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先発転向の千賀が2軍公式戦初登板。最速151キロ、5回0封8Kも…!?

田尻耕太郎スポーツライター

若鷹の連敗3で止まる

4月17日(金)、ウエスタン・リーグでソフトバンクはオリックスと対戦。3対1で勝利して連敗を3で止めた。4月4日以来の勝利。

オリックス  000001000 1

ソフトバンク 00020100× 3

<バッテリー>

【BS】●坂寄(1勝2敗)、森本、榊原、岸田――若月、斉藤

【H】◯千賀(1勝0敗)、星野、S寺原(2セーブ)――拓也

<本塁打>【H】猪本3号(6回)

【戦評】

ソフトバンクは投打がかみ合い連敗ストップ。4回、満塁のチャンスで9番・古澤が左越え二塁打を放ち2者が生還。6回に1点差に詰め寄られたが、その裏に4番・猪本が左翼へ3号ソロを叩き込み突き放した。先発の千賀は5回を投げて3安打無失点。8三振を奪った。寺原は3回無失点5奪三振の好投だった。

オリックスは打線が毎回の14三振と元気がなかった。4番手で登板した岸田は無失点。

千賀5連続Kスタートも「途中バテてしまった」

【雑感】

千賀滉大が2軍公式戦で今季初登板した。試合前に「予定は80球です」と語っていたとおり、5回まで79球を投げてマウンドを譲った。立ち上がりは圧巻の奪三振ショーだった。初回は3者連続三振を奪うスタート。2回もT-岡田、谷と1軍実績十分の2人から三振を奪い、5者連続奪三振をマークした。しかし、試合後の千賀は不満顔。「途中から誰が見ても明らかにバテましたから」。4回、2つの四球が絡み満塁のピンチを背負った。5回も味方失策もあったが得点圏に走者を置いた。「1軍?まだまだですよ」。表情は冴えないが、序盤は直球中心の組み立て、中盤からは変化球を多めに使うなど、先発投手としての配球を学びながら投げている姿は伝わってきた。ちなみにこの日の直球の最速は151キロ。「変化球が課題だけど、真っ直ぐあっての変化球ですからね」。長所を消さずに先発ローテへの道を進んでいってほしい。

ルーキー古澤、初打点がV打

打撃陣は、若鷹ファンには見所いっぱいの試合となった。猪本健太郎は3号アーチを放ち、白根尚貴と並んでリーグトップに立った。その白根は4打数4安打の固め打ち。試合前は.220だった打率が一気に.289までジャンプアップ。

先制そして決勝打を記録したのは高卒ルーキーの古澤勝吾だ。その前の打席、まずは3回に中越え二塁打だ。これが公式戦2安打目にしてプロ初長打。その勢いに乗ったまま迎えた4回の第2打席、2アウト満塁で今度は左越えの二塁打。2者が生還して初打点をマークした。「あの場面で点数が入らないとマズいと思いました。嬉しかったですが、とにかく必死ですよ」と初々しい笑顔を浮かべた。また、3年目育成の大滝勇佑が8回代打で登場し初の公式戦出場を果たした。結果は残念ながら空振り三振だった。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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