7月1日、Apple社製品、一気に大幅値上げの衝撃とその理由

春から毎月、「今月の値上げ情報」を紹介していますが、今月は記事の掲載直前にサプライズが飛び込んできました(おかげでリテイクになってしまいました)。

それはApple社製品の値上げです。7月1日、Appleのホームページ(Apple Store)で価格改定が反映され、iPhone13が19%、iPadが25%の値上げとなりました。日経新聞記事のまとめから引用すると主力商品の値上げ率は以下のとおりです。

iPhoneSE +9%

iPhone13 +19%

iPad   +25%

iPad Pro 11インチ +24%

Appleの製品は、以前より為替レートの変化に応じて定期的に価格改定をすることが知られていました。筆者も、春以降の円安基調を価格反映させるのではと予想しており、iPhoneの買い換えに踏み切ったのですが、思ったより遅いタイミングでの価格改定と、想像以上の大きな値上げ率に驚いています。

ただし、これは為替レートの変化を考えればおかしくないことです。

(日経新聞記事)

MM総研(東京・港)の調査によると、iPhone13の最安価格は6月1日時点で日本向けが9万8800円と世界34カ国・地域で最も安く、平均より約2万7000円(21%)低かった。2021年9月の発売時点のレートでは香港に次いで2番目に安かったが、円安により他の国との差が大きくなっていた。

7/1 日本経済新聞 Apple、最安日本で一斉値上げ iPhone13など円安の影(有料記事)

先月時点で為替レートを忠実に反映した価格と21%もズレが出ていたというわけですから、今回の価格改定はそれをほぼそのまま反映したことになります。

iPhoneの歴史を振り返ると、もっとも円高であった時期から円安に転じていく時代と重なっています。2012年がiPhone5の発売年ですがこの頃は1ドル=80円前後の円高にありました。135円前後にある現在と比べれば為替レートの変化率だけで69%あるわけです。

「なんだか最近のiPhone、昔より高いよね……」という日本人の感覚は、単なる高機能化によるものではありません。「海外のインフレに伴う価格上昇」そして「為替レートの円安基調」を反映したものだったわけです。

ちなみにこの価格、Appleからの直販のケースですが、ドコモやau、ソフトバンクから購入した場合はどうなるでしょうか。

掲載前の情報では、価格変動はないようですが、もしかするとこれから価格改定の情報が飛び込んでくるかもしれません。7月最初の週末は、家電量販店のスマホ売り場に多くの人が訪れて価格表をチェックしている姿がみられました。

買い換えを予定していて(3年使ったならそろそろ検討の時期でしょう)、値上げが気になる人は次の週末まで待たずに販売店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

ケータイWatch iPhone 13シリーズ、現時点でキャリア価格に変動なし

あるいは未使用新品の中古品を探してみるのもいいかもしれません(すでに転売期待で品薄化しているようです)。

「同一年内の再値上げ」も始まる 食パン 年2回の値上げへ

iPhone値上げの記事を書く前、7月1日掲載予定の記事として最初に力を入れて書いていたのは別の内容でした。

それは「再値上げ」というトレンドでした。7月1日から値上げされている品目に、今年2回目の値上げが含まれているのです。

小麦価格高騰を反映した「食パン等」の値上げ、サバ缶等の缶詰の値上げ、そして食用油の値上げなどです。

食パンについては、山崎製パンが平均8.7%の値上げをしており、フジパン、敷島製パンもこれに続いています。これは輸入小麦価格の高騰を各社が反映したものと思われます。

日本水産の缶詰が最大で18%値上げ日清オイリオの食用油が最大で20%値上げとなっているのも「今年最初」ではなく「今年2回目(食用油は昨年来複数に及ぶ)」となっているのが特長です。

値上げといえば、いったん上げてはしばらくは様子を見るのが通例でした。1年以上は間をあけて、少しずつ値上げをしていくようなセオリーも、今般の急激な円安トレンドと、小麦価格の高騰には通じなかったようです。

東京新聞 「再値上げ」が続出 食用油、食パン、サバ缶…原料高長期化が鮮明に

この「同一年内の再値上げ」、2022年の後半に入ったこれから、気にしたいキーワードとなってきそうです。

安くて美味いコーヒー、のんびり銭湯……値上げが各所で続く

それ以外にも7月の値上げは各所で行われます。

最近ではコンビニでドリップコーヒーを注文する人が増えています。コーヒーショップより安く、缶コーヒーと比較してもお得だとつつ利用している消費者は多いはずです。豆の質は結構がんばっているよと評価も上々でした。

セブンイレブンの100円ドリップコーヒーが、110円に値上げされます。10円の値上げとはいえ、割合で10%と考えれば大きなアップです。

しかし、世界的にコーヒー豆の価格が上がっており、スターバックスやタリーズではすでに値上げが実行済みでした。むしろセブンイレブンはここまでがんばり、10円だけ対応した格好です。

一方で、ライバルのローソン、ファミリーマートは当面価格据え置きの姿勢を示しており、価格競争に挑む考えのようです。とはいえローソンは定番商品の「からあげクン」を5月末に10%値上げしていたり、ファミリーマートも人気商品である「ファミチキ」の値上げ検討があると報道されています。コンビニの値上げ傾向も気にしておきたいところです。

意外なところでは、銭湯の値上げも行われます。こちらは7月15日に予定されています。こちらは20円値上げが子どもも大人も一律に行われます。大人で500円です。大人の料金は2年連続、小学生以下の料金については2000年以来ということです。

日本経済新聞 東京都内の銭湯、15日から値上げ 大人は500円に(有料記事)

こちらは原油価格の高騰が影響しているとのこと。あらゆるところに価格上昇の波が押し寄せていることを痛感します。

来月も値上げは枚挙にいとまがなく、「値上げの夏」となりそうです。

今月のFPテーマ:壊れる前に冷蔵庫とエアコンを買い換えてみる?

毎月、値上げ情報の最後にFPとしてのヒントを掲載しています。今月のテーマは家電の買い換えです。

白物家電は壊れてから買い換えをすると困ることになります。わが家も昨年、洗濯乾燥機が故障したときは日常生活に大きく影響しました(子どもの洗濯物があるので毎日回したい)。

いきなり壊れて困る白物家電ベスト1はおそらく冷蔵庫でしょう。冷蔵庫がある日故障していて絶叫するSNS投稿は読む人にとっては笑い話ですが当事者にとってはシャレになりません。

もし、あなたの家の冷蔵庫が10年以上経過していて、少し調子が悪いと感じているか、なんとなくヤバい予感がしているなら、壊れる前にあえて買い換えをしてみてはどうでしょうか。

ボーナスがあって軍資金があるタイミングなら、しっかり機種選定を行い購入、好きなタイミングで交換ができます。突然死の恐怖からも逃れられるだけでなく、実は省エネとしても効果絶大です。

経済産業省の省エネサイトによれば、単品の家電で2番目に電気代を食うのが冷蔵庫で17.8%だそうです(夏。第1位はエアコンで34.2%)。

また、10年以上前の冷蔵庫と比較して今の冷蔵庫の電力消費量はほぼ半分だとか。

省エネポータルサイト 家電製品別の電力消費割合を知ろう!

省エネポータルサイト 省エネ型機器の現状

となれば、単純計算でいえば買い換えだけで電気代が9%減ってもおかしくない理屈です。ここは買い換えをしても損をしないと思います。

また、東京都のように買い換え支援をしている場合(東京ゼロエミポイント)、ポイントがゲットでき、実質費用が下がります。東京ゼロエミポイントのホームページによれば、251~500リットルの冷蔵庫を省エネ仕様で買えば13000ポイントにもなります。

東京都 ゼロエミポイント

また、今年は国のほうで節電ポイントというものも行うようです。8月中旬をめどとし、詳細はまだ確定していないようですが、電力会社のホームページなどでチェックしてみてください。

実はわが家も冷蔵庫が10年を超えており、買い換えの検討に着手したところです。壊れて慌てて家電量販店に駆け込むより、落ち着いて機種選びをしてみてはいかがでしょうか。