100億祭り終了の影で「0.5→3%還元」でSuica超え目指すPayPayとLINEPay

QRコード決済は還元率アップのステージへ。(写真:アフロ)

第2弾100億円還元祭りは終了 QRコード決済の認知度はほぼ9割に高まる

QRコード決済のPayPayといえば「100億円還元」「20%還元」という大プロモーションで話題をさらいました。LINEとシームレスにつながったQRコード決済であるLINEPay、楽天グループが提供する楽天ペイと合わせて一気に利用が進んでいるようです。

たった1年前、2018年8月末に有限責任監査法人トーマツが行った調査によれば、QRコード決済の利用割合は9.1%に過ぎず、認知度は40.0%(利用者と知っているが利用したことがない層の合計)に過ぎませんでした。

ところがMMD総研が2019年2月に公表した調査では、利用経験ありが楽天ペイで12.6%、PayPay12.4%、LINEPay9.6%となったほか、認知度でもそれぞれLINEPay86.8%、PayPay86.4%、楽天ペイ79.0%と高い割合になっています。

いずれかのQRコード決済について知っている、というレベルでは国民の認知度は9割近いと考えられ、半年で倍増したことになります。これは大きな変化です。

有限責任監査法人トーマツ プレスリリース

MMD総研 プレスリリース

さて、第2弾の100億円還元プロモーションが5月13日に終了しました。第1弾の100億円は還元の上限が大きかったことから、あっという間の終了となったわけですが、第2弾については上限が小さい(1回当たり1000円)こともあり長期間にわたるプロモーションとなりました。

PayPayプレスリリース 

今回は「その次」に何が起きるのか、考えてみます。カギとなりそうなのは「ベース還元率」です。

さりげなく発表された「3%還元」でSuicaや楽天Edyに差をつけるPayPay

「還元率最大20%」という大盤振る舞いばかりが目立っていましたが、実はPayPayの標準的なポイント還元率は0.5%でした。これは今までだったら標準的な電子マネーのポイント還元率でした。

nanacoは1.0%還元でしたが、2019年7月から還元率を0.5%(税抜200円利用で1ポイント)に引き下げるとしています。ただし、アプリを併用した場合別途0.5%つけて、還元率が維持されるかもしれないという報道もあります。 (リンク

WAONの場合200円(税抜)利用につき1ポイント還元ですから現状で0.5%です。(リンク

楽天Edyの場合200円(税込)利用につき1ポイントが貯まります。やはり還元率0.5%です。(リンク

SuicaはVIEWカードからチャージし利用すると合計1.5%還元であることが人気です。クレカ単体で他店で利用すると0.5%相当なので、正味のSuica利用分としては1.0%になります。

これに対して、PayPay以外のQRコード決済は高めの基本還元率を設定してきました。

LINEPayは利用額に応じて0.5~2.0%のポイント還元率を設定しています。利用額が多い人ほど還元率も高くなる仕組みで囲い込みをかけていますが、これにコード支払いの場合(チャージして払う方法)、3.0%を上乗せするプロモーションを行っています。つまりLINEPayはベースの還元率で3.5~5.5%という高還元になっているのです。 (リンク

もうひとつのQRコード決済の先行者、OrigamiPayは支払い時点で割り引かれた金額が引き落とされる仕掛けですが、基本的に2.0%割引になります。これを銀行口座からの引き落としにすれば3.0%に引き上げるプロモーションを5月末まで開催しています。(リンク

PayPayの0.5%は標準的といえば標準的ですが、LINEPay等のライバルに比べて見劣りするものでした。これでは100億円還元策が終わったとき、他の決済手段にユーザーの目が移ってしまいかねません。

そこでPayPayは5月8日に「3%」への引き上げを発表しています。これはSuica等のICカードタイプの電子マネーよりも高い還元率であり、LINEPayにも見劣りしない数字です。まだ100億円還元の第2弾が続いているあいだに「3.0%を提示し、「祭りの後」に備えたということもいえそうです。また、Appleが用意している黒船Apple Cardが2%還元をうたっていることも視野に入れているのではないかと思います。(リンク

今後も使える電子マネーとしてどれが適切か、我々はどう利用するべきか

5月29日に、私の新刊「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」 が発売されます。そこではスマホで使えるマネー関連アプリを100以上紹介していますが、どの電子マネーを設定するかも話題に取り上げています。

QRコード決済の電子マネーについては高額還元率が続く限り、使わないのはもったいないとしています。しかし、「20%還元祭り」のような大チャンスが無条件で行われるのはもう何度もないかもしれません。

むしろこれからの還元策は「店舗限定」「期間限定」になると予想しています。

PayPayはイオングループで利用できるようになったことを受け、期間限定(5月末まで)で20%還元を行っています。あるいは毎月期間限定でプロモーションを行うことを予告しており(毎月いつもどこかでワクワクペイペイ)、6月はドラッグストア限定で高還元率を提示します。ただし20%になるのはソフトバンクユーザーやYahoo!プレミアム会員などに限られます(一度あたりの付与上限2000円)。

毎月いつもどこかでワクワクペイペイ 

LINEPayもまた、期間限定プロモーションに積極的です。すでに「ローソン限定(3月上旬)」「ドラッグストア限定(3月上旬)」など店舗を限った20%還元などが行われています。

「期間限定」「店舗限定」になったとしても20%還元のチャンスが維持されるのなら、消費者としては大きなチャンスです。

カギとなるのはむしろ「情報収集」かもしれません。期間限定のチャンスを「知らなかった!」ではもったいないからです。

LINEPayなら、LINEのタイムラインにお得なポイント還元情報が流れてきますので、これを見落とさないようにしましょう。PayPayの場合は、起動画面に開催中のプロモーションが表示されます。プッシュ通知でスマホ画面に表示される設定をオフにしている人も、見直しをしておいたほうがいいかもしれません。

利用条件をしっかり確認のうえ、お得なポイントがガッチリつかんでおきましょう。

まだまだキャンペーン合戦は続きます。戦国時代が終わり、インストールすべき電子マネーが明らかになるまでは、この電子マネー戦国時代を「お得に」楽しんでみてください。

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