今日(クリスマス)は寄付をしてみよう(ただしふるさと納税は除く)

クリスマスには寄付をしてみましょう。ただしふるさと納税じゃない寄付を。(写真:アフロ)

クリスマスはハッピー気分をおすそわけしてみよう

今日(本記事の初出日)はクリスマスイブです。そして明日はクリスマス。クリスマスの25日が今年最後の給料日、という人が多いと思います。

今回はあなたのお金の使い方について提案をしたいと思います。それは「寄付」です。といってもふるさと納税で肉をもらえというわけではありません。あなたには見返りゼロの寄付をしてみよう、というものです。

寄付というのは経済的にはまったくのマイナスです。あなたの手元にはお金は全く残りません。お金の話をするファイナンシャルプランナーがアドバイスすることじゃない、と思う人もいるかもしれません。

しかし、寄付というのは「幸せな気分を買う」行為です。あなたの寄付で困っている誰かが助けられたことを想像してちょっと幸せな気分になれたとしたら、これはとても素晴らしいことです。

投資教育家である岡本和久さんはお金の使い方として「使う、貯める、投資する、寄付をする」というハッピーマネー4分法という提案をしています。寄付も大事なお金の使い方なのです。あなたがもし、寄付をするならクリスマスがその一番いいタイミングだと思います。

クリスマスは少しだけ聖なる気分がある時期です。そしてその気持ちをちょっとだけ他人にもお裾分けしたいと思える日はそうたくさんありません。

ただしふるさと納税は「寄付」じゃないのでダメですよ

寄付の話をすると、ふるさと納税はどうでしょうか、という展開になることが多くあります。実際、年内にふるさと納税をして今年のふるさと納税可能額を使い切りましょう、というようなバナー広告をみかけます。

しかし、ここでいう寄付にはふるさと納税は入れないでください。確かにふるさと納税は税制上「寄付金控除」の枠組みで調整する仕組みです。しかし、実質的には寄付ではありません。本来だったら地元の市区町村に払うべき税金を、おみやげ目当てで違う市区町村に「移し替え」する仕組みだからです。

特に東京都内では合計867億円が2019年度には流出すると推計されています。住民がふるさと納税を住民がするほど、行政のサービスコストをまかなう予算が減少しています。それに物質的なリターンねらいで行うのは本質的には寄付とはいえません。

台風や震災の被災地に、見返りを求めずふるさと納税すればいいのでは、という人もいます。これは確かに見返りなしの取り組みといえますが、自腹を切らずに自分の居住地の運営コストを減らして付け替えていることには変わりありません。

ふるさと納税は法的にはOKなことですから、これ以上はダメ出しはしませんが、今日考えてみる寄付からはちょっと外して考えてみてください。

寄付の「予算」は「年末調整の還付金」がちょうどいい

寄付の話をするとき、ふるさと納税の次に多いコメントは「寄付をするお金の余裕なんかありませんよ」というものです。できれば小銭ではなくお札単位で寄付をしてほしいのですが、そんなお金はない、というわけです。

しかし会社員なら、ちょうどいい軍資金が12月にあります。もちろんボーナスではありません。やはりボーナスは使い道もありますでしょうし、そこから何万円も寄付は難しいと思います(できる!という人はぜひ!)。

寄付にちょうどいい臨時収入は「年末調整の還付金」です。年末に会社員のほとんどは、毎月引かれた所得税の源泉徴収額と、生命保険等の控除額を計算して、納付額の調整をします。たいていの場合「ちょっと払いすぎ」になっているので、差額を戻すのが多いはずです。つまり還付金です。

数千円から数万円程度という金額が戻ってくることが多いのですが、「お札の寄付」をチャレンジするにもちょうどいいくらいです。仮に年収450万円の人が年末調整で2万円戻ったとしたら、年収の0.5%弱というところです。寄付は年収の1%もあれば立派なものですから、還付金はちょうどいい水準だということが分かります。

年末調整の還付金ってちょっとした臨時収入のイメージがありますから(本当は払いすぎた税の精算なのですが)、これを寄付に回してみてはどうでしょうか。

寄付団体はいくらでもある

寄付団体は自由に選ぶことができます。クリスマスの寄付ですから、困っている人を支える取り組みをしている団体にお金を届けてみるのもいいでしょう。

私個人はWFP(国連のフードプログラム)に年末に寄付をするのを恒例としています。この団体の取り組みで私が気に入っているのは給食プログラムを通じて、「子どもを学校に行かせてほしい」と親に呼びかけるプログラムです。昼間、子どもを働かせることができなくなるが、その代わり親は子どもの一食分は給食で浮かせることができる、という仕組みで、子どもが学校に通えるようになり、知識を身につけるチャンスが得られます。それは、貧困の連鎖から飛び出すチャンスが得られることにもつながります。

貧困問題、教育問題、環境問題などいろんな社会テーマを改善しようと取り組む団体に寄付をしてみましょう。寄付はホームページにアクセスすれば、振込口座番号が書かれており、あなたがモバイルバンキングできるならスマホから振り込みできます。

団体によっては銀行が振込手数料を無料としていることもあります。ぜひ自分の思う社会課題を解決するための団体に数千円でも数万円でも寄付をしてみましょう。

今日はクリスマスなのですから、知らないどこかの誰かの笑顔にちょっとのお金を託してみてはどうでしょうか

年明けに確定申告すればさらに寄付金額の一部が戻ってくる

なお、寄付金控除の制度があるので、認定団体あての寄付は還付金をもらうことができます。

振り込みをしたら、団体のWEBなどから振り込みした事実と領収証のリクエストを送っておくと後日領収証が届きます。これをベースに確定申告の手続きサイトにアクセス、寄付金額と年末にもらう源泉徴収商の数字とを入力すれば自動的に還付金額が計算され、確定申告書類がPDFで作成されます。

地元の税務署あてに郵送で送っておけば(直接持参してもいいが行列するので郵送がラク)、後日還付金をもらえるという仕組みです。

寄付金額の全額が戻るわけではありませんが、寄付をしたら年末調整の還付金の一部は戻ってくる、ということになります。言い換えると、あなたが指定した団体に対して、国の税金の一部を助成してもらったようなものです。

クリスマス、ぜひ寄付を

寄付は思ったより簡単です。超富裕層でなくても私たちにもできます。

12月25日、最後の給料振り込み日にはぜひ還付金額を確認してみてください。そしてもし、数千円ないし数万円の還付金があったら、寄付をしてみませんか。

(このコラムをクリスマスを過ぎて読まれた方もぜひ、次のクリスマスにチャレンジしてみてください)