愛知県西尾市出身。1982年、東京大学文学部卒業後にNHK入局。番組制作現場にてドキュメンタリーの制作に従事した後、放送文化研究所、解説委員室、編成、Nスペ事務局を経て2014年より現職。デジタル化が進む中で、メディアがどう変貌するかを取材・分析。特に既存メディアと新興メディアがどう連携していくのかに関心を持つ。主催する次世代メディア研究所では、激変するメディア状況を時々のキーマンにプレゼン頂き、次はどんな状況になるか、各プレイヤーが活躍するためのポイントは何かを議論している(詳細は公式サイトへ)。著作には「放送十五講」(2011年、共著)、「メディアの将来を探る」(2014年、共著)。
記事一覧
- “教団と政治”が分けたワイドショーの明暗~公務員が注目した『ミヤネ屋』が一人勝ち~
安倍元首相の銃撃から1か月。旧統一教会と政治の関係などを追及し続けた『ミヤネ屋』が大躍進を見せた。事件前後でワイドショー番組の明暗がどう別れたのか、要因は何だったのかを追った。
- 羽生結弦緊急特番 意外にも視聴率は最下位~実力ピカイチ 人気は・・・?~
競技者としての引退とプロ転向を表明した羽生結弦選手の緊急特番。タイムリーだったが、視聴率は最下位に終わった。偉大なアスリートの特番はなぜ惨敗したのか。その理由を各種データから考察してみた。
- 参院選特番 新成年の関心は高まったが・・・“全局一斉長時間は限界”と言えるこれだけの理由
今回の参院選特番は、3年前と比べ視聴率が下落した。ただし18~19歳の視聴率だけは逆に上昇した。法律改正などが追い風になったが、しかし全局一斉長時間という特番は、幾つもの悪影響を及ぼし始めている。
- 安倍元首相銃撃の特番ラッシュ テレビ局の編成はこれで良いのか?
安倍元首相の銃撃について、各局は報道特番、テレビ東京だけ通常放送となった。SNS上では、これらへ賛否が寄せられたが、視聴率もそれを裏付ける結果となった。どうやら特番ラッシュは正解ではないと言えそうだ。
- オリンピック競技の候補となったTBS『SASUKE』の真価
『SASUKE』が五輪種目に採用されるかも知れない。テスト大会での反応も上々だった。「多くの人が楽しめる」が求められる今、テレビのバラエティに大いに可能性がでてきている。
- 党首討論番組がつまらない!~国政選挙なのにガチで意見を戦わせないテレビ局の及び腰~
参院選が始まったが、党首討論番組がつまらない。これでは視聴者は、論点が明確にならない。投票を判断する材料も不十分だ。ガチで意見がぶつかってないからだ。緩い放送しか出来ないテレビ局の問題を考えた。
- NHK改革に重なる!? 異色ドラマ『17才の帝国』が問う“組織のあり方”
『17才の帝国』はNHK改革と重なる。ただしドラマは経験不要といい、NHK内には専門性が不可欠という声がある。先進性と伝統との間で揺れるドラマの内容とNHK改革を、敢えてリンクさせて論じてみた。
- 春ドラマの2強は総合力のニノ『マイファミ』と突破力のみっちー『金田一』~世帯視聴率外で勝負する時代~
「視聴率低迷」「軒並み惨敗」などの批判が喧しい春ドラマ。しかし『マイファミリー』『金田一少年の事件簿』など多くの作品は、ライツビジネスで快進撃を始めている。ドラマは視聴率以外で勝負する時代となった。
- 本土復帰を残念に描いた『ちむどんどん』~三姉妹が生きた沖縄は本当はどうだったのか?~
『ちむどんどん』の沖縄編が終わった。本土復帰の頃の沖縄が舞台だったが、「美しい家族と、ふるさとの物語」に対する厳しい意見が少なくない。期待はずれだったと受け止めた人々の声を追った。
- データが暴くミステリー4作の真相~マイファミは王道、インビジ・パンドラ・元彼遺言も野心的~
今クールは金曜から月曜まで、アクの強いミステリーが4作も並んだ。各ドラマの見られ方を分析すると、各局の戦略が浮かび上がる。視聴率前提の広告収入だけでなく、新たな収入を目指す各局の狙いを考えて見た。
- 学園ドラマの明暗はこう決まる~若者の『金田一少年の事件簿』と中高年の『未来への10カウント』の差
高校を舞台にした『未来への10カウント』と『金田一少年の事件簿』の初回視聴率が接戦となった。ただし誰がどう見ているかを詳しくみると、両者には大きな違いがある。その差は何を意味するのか、考えて見た。
- 名古屋バラエティ対決の明暗~『ZOO-1グランプリ』を圧倒した『オモウマい店』の秘密~
この春の改編で、名古屋の民放2局が火曜よる7時で激突した。しかし『オモウマい店』が、『ZOO-1グランプリ』を圧倒した。背景には、番組制作とマーケティングが歩調を合わせた中京テレビの戦略があった。
- 巨人戦を粉砕した“令和の怪物”佐々木朗希~今プロ野球中継に必要な“規格外”と“革新性”~
世界が最も注目するスポーツ選手は佐々木朗希だろう。10日の対日ハム戦中継をデータで見ると、彼の規格外ぶりと革新性が浮かび上がる。“令和の怪物”たるゆえんを確認すると同時に、テレビの可能性を考える。
- 朝ドラにあって夜ドラにないもの~『カムカムエヴリバディ』と『卒業タイムリミット』を比べてみた~
NHKが今春から新設した帯の夜ドラ『卒業タイムリミット』。若者をターゲットにしたが、始まって2週間をみる限り狙い通りではない。朝ドラ『カムカムエヴリバディ』との比較で、何が足りないのかを考えてみた。
- 視聴者の熱量でふり返る『カムカムエヴリバディ』~老いらくの“胸キュン”が最強だった100年物語~
3世代ヒロインによる『カムカムエヴリバディ』。実は視聴者がじっくり見る夜のドラマと比べても遜色がないくらい、画面を食い入るように見ていた。どんな場面が視聴者の心を鷲づかみにしたのかを振り返ってみた。
- あいみょんを超えたポカリCM~60秒に凝縮された情熱の可能性~
この春300本以上の新作CMが放送されたが、その中の1本が注目されている。ポカリスエットのCMだ。最初の放送とネット展開をみると、膨大な情熱を凝縮した本物の映像が見る人の心を動かしたことがわかる。
- 『カムカムエヴリバディ』は誰がどう見たのか~やはり女子高生は“胸キュン”が見たかった!?~
『カムカムエヴリバディ』では、朝ドラ史上初の試みが幾つも行われた。直近4作で比較すると、ラストにむけ最も盛り上がった作品だった。そして女子高生がいちばん注目した作品だった。誰がどう見たのかを振り返る。
- 夜ドラ『卒業タイムリミット』は、ホップ朝ドラ『あまちゃん』・ステップ『カムカム』からのジャンプ!!
今週から始まる『卒業タイムリミット』。実は朝ドラの長年のノウハウを活かし、特に『あまちゃん』や『カムカムエヴリバディ』で若年層にリーチした経験から飛躍する可能性がある。これまでの経緯を振り返る。
- 滝藤賢一『家電侍』にみる“テレビの革命は辺境から”~ノンスポンサー&低予算ドラマの可能性~
開局ほやほやのBS松竹東急の新作ドラマ『家電侍』が始まった。視聴率は計測不能なほど低かっただろうが、広告費激減時代のテレビに新風を吹き込むかも知れない。最後発&弱小テレビ局の新たな可能性を考えた。
- 歴史好きもハマる『鎌倉殿の13人』~大河ドラマは新たな“勝利の方程式”へ~
冬クールでは健闘したドラマが少なくないが、『鎌倉殿の13人』は特筆すべき1作と言えそうだ。これまで三谷大河にネガティブだった「歴史好き」が再評価しているからだ。大河の新たな”勝利の方程式”を考える。
- 女子高生が選ぶ『ミスなか』名言の実力を測定してみた!
ドラマ内で女子高生が選んだ久能整のセリフは、大半の視聴者も動かす言葉だった。シーンの数が少なく、派手な動きも乏しいが、視聴者を魅了する言葉の数々には、どうやら共通点があるようだ。
- NHK地震報道は誰に向けた放送か?
3月16日の地震では、各局が緊急特番を放送した。ところが発生直後によく見られたNHKは、10分あまりで視聴率を急落させる。その後の粘りを見せた民放とは対照的だった。地震報道として何が問題だったのか。
- 月9『ミスなか』BGMは失敗?成功?~視聴データでみる“常識破り”の向こう側~
菅田将暉主演『ミステリという勿れ』は、高評価だが音楽については賛否が分かれる。もとよりドラマの面白さは好みによるし、BGMの良し悪しは主観で決まる。それでも視聴データは、成功と示しているようだ。
- 毎田暖乃の演技力は100%~視聴者を釘付けにする『妻、小学生になる。』の破壊力~
小学生と大人を演じわける毎田暖乃。実際に10歳の彼女は、52歳の石田ゆりが憑依したような演技をみせ、視聴者100%が釘付けになっている。他に例をみない『妻、小学生になる。』の破壊力を分析してみた。
- ウクライナ問題でも首相のNHK『ニュース7』ジャックは不評
3月3日、岸田首相の会見がNHK『ニュース7』で中継された。ところが今回も途中で脱落する視聴者が多く出た。今回はウクライナ情勢が緊迫する中だった。これまでと異なる傾向がみられたのか検証した。