森保監督が4-3-3の次にトライすべき布陣とは、あの3バックだ

4-3-3への布陣変更で変身した南野拓実 (写真:岸本勉/PICSPORT)

 14-0で大勝したモンゴル戦。前半のスコアは5-0で、後半のスコアは9-0だった。ハーフタイムに抱いた興味は、日本の得点が10点に届くかどうかだった。まさか後半だけで9点奪うとは。こちらの想像を超えていた。

 モンゴル選手のモチベーションが、点差に比例するように低下していったので、それも当然という気がするが、日本のサッカーそのものにもその原因は垣間見えた。内容は、前半より後半の方が明らかによかったのだ。

 違いはどこにあったかと言えば、布陣だ。もう少し具体的に言えば、南野拓実のポジションだ。森保一監督は、韓国戦(25日)に続き、4-2-3-1を採用。南野はその3の左でプレーした。

 韓国戦の南野はサッパリだった。3-0で勝利したチームの中で唯一、喜べない選手だったのではないか。プレーの善し悪しと言うよりも、南野のサッカー選手としての適性が、ポジションと一致していないことがその一番の原因だった。3の左で南野はとても不自由そうにプレーしていた。

 相手がモンゴルに変わっても同様だった。努力の跡はうかがえた。韓国戦より、南野はサイドに張って構え、右の伊東純也と左右対称な関係になることを心がけているようだった。しかし、それが南野自身のプレーを萎縮させることに繋がっていた。居心地悪そうにプレーする姿を隠すことはできなかった。5-0で折り返したチームの中で、1人蚊帳の外に置かれていた。

 それが後半に入ると一転。南野は水を得た魚と化した。布陣の変更とそれは大きな関係がある。

 後半の頭から森保監督は4-3-3を採用。南野は、その右のインサイドハーフに収まった。サイドから真ん中へ移動したのだ。この4-3-3は、後半18分、南野とともに4-3-3の左インサイドハーフでプレーしていた鎌田大地が、守備的MF稲垣祥と交代したことで終わりを告げた。布陣は再び4-2-3-1に戻ったが、南野は鎌田がベンチに下がったことで、真ん中(1トップ下)の位置をキープした。引き続き、気分よくプレーすることができた。つまり日本代表はよいバランスを保ったまま、その後の戦いに臨むことができた。次々と加点することができた一番の理由である。

2試合を通して活躍した鎌田大地(写真:岸本勉/PICSPORT)
2試合を通して活躍した鎌田大地(写真:岸本勉/PICSPORT)

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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