ついにSuicaでそのまま東海道新幹線に乗れる! これってお得?

Suicaでそのまま東海道新幹線に乗れる!でも金券ショップより安いのか?(写真:川窪隆一/アフロスポーツ)

東海道新幹線にSuicaでそのまま乗れない

JR東日本が発行している電子マネーSuicaは、JR東日本のエリアであればかなり自由に移動できます。普通列車はもちろん、グリーン券の購入もできますし、私鉄にもそのまま入れます(交通系ICカードの相互利用サービスがなされている場合。首都圏はほとんどOK)。

東北新幹線等のJR東日本エリアの新幹線チケットについては、スマホにインストールしたモバイルSuicaの場合、モバイルSuica特急券を活用してチケットを買い、ダウンロードしておけば、これまたモバイルSuicaひとつで新幹線まで乗れてしまいます(初回購入時にはモバイルSuicaの会員登録とクレジットカード登録が必要)。しかも、お値段は基本的に自由席以下のお値段で指定席が買えるのでお得です。

  JR東日本ホームページ

しかし、東海道山陽新幹線についてはJR東海、JR西日本の管轄と言うことでSuicaをそのまま、というわけにはいきませんでした。JR東海が発行するEX-ICのサービスに入会し(年会費1080円)、EX-ICカードもしくはモバイルSuicaを使うことでオンラインチケットの発行ができたのです。

ところが、8月25日にJR東海、JR西日本はSuica等の交通系電子マネーで東海道山陽新幹線に乗車できる新サービスを9月30日からスタートさせると発表しました。

JR東海 スマートEX http://jr-central.co.jp/ex/smart/

JR西日本 スマートEX https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/08/page_11021.html

筆者は講演仕事もあるため、隔週で新幹線に乗ることもあり、EX-ICのサービスとモバイルSuicaの組み合わせを活用していたのですが、今回発表の新プランとどちらが便利か気になるところです。

そこで、スマートEX、EX-IC、新橋の金券ショップで買う安売り新幹線のチケット、を比較してみたいと思います。

(以下、Suicaを例に説明をしていますが、Kitaca、Pasmo、ICOCAなど10の交通系ICカードはいずれも今回のスマートEXの対象になります)

新橋のチケット屋のほうがまだ割安?

新大阪(市内)←→東京(都区内)の東海道新幹線普通車指定席は通常14,450円です。これに対し新橋等のチケットショップに行くと、13,000~13500円くらいで販売されているようです。

今回のスマートEXだと14250円と少し割引になりますが、ほとんど正規料金と変わらないことになります。また、「新大阪(市内)」とか「東京(都区内)」ならそのまま移動できるうれしい割引もないので、今のうちはチケットショップにお得度がありそうです。

スマートEXがむしろ便利なのは、スマホで予約可能でかつ直前まで予約変更ができる、ということでしょう。紙のチケット(特に金券ショップのチケット)は時間変更をするためにはみどりの窓口に並ぶ必要があって、「発車5分前に1本後にずらす」ということは簡単にはできません。また、紙のチケットを忘れたりなくしたりして、涙をのんで買い直した(私もやったことがあります。しかも会社には2回分は請求できなかった)という人は、今回のスマートEXがいいかもしれません。

年会費を取ってもEX-IC会員のほうがお得?

一方でスマートEXとEX-IC会員のどちらが得かというと、EX-IC会員のほうがかなりお得設定になるようです。

JR東海のホームページにも比較表が掲載されています。

http://jr-central.co.jp/ex/_pdf/smart-difference.pdf

まず、EX-IC会員は年会費1080円がかかります。これはスマートEXの場合かかりません。しかし、EX-ICのほうがチケット代の割安度合いは大きなものとなっています。

先ほどの新大阪←→東京間については通常14450円、スマートEXで14250円のところ、EX-ICだと13370円です。これだと新橋の金券ショップとほぼ変わらないことになります。また、IC早得タイプA(3日前まで予約)、IC早得タイプB(3日前まで予約出発時間の指定あり)IC早特タイプ21(21日前まで予約、出発時間の指定あり)、こだま☆楽旅IC早特(3日前まで予約、こだまのグリーン車がお得になる)などの割引もあります。

IC早特タイプ21で東京、新大阪間は11000円となりかなりお得になりますし、こだま☆楽旅IC早特で同区間はグリーン車が11200円とこれまたお得です(といっても時間がかかるので東京名古屋間などで利用した方がいい感じですが)。

こう説明すると複雑な料金体系のようですが、スマホ画面で一覧表示されるので、迷うことはありません。画面に表示された一番安いものを購入するだけでいいのです。

先ほど、スマートEXと金券ショップの比較でも指摘しましたが、EX-ICは手数料無料でいつでも乗車時間を変更したりキャンセルできるので、これも便利です。

EX-ICだけのお得ポイントとしては利用ごとに貯まるポイントでグリーン車に乗れるグリーンプログラムがあります。ただしこれについては東京新大阪間を年6往復する必要があり、出張回数とタイミングによっては失効してしまうかもしれません。

結論: 年2回の利用ならスマートEXを登録しておいてはどうか

金券ショップの新幹線チケットの弱みは繁忙期に利用できないことです。これは新幹線の回数券を使っているためで、GW(4月27日~5月6日)、お盆休み(8月11日~20日)、年末年始(12月28日~翌年1月6日)が利用できないのです。

となると、「夏と冬に里帰りするときだけ新幹線を使う」という人は今回のスマートEXがアリ、ということになります。みどりの窓口に並ぶ手間が軽減されるだけでも十分に価値があるはずです。初回会員登録だけ、とりあえずすませておくというのもいいでしょう。

年に数回あるかないか分からない新幹線利用であればスマートEXか金券ショップ、あるいは旅行代理店で宿泊とセットで割安になるプランがないか比較検討することになるでしょう。

年に5~6回は新幹線に乗る、あるいはそれ以上という人なら(今でもEX-ICを利用している人が多いでしょうが)、そのままEX-ICの会員を続けていくと良さそうです。ひんぱんに新幹線に乗っているのにEX-ICの会員でない人はあまりにももったいないので今すぐ入会手続きをしておくことをおすすめします。

スマートEXについては、「とても割安」というわけではないため、今のところは「みどりの窓口に行列しなくてもいい」が一番のメリットになる感じです(今でもえきねっと、とうのWEBチケット予約はできますし券売機での発券も可能ですが、みんな行列してますよね)。

今後、スマートEXが普及すれば割引サービスがより拡大することも考えられます。できればEX-IC会員のように早得割引を設けるなど、もうちょっとお得度が増してくれることに期待したいと思います。