本多 7内川 5松田 8長谷川 D多村 9福田 3明石 2細川 P攝津

あれから4年が経っても監督が変わっても、ホークスの良き伝統はしっかりと継承されている。

確かに戦力がずば抜けている。勝って当然かもしれない。それでも、常勝チームであり続ける理由はそんな表面的なところだけが要因ではないと、現場で取材しているとつくづく感じるのだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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