残留王手のサウサンプトンはニューカッスルと対戦。吉田麻也「武藤嘉紀と対戦できれば楽しみ」

前節ウルバーハンプトン戦で今季初アシストを記録した吉田麻也(写真:ロイター/アフロ)

吉田麻也の所属するサウサンプトンは20日、ニューカッスルとの一戦に挑む。

サウサンプトンは前節のウルバーハンプトン戦に3−1で勝利し、勝ち点を36に伸ばした。さらに、今節のニューカッスル戦に勝利すれば、勝ち点を39まで伸ばすことになる。3試合を残して「残留の目安」となるボーダーラインに到達するだけに、勝利すれば来季残留がほぼ確定する。

その貴重な勝利を挙げた前節ウルバーハンプトン戦で、吉田は3−4−2−1の3バック中央でリーグ戦6試合連続となる先発出場を果たした。サウサンプトンは開始2分に幸先よく先制。しかし、MFジョアン・モウチーニョやMFルベン・ネベス、FWディオゴ・ジョッタ、GKルイ・パトリシオといったポルトガル代表4選手を擁するウルバーハンプトンにボールを握られる展開が続く。吉田をして「むっちゃ、しんどかった」。前半28分には、ウルバーハンプトンにCKから同点ゴールを奪われた。

しかし、この日は「決定力不足に泣く」いつものサウサンプトンではなかった。同点に追いつかれた2分後、ふたたびリードすることに成功。後半26分にも追加点を挙げ、3−1の勝利を収めた。

最終ラインのリーダーとして指示を出し続けていたせいか、吉田は少し声を枯らしながら勝ち点3を獲得した意義は大きいと語った。

「この試合で勝てたら大きいのは分かっていました。立ち上がり早くに点が入り、試合運びがちょっと難しくなった。自分たちの重心が後ろに下がってしまい、難しい時間が前半も後半も続いたんですけど、失点した後、すぐに自軍がゴールを入れて、さらに3点目を入れられたのは大きかった。この勝ちは大きいですね。

(筆者:相手に嫌なボールの持たれ方をした) むっちゃ、しんどかった。結構走ったもん。なるべく僕の両サイドのセンターバックを前に強く行かせるために、僕が後ろから声をかけた。『後ろに人(=吉田)がいるから行ける』という状況をつくり出さないといけなかった。そこは監督にも言われていることだったので、意識してやったんですけど、やっぱボールを持たれる時間が長すぎて…しんどかった。もうちょっとボールを奪ったときにアイデアが少ないというか、もっと1個2個でもパスをつなげれば全然変わってくるのになと思いました」

後半に入ると、ウルバーハンプトンは反撃体制をさらに強めていったが、彼らの息の根を止めたのがサウサンプトンの3点目だった。得点後、ウルバーハンプトンは目に見えて意気消沈。文字通り、とどめを刺す一発になった。この得点をアシストしたのが吉田だった。

左CKがこぼれたボールを、吉田がオーバーヘッドでシュート。相手選手にブロックされたが、吉田は倒れながらもFWシェーン・ロングにパスを出した。ロングはダイレクトでシュート。吉田は今季初アシストを記録した。

吉田はロングの足元にピタリとラストパスを出したが、必死のあまり、スコアラーのロングの位置が「全然見えていなかった」という。そのせいか、吉田は苦笑いを浮かべてアシストを振り返った。

「あれは今シーズン、最も醜いアシストランキングの暫定1位でしょ!(笑) でも、アシストはアシストだからね(笑顔)。どういう形であれ、結果が出た」

さらに、アシストから3分後には得点チャンスもあった。CKでゴール前に上がっていた吉田は、味方のクロスボールにドンピシャのタイミングで左足を合わせたが、GKパトリシオのファインセーブに阻まれた。日本代表DFも「絶対入ったと思った」と唇を噛む。

「あれは、GKのセーブを褒めるしかないですね。まあ相手も必死ですから。でも、セットプレーのチャンスが増えているので、そろそろ1点(ゴールを)取りたいな。今シーズン、1点も取ってないから、そろそろ取りたいなと思っています」

今季のサウサンプトンはシーズン序盤から下位に低迷し、昨年12月にマーク・ヒューズ監督を解任した。後任は、ライプツィヒをドイツ1部で2位に押し上げたラルフ・ハーゼンフットル監督。「アルプスのクロップ」の異名を持つオーストリア人指揮官が就任すると、試合内容も雰囲気も劇的に改善した。吉田も「やっているサッカーがいい。そこが一番大きいかなと思いますね。選手も自信を持ってやれている」と力を込める。

こうして迎える今節のニューカッスル戦。最近はベンチスタートが続いているFW武藤嘉紀が出場すれば、日本人対決も実現する。

「次の試合は(順位がすぐ上の)ニューカッスル。いい試合ができたらいいなと思います。ヨッチ(=武藤)はなかなか試合に出られていないですけど、向こうは(プレミア)残留をほぼ決めているので、メンバーを変えてくるかもしれない。(武藤と)対戦できれば楽しみ」(吉田)

武藤を含めたニューカッスルの攻撃陣を、いかにサウサンプトンは封じるか。キーマンになるのは、3バック中央として先発出場が濃厚な吉田であるのは間違いない。