エジプトというと、どうしても、ピラミッドとスフィンクスを思い出すことが多いだろう。筆者も正にそのような一人だ(いや、だった)。だが、今回、エジプトを訪問して、そのイメージは大きく変わった。

 今回の訪問は、アラブ首長国連邦のアブダビから、まずエジプトのカイロに入り、カイロからルクソールに飛び、ルクソールからエドフ、コム・オンボ、アスワンにナイル川をクルーズで渡り、それら各地やアブ・シンベル(同地訪問の際には、砂漠や蜃気楼も体験・体感した!)の遺跡や名所をめぐり、アスワンから再度カイロに戻り、考古学博物館、ピラミッドおよびスフィンクスを訪問する旅であり、非常に限られた時間であったが、エジプトの遺跡や考古学、ナイル川を満喫し、多くの学びの機会であった。

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 筆者は、昨年はブータン(拙記事「なぜ幸福の国「ブータン」に行ってきたか」及び「私見:実験国家としての「ブータン」の可能性」)を訪問したが、今年はエジプトを訪問した。同国は、数年前にも訪問を試みたが、同国内の世情の不安定化で渡航禁止になり断念。今年も、参加予定のチャーター便がキャンセルされ、またもや訪問できないかとも思ったが、別のツアーに参加し、今回の機会を得た。

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 今回の旅行も、単なる観光というよりも、エジプトやエジプト文明の大きさと深さを感じ、人類とその歴史・今後について大いに考える機会になった。

 先にも記したように、今回、ナイル川流域の様々な遺跡を訪れることができたが、それらの遺跡の多く(一部はそうでなったが)は街中に無造作にあり、それら一つ一つの圧倒的な大きさと芸術性や文化性の高さには圧倒される思いであった。それらは、ピラミッドやスフィンクス(それら自体も実はすごいと思うのだが)が実に貧相に思えるぐらいの圧倒感であった。

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 今から5000年前から紀元前ぐらいまでにこれらの多くの遺跡が建造されたということは、その規模やその技術力から考えても、驚異的なことであると言わざるを得ない。正に、エジプト文明が、人類の文明の祖の一つに数えられるのも首肯できる。

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 これらのことから言えるのは、それほど前にすでにあれほどの文明・文化と技術力を確立できていた人類が、現在も今程度のレベルで低迷し混迷しているのはどういうことであるかと首を傾げざるを得ないということだ。正に人類の歴史や文明・文化とは一体何なのかと考えざるを得ないということだ。

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そのことから言えるのは、今、AIなどの科学技術がこれからの世界や社会を大きく変貌させていくことが予想される中、今一度、人類の歴史や文明・文化について、そのオリジンに戻って考察し、人類の今後についてプロジェクションしてみることが必要なのではないだろうか、ということである。今回は、そんなことを考えさせてくれる旅であった。またぜひ訪問してみたい。また人類や世界の行く末に関心のある方には、エジプトへの旅行をぜひお薦めしたい。