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ホークス城所が緊急1軍昇格! 雁の巣から西武プリンスドームへ大移動

田尻耕太郎スポーツライター

今季初1軍!

耐えて、耐え抜いて「待機」していた男が、ついに今季1軍初昇格を果たした。7月31日(金)、ホークスは城所龍磨選手を出場選手登録した。代わって福田秀平選手がファーム降格となった。

城所は登録が公示された午後3時を少し回ったところで、大慌てで1軍が今夜試合を行う西武プリンスドームへと旅立っていった。福岡市東区の雁の巣球場からである。

試合開始には間に合わないが・・・

雁の巣を慌てて出発。空港で球団スーツに着替えるという
雁の巣を慌てて出発。空港で球団スーツに着替えるという

昇格の報せは突然だった。この日の2軍戦(12:30プレーボール)にベンチ入り。その試合中に「朗報」が飛び込んできた。嬉しさもあったが、そこから喜ぶ暇もないほど大慌てで準備に追われた。ユニフォームや野球道具などを一気に詰め込む。「汗が止まらないです」と言いながら、せわしなく球場の通路を何度も往復していた。

ナイターの開始には間に合わないが、城所は「野手版・勝利の方程式」。守備と足のスペシャリストは、ホークスリード時の試合終盤に出番が訪れる。

「球場(西武プリンスドーム)に着く頃もたぶん汗だく。ウォーミングアップもいらないかも(笑)」と冗談を飛ばしつつ、「とにかくやるしかない」と気合十分の表情も見せていた。

2軍戦で2試合連続ホームラン

城所は今年2月のオープン戦で死球を受けた際に左腕を骨折。6月にようやく2軍戦で復帰したが、すぐに足を痛めて再離脱する不運続きだった。球宴明けの7月24日(金)に約1か月ぶりに2軍戦に出場すると、25日(土)の巨人とのファーム交流戦で今季1号本塁打を放つと、翌26日(日)にも2号アーチを掲げてバットでの猛アピールしていた。

今年は十分に待った。悲願の今季初1軍で暴れ回るための心と体の準備は、もう整っている。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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