謎の種送り付けに続く、謎の中国語の国際電話、その正体が判明!? 追記:被害発生状況 

(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

今、「+1」など、海外からの電話番号での着信が、多くの人にかかってきています。

しかも、電話をとると、中国語での自動音声ガイダンスが流れます。

先月も、カンニング竹山さんをはじめとした芸能人のところにも、謎の中国語での電話がかかってきているとの報告が、Twitterでなされました。

つい電話をとってしまい、気味の悪さを感じている人も多いのではないかと思います。

今、海外から詐欺のアプローチが日本に向けて頻繁にやってきています。

SNSではロマンス詐欺、謎の種の送り付け、電話では見知らぬ番号での国際電話です。

国際ワン切り詐欺電話に代わる、新たな手口の可能性

当初、これを聞いた時には、国際ワン切り詐欺電話の可能性を疑いました。

これは着信のあった電話番号に折り返すと、アフリカなどの海外に電話がかかってしまい、高額な通話料金が発生するというものです。その背後には、海外の悪徳電話会社と詐欺グループがおり、結託して全世界に電話をかけるというものです。

しかしその後、私も謎の国際電話番号にかけて調査をしましたが、電話は通じませんでしたので、今回に限っては、折り返し電話をかけさせるというよりは、かけてきた電話で詐欺をする目的が高いと考えています。

【10月1日追記】

9月10日に国際電話を受けた女性は、中国の大使館員と公安局員を騙る男女に「犯罪行為をした」などと脅され、411万円を振り込んでいます。

また、29日に国際電話を受けた中国語がわかる女性が、やはり中国の武漢の公安を名乗る人物に脅されて、4回にわたって250万円を振り込んでいます。

中国語理解できる人が狙われる「国際電話番号」詐欺 女性が250万円だまし取られる (STVニュース北海道)

【10月13日追記】

50代女性のもとに、9月30日に音声ガイダンスで電話があり、中国の上海警察を騙る人物に騙されて、10月1日~8日まで3600万円を振り込む被害。

ターゲットは?

中国語での自動ガイダンス電話ですので、ターゲットは、日本に住む中国人、中国語がわかる人だと考えられます。

この電話では、「中国大使館からの大切なお知らせです。あなた名義の書類があります」とのガイダンスが流れて、在留資格に関することなので、大使館に連絡するように促されます。

電話をかける目的は何か?

自動ガイダンス電話をかけているところから、詐欺への誘導です。

というのも、数年前、自動音声ガイダンスを使った詐欺電話は、日本でも多くかかってきて、被害に遭った方がたくさんおられました。その時は、もちろん日本語でかかってきています。

携帯電話に着信があり、電話に出ると「あなたが登録している動画コンテンツの料金を滞納しています。支払わなければ民事訴訟を起こされます」という音声ガイダンスが流れます。

さらに「料金を知りたい方は1番を、心当たりのない人は2番を押してください」というアナウンスが続きます。

みなさんは、どちらを押すでしょうか?

実はどちらの番号を押しても、詐欺師が出るようになっていて、架空の料金を請求されます。

なかには「オペレーターとお話ししたい場合には、9番を押してください」というものもありました。もちろん、このオペレーターは詐欺師です。

まさに、今回の謎の国際電話は、中国語バージョンの自動音声ガイダンス詐欺が現れた形だと考えてよいでしょう。

今回の「詳細について、9番を押してください」という電話の指示に従ってボタン番号を押してしまうと、中国大使館員を騙る人物が出て、まず個人情報を聞いた上で、手数料などの名目でお金を騙し取る仕組みになっています。

今、振り込め詐欺は日本だけではなく、中国などの海外でも多く発生していますが、中国国内だけではなく、日本に住む中国人もターゲットにされています。

悲しいことですが、この組織的な電話による詐欺の手口は日本発祥です。日本で起きて、その後に、海外で起きるという構図になっています。

謎の国際電話、注意すべき点とは?

今回に限っては、中国語のわからない人は、安心してよいかと思います。

ただし、電話がかかってきた日本人も注意は必要です。というのも、電話番号が生きていることを知られていますので、今後は、SMS(ショートメッセージ)詐欺メッセージが送られてくる可能性があるからです。

それに、今後、日本語バージョンでの国際電話も充分にありえますので、つい電話をとってしまった人は、より注意が必要でしょう。

実は今年に入って、国内でも「コロナウイルスにかからない自信がありますか」という自動音声ガイダンスの電話はかかってきています。

「自信がある人は7番、自信がない人は8番」を押すように促していますので、自動音声ガイダンスの詐欺電話には警戒が必要です。

今回の謎の国際電話の構図は、国際ワン切り詐欺電話の時と同様に、海外の電話会社と詐欺グループが手を組んで行っていると考えて間違いないでしょう。

詐欺を含む迷惑電話番号の情報をデータベース化し、自動でフィルタリングするサービスを行う「トビラシステムズ」によると、「+885」「+210」「+214」など国番号が存在しないところからも頻繁にかかってきているとのことです。

これまでは高齢者向けの電話詐欺の対策として、固定電話に見知らぬ番号からかかってきたら、不用意に出ない、長電話をしないこととしていました。

しかし今回のように、国際電話がスマホなどに番号を偽装されてかかってくるケースが多発しています。対岸の火事とは思わずに、携帯電話利用者も見知らぬ番号に不用意に出ないで、すぐに電話を切るという心掛けが必要になってくるでしょう。