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選手のキャラに任せた出たとこ勝負の攻撃。三笘投入で浮き彫りになった森保采配の本質

杉山茂樹スポーツライター
(写真:ロイター/アフロ)

 敗戦、あるいは引き分けで、森保監督の解任もあると言われたオマーン戦(11月16日・マスカット)。日本は後半36分、伊東純也が挙げた決勝ゴールで1-0の勝利を飾った。こう言ってはなんだが、伊東はゴール前でプッシュしただけ。得点をお膳立てしたのは、後半の頭から交代出場した三笘薫だった。

 切羽詰まった一戦で、いきなりで大きな仕事をやってのけたことになるが、この程度の活躍は、当初から想像できたことも確かだ。三笘にとってこの試合が代表デビューで、彼を冷遇してきた森保監督の見る目のなさが、逆に浮き彫りになった瞬間だった。日本の行く末は、森保監督と三笘の関係に掛かっている。日本の成績は三笘の出場機会に比例するといっても過言ではない。

 メディアも三笘を救世主として持ち上げた。止めることが難しいそのドリブルを絶賛した。しかし、そこ止まりだ。それがなぜ有効な武器になり得たか。具体的かつ戦術的に語られた様子はない。難解な考察話をしようとしているわけではないが、話をもう一歩先に進めないと、日本の勝利が三笘の活躍話で終わってしまう。そもそも日本代表になぜ、三笘が必要だったのか。

 オマーン戦の決勝ゴールは、左SB中山雄太のワンプレーが絡んでいた。左タッチライン際の高い位置で三笘に出した短いパスが、アイスホッケー的に言うところのダブルアシストの役割をはたしていた。

 これを受けた三笘はワンドリブルを交え、縦方向に深々と進出。そこからマイナス気味に折り返した。それが伊東へのラストパスになったわけだが、ゴールが生まれた最大の要因は、サイドを深々とえぐり、マイナスの折り返しを中央に送り込んだことにある。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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